幹部の一人、女体化する。
第21話目です。
女体化芸ってなんかロマンあるよね。
ヒョウガは過去に魔王様と話し合いをしていた時を思い出す
(回想)
ヒョウガ「・・・奴隷商?」
魔王「あぁ、そんな趣味の悪いものが今、グラント王国で流通しているらしい」
ヒョウガと魔王はあるバルコニーでお茶会をしていた
すると魔王は奴隷商についての話題を持ち掛けてきたのである
魔王の話によれば奴隷商はグラント王国だけで流通しているらしく、他国ではそういうのは禁止にされているのであった。
だが民度も何もかも終わっているグラント王国では奴隷を売るとということを許可している
そして、そのグラント王国はどうやら経済を7から8割程度、奴隷を売ることで利益を設けている
それを知った他国の王様・女王様方は非倫理的だとして非難の嵐を浴びせたが、聞き入れてくれるわけもなく今でも奴隷商というものは続いているとのことらしい。
魔王「・・・他国の連中らもあまりよく思っていなくてな・・・・・・なんどもなんどもそう言った制度を廃止するように呼び掛けてはいるものの、グラント王国は無視をしている」
ヒョウガ「・・・でしたら、国ごと潰すのはいかがでしょう?近年ですと、勇者たちご一行のレベルが下がりつつあるので潰すだけなら容易なことだと思いますが・・・」
魔王「いや、グラント王国はあぁ見えて実は内部の情報を外部に極力漏らさないということをしている。徹底的にな・・・」
ヒョウガ「あいつら、情報を漏らさない力があるならもうちょっと武力をどうにかした方がいいとは思いますが・・・」
ヒョウガはそう苦言を漏らす
それもそのはず、グラント王国というのは変なところで力を入れる浅はかさというものがある。
言うなれば今やるべきことは重要視しなく、どうだっていいことあるいは後回しにしてもいいものを何故か重要視するといった悪癖が目立つ
そのことについては魔王も同じ意見であった
魔王「・・・まぁそうだな、今は情報がそんな流通していないし下手に強敵が現れたらたまったもんじゃない。
ヒョウガ「・・・それで、落とすことはできないと?」
魔王「・・・あぁ、そうだ。もし内部の情報が分かったのならすぐさまに潰したいところだ・・・・・・まぁ潰すと言っても王城ぐらいにして善良な市民たちは保護すればいい話だしな」
ヒョウガ「なるほど・・・」
ヒョウガは手元にある紅茶を飲み干してクッキーを頬張ると、魔王にある提案をした
ヒョウガ「魔王様、俺に提案があるのですが・・・」
魔王「なんだ?」
ヒョウガ「そのグラント王国の全貌を掴めなくても、奴隷商を潰せば自動的にグラント王国は保つことが難しくなって自動的に国はつぶれるのではないかと・・・」
魔王「・・・」
魔王はしばらく考える
経済的支柱である奴隷商を潰せばほぼ自動的に潰されることが確定する
だがそうはいかないのが関の山
向こうも奴隷商というのは勝手に潰されたくはないと思っているので様々な対策というのを考えてはいるはずであった。
だが考えても仕方ないと思ったのかヒョウガに託すことになった
魔王「・・・頼むぞ、ヒョウガ。他国の連中らも奴隷商を潰してくれることを本望としてくれているはずだ。」
ヒョウガ「わかりました、奴隷商だけでも潰し魔王様たちに安堵をもたらすことを約束します」
「なので、準備をしてからグラント王国に出向こうと思います」
魔王「そうか、では頼むぞ」
ヒョウガ「お茶会、お粗末様でした。」
ヒョウガは魔王様にお茶会に誘ったことを感謝するとバルコニーから退出した
その場に残った魔王様も残りの紅茶とクッキーを食べてメイドに片づけるように命じてその場を後にしたのであった
魔王「・・・さて、ヒョウガは少なくともそう易々と前線に出るタイプではなかったが・・・どう出るかな」
(しかしその三日後・・・サラマンダー部長が魔王様をグラント王国に売ろうとしていたことが発覚する)
ヒョウガ「ユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサンユルサン・・・・・・・・!!!!!己、よくも魔王様を・・・!!!」
ヒョウガは完全に怒りに顔を震わしていた
幹部のカグヤ アリスも怒りを露わにしていたがヒョウガはその中でもトップクラスに分かりやすい感じで怒りに身を震わせていた。
アックス「・・・怒る気持ちはわからんでもないが落ち着け。お前らしくもない」
ヒョウガ「ウルサイ!!!魔王様を誘拐しようとした報いは必ず・・・・・・うん?」
怒り狂ったヒョウガであったが、あることを思いつく
それはクロノアの存在であった
ヒョウガ「そうだ・・・!!!その手があったか!!!そうと決まれば・・・この薬を使うときが来たようだ・・・・・・・ふははははははははは・・・・・・・・!!!」
アックス「・・・何を考えているんだか」汗
(回想終了)
ヒョウガ「・・・というわけだ。やってくれるな?」(ハイライトオフ)
クロノア「・・・・・・」
ヒョウガはクロノアを見下す
だがそれは決して下に見ているとかそう言うわけではなく、ただ単にそう言う正確なだけであった
幹部たちもそこのところは理解していた
だがクロノアは何か違和感を感じていたのであった
クロノア「・・・一つ質問いいですか?」
ヒョウガ「言ってみろ」
クロノア「私一人で行くんですか?グラント王国の事なんてわからないと思うんですけど」
ヒョウガ「・・・」
あたりは静かになる
それもそのはずクロノアはグラント王国の住民・・・勇者ご一行には会ったものの、王国自体には言ったことが無かった
なので彼女にはどういった国であるという事か理解できていなかったのだ
ヒョウガ「・・・そこら辺については俺が説明しよう。簡単にな・・・あそこは勇者などと言った冒険者を多数にわたって輩出してきたのだがどれもこれもレベルが低く、さらには他国からの評判もわるく、経済に至っては先ほどにも言っていた奴隷商だよりなところが大きい。ようするに腐れ国家というわけだ」
アリス「その奴隷商を潰せばグラント王国は経済的発展が出来なくなって自動的につぶれる・・・というわけ」
クロノア「・・・なるほど?」
クロノアは少し理解しづらかったが、まぁ基本的にはその経済の中枢である奴隷商を潰せばいいという事だけは分かった
だがもう一つだけ疑問に思っていることがあった
それは奴隷というのは少なくともそう言う売り場自体はどこかに存在しているというわけであるので、それがグラント王国のどこにあるかと言う事なのだ
なのでクロノアはその点も聞いた
クロノア「奴隷商ということは・・・どこかでそれらを運営している建物自体はあると思うんですけど・・・・・・」
カグヤ「その件なら大丈夫・・・既に場所は特定さr・・・・・・おや?」
ヒョウガ「どうかしたのか?」
どうやらカグヤは事前に奴隷商本部を突き止めたようであったが、なにか異変を感じていたようであった
カグヤ「私の能力の一部には『視覚共有』というものがあってな、それを使ってグラント王国の奴隷商本部を見つけたまでは良かったんだけど・・・」
クロノア「だけど?」
カグヤ「どうやらいつのまにか、移転したようで場所が分からなくなってしまったようじゃ・・・」
クロノア「・・・ちなみに視覚共有って文字通りだと思いますけど、何で共有してたんですか?」
カグヤ「月でだが?」
クロノア「スケールがデカい・・・」
クロノアは少しびっくりする
だがヒョウガは平常運転であった
ヒョウガ「・・・ならば探すしかなさそうだな。俺も同行させてもらう」
クロノア「え、直接行くんですか?」
そして懐から何か怪しい薬を取り出した
そしてそれをノータイムで飲み干すと、ヒョウガの身体に変化が起きた
体つきがどんどんと女性っぽくなり胸はデカくなり尻もクロノアに負けないほどデカくなっていた。
アリス「わぁ~・・・久しぶりに見た、ヒョウガ君の女体化芸」
ヒョウガ「芸とかいうな。俺は真面目だ」
女体化したからか声も甲高くなっており、大人っぽい女性みたいになっていた
クロノア「・・・ていうか何故に女体化?」
ヒョウガ「グラント王国は腑抜けが多いからな、これぐらいで十分さ」
カグヤ「それなら私でもよかったのでは?」
アリス「私もー・・・」
ヒョウガ「・・・」
「やかましいな」
アリス「ヒョウガ君はほんと論破されるの多いよね」
ヒョウガはそんな意見を無視するとクロノアを連れて外に出るのであった
ヒョウガ「・・・まぁともかく行くぞ、クロノア。グラント王国に」
クロノア「あ、はい」
アックス「・・・波乱万丈な旅になりそうじゃわい」
アックスはそう呆れるしかなかったのであった。
ヒョウガ
幹部の一人でクールっぽいがどこか抜けているところがある。時たまに論破されて凹む時もある。
男ではあるが魔王様に対する愛情表現が重い。




