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第105話 謎の侵入者

 警告……?


「警告ってどういうことだ!?」


 俺は反射的に宇宙船AIへ確認をする。

 聞き流せない言葉だ。


 何を警告するんだ……?


 宇宙船AI・アマノ33号は


『本艦、ハッキングを受けています! 国籍不明船の接近を確認!』


 ……え?


 なんなんだ、それ?


 あまりに突然過ぎて、混乱する。


 ハッキング……?

 言葉としては知ってるが、されることは少ないモノ。


 そのひとつ……


「え、ちょっと待って、何なの、ホント、何なの……?」


 茉莉も混乱し。

 明らかに怯えていた。


 そんな俺たちに対して


『緊急空間跳躍を行います! 準備時間は取れません! 皆さん覚悟を……』


 アマノ33号は、準備ナシの空間跳躍を行う宣言をしようとして


 不自然な形で、沈黙する。


 ……艦内の照明と空調はついてるけど……


 ちょっと待て。


 ……今、乗っ取られたってことか?


 最悪の予想。

 宇宙の真ん中で、AIをハッキングされて宇宙船の制御を乗っ取られた。


 背筋が凍った。


 ……誰に乗っ取られたのか?


 それは……


 俺がこの事態についての絶望的な思考を進めようとしたとき。


 事実が急速に明らかになろうとしていった。


 ガコンッ、という音がして。

 この船が、他の船に接舷されたんだ。


 悪い予感しかしない……


 この船に誰か入って来る。


 ……誰だ?


 俺は自分に不安から寄り添ってきた茉莉を、背中に庇うようにして待ち受けた。


 侵入者が、このメインルームに入り込んでくるときを。


 バタバタという複数の足音。

 高まる緊張。


 そして。


 部屋の自動ドアが作動し。

 このメインルームに、宇宙服を着用した5人の男たちが入り込んで来たんだ……


 それは人種がバラバラだった。


 金髪の白人男性が1人。

 東洋人が3人。

 そして黒人が1人。


 東洋人は……大陸系か?


 いや、1人だけ……


「おお! 結構上玉がいるぞ! たった2人しかいないのはガッカリだけどさ!」


 東洋人の中に、流暢に日本語をしゃべる奴がいた。

 背も他の東洋人と比較すると若干低い。


「Shitarou, how much do you think it will sell for?」


「George. I think she can sell for more than $100,000. I can't make predictions about men」


 そしてその男は日本語で発言した後、横の白人と英語で言葉を交わしていた。


 ……こいつ、日本人か?


「お前ら何なんだ!? 何なんだ一体!?」


 その思考に到達したとき。

 俺は彼らの正体を確かめるために口を開いていた。


 その人種混合の男たちは、俺のそんな様子に気づきつつも。

 ニヤニヤして、じっと見つめてくる。


 ……こいつら


「おい! 答えろよ! 日本語分かるんだろ!?」


 少し苛立ち、声を荒げたら


「……人(さら)いよ、こいつら」


 隣の茉莉が。

 顔色を青ざめさせて、ポツリと言ったんだ。


 ……え?


 彼女は続けた。

 震えながら。


「私のこと、10万ドル以上で売れそうって言ってた……」


 ……なんだって?

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