魔王城に生まれました
2話目です
pixivと同時進行でやってます
(青介ことクロノアが転生してから3か月ほどが経過してきたころ・・・)
クロノア「・・・う・・・・・・うぅん」
魔王「・・・そんなものか?お前は少なくともそんな程度では無いはずだろう?」
魔王部下「・・・あの、魔王様?」
魔王「なんだ?」
魔王部下「・・・まだ赤ちゃんなクロノアちゃんが一人で立つのは無理な話だとは思いますが・・・」
魔王「・・・そっかすまんな。」
クロノア「・・・ばぶぅ///」
(え・・・?やば・・・この魔王城ホワイト企業すぎないか?なんか思った以上に殺伐としてないし・・・・・・魔王様いい人がすぎるし・・・最高か?)
クロノアが魔王の元で育てられること3か月・・・
思った以上にイクメンパパであることに元々は男性(今は美少女)なクロノアはほれ込む直前であった
そんななか、一人の兵士が魔王の元に現れる
兵士「魔王様!!ご報告が!!!」
魔王「なんだ、クロノアがなくだろうが・・・」
兵士「し、失礼しました・・・ってそうじゃなくて!!ここ魔王城に勇者パーティーご一行が!!」
魔王「勇者か・・・どうせ王の命令とかでやってきたんだろう。それでレベルは?」
兵士「はい・・・ご報告によりますと、最高でレベルは23だという報告が・・・」
魔王「・・・ふん、運よくここに来たという感じか。歓迎してやれ」
兵士「かしこまりました!!」
クロノア「・・・ばぶぅ?」
(勇者ご一行?なんで?)
魔王「あぁ、お前は勇者を知らぬか。まぁいいだろう。ついでだし、私と一緒に見学でもするか」
クロノア「・・・ばぶ!!」
(そうさせてもらいます!!)
そういうと魔王は赤ちゃんのクロノアを連れて広場に出るのであった
(そうして広場・・・)
魔王とクロノアは一応の安全のため、広場の隣にある待合室にて水晶越しで見ることとなった
どうやらこの水晶は場所を通じて遠隔で見ることが出来る優れものらしい(いわば監視カメラみたいな感じ)
魔王「クロノアよ、一つ言い忘れていたことがあった」
クロノア「?」
魔王「勇者ご一行を主に排出するグランド王国というのがあるのだが・・・あそこは私もドン引きするほどブラックな王国でな・・・質も民度も悪いと来たもんだ・・・・・・まぁ見れば早い」
クロノア「・・・」
(自分も前世はブラック企業に苦しめられてきたわけだけども・・・どんな感じなんだ?)
広場には勇者ご一行を迎え撃つべく、広場には屈強なゴーレム兵士が3体配置されていた
そしてご一行が到着してゴーレム兵士は身構える
だが少し様子が変であった
クロノア「・・・ばぶっ?」
(え?)
女僧侶「だーかーら!!なんでこんな体臭が臭い男と一緒に討伐しないといけない訳!?ほんっと意味わかんない!!!」
男剣士「し・る・か!!?お前こそ文句あるなら出て行けよ!!!ここ最近文句しか出てねぇじゃねぇか!!!」
女魔法使い「・・・はぁ、魔王とかどうでもいいから早く帰りたい・・・」
男勇者「魔王倒したら俺はハーレムでうはうは人生だぁ~~~❤」(鼻の下伸ばし)
クロノア「・・・」
(なんだこれ)
クロノアは絶句した
自分が前世に働いていたブラック企業は社長からの怒号は響いていたもののここまで酷いものではなかった
しかもこの勇者パーティーはチームとしてはバラバラで勇者に至っては下品な思考を持っている
生まれ変わる前にハーレムを夢見ていたクロノアであったがこれを見るとハーレムなんぞばかばかしく思えてくるのであった
魔王「・・・ほらな?あぁ言うのが半年に一回のペースでやってくる。しかも私の人生ずっとこんなのばっかだからな?王様はよほどケチだと見た」
クロノア「ばぶぅ・・・」
(・・・あの女神は最善の道を選んでくれたんだな。あとでまた会った時は謝罪しとこ・・・)
クロノアはあの時文句を言っていた女神にあとで謝ろうと心の中で思ったのであった
するとゴーレム兵士がテレパシーでも使ったのか魔王の脳内に話しかけてきたのであった
ゴーレム兵士A「・・・どうしますか魔王様?こいつら見た感じ・・・ここ来る道中に痴話げんかでもしてたのかHPが半分程度しか残ってないですよ。それにレベルも低いですし・・・」
魔王「・・・そうだな、向かってくるようだったらHPを1にさせて身ぐるみははがしてからレベルドレインしてつまみ出せ」
ゴーレム兵士A「了解」
クロノア「・・・ぶぅ?」
(レベルドレイン?)
クロノアはレベルドレインに疑問を持った
それに気づいた魔王はクロノアに説明する
魔王「・・・レベルドレインはその名の通り・・・・・・対象のレベルを吸い取るスキルだ。吸い取った分は自分のレベルをアップさせたりHPを回復させたりすることが出来る。私の部下たちは必須科目のようにそれを習得しているのだ。」
「・・・クロノアは今は出来ないだろうが、いずれはできることだろう・・・」
クロノア「・・・ばぶぅ❤」
(魔王様、かっこよすぎるんだが?)(ハート目)
魔王「・・・やれやれ、赤ちゃんにも惚れられるとは・・・・・・罪な男になったものだな。私も・・・」
そうしているうちに広場にいたゴーレム兵士3体は勇者ご一行に近づいた
普通であればここで四方に分かれてヒット&アウェイするのが基本的である
・・・普通であればだが
女僧侶「ちょっと!!?あんたそっち行きなさいよ!!!ゴーレム兵士こっちきてるでしょ!!」
男剣士「うるせぇ!!指図するな!!!」
女魔法使い「え、え~っと・・・あ、炎魔法なかったから物理で行きますね!!」(レベル不足で一個も魔法が無い)
男勇者「お前ら何やってんだ!!このクズ!!!」
女僧侶「はぁ~~~!!?きっも!!!あんたのせいで苦労してるんでしょうが!!?」
男剣士「俺はいやいやこのパーティーに入らざるを得なかったんだからな!!!お前ごときが図に乗るなよ!!!」
男勇者「ダマレ!!!俺に歯向かうなよ!!!俺がリーダーなんだから、お前らはさっさと俺の命令通りに動けよ!!!」
女僧侶「はぁ!?あんたの下す命令なんてどれもこれも性的搾取しかないわよ!!!頭湧いてんじゃないの!!?」
女魔法使い「あ、あの・・モンスターが・・・・・・」
男剣士「うるせぇ!!!不細工!!!!俺に命令すんじゃねぇ!!!!」
そういうと男剣士は女魔法使いに剣を振った
防御が低い女魔法使いは一撃を受けて致命傷を負ってしまった
女魔法使い「きゃあ!?」
男勇者「てんめぇ・・・!!?一回表出ろや!!!」
男剣士「上等だ!!!ここでやってやるよ!!!!」
女僧侶「・・・あーあ、ほんっと馬鹿ばっかり・・・」
男勇者&男剣士「「うるせぇ!!!お前も大概だろうが!!!!」」
女僧侶「なんですってぇ!!!?もう許さない!!!!ボコボコにしてやる!!!!」
そういうと勇者ご一行たちはゴーレム兵士たちを差し置いて喧嘩を始めたのであった
これにはゴーレム兵士たちもぽかんとするしかなかった
水晶越しで見ていたクロノアも思わず開いた口がふさがらなかった
魔王「・・・今年一ひどいな・・・・・・少なくとも私の前に現れて戦闘することが多かったはずだが、手を下さぬとも自滅するのは初めてかもしれぬ」
「・・・クロノアよ、醜い争いはこれ以上見てはいけない。」
そういうと魔王は両手でクロノアの視界を遮った
クロノア「ばぶ?」
(え?なんで?)
魔王「教育にわるいからだ」
クロノア(意外と教育熱心な人だった!?)
するとゴーレム兵士がまたテレパシーで魔王に話しかけてきた
ゴーレム兵士「・・・どうしますか?一応戦うことは出来るんですが・・・」(-_-;)
魔王「しばらく離れたところで様子見しろ。敵の痴話げんかに介入する必要は全くない。」
ゴーレム兵士たち「「「了解」」」
そうして勇者ご一行たちが喧嘩して、ゴーレム兵士たちはしばらくの間様子見していた
裾子伝わりづらいかもしれないが場面に表すとかなりシュールな絵面である。
かろうじて女魔法使いは頑張って一人でゴーレムにぽこぽこと攻撃していたが嘘のように攻撃が通っていない。
どんだけ殴っても0ダメージと出るだけであった
女魔法使い「えい!!えい!!」
ぽこぽこ!!
ゴーレム兵士B「・・・」(-_-;)
これにはゴーレム兵士も気まずい空気が流れていた
そして・・・
女僧侶「・・・くそっ!!もういいわ!!僧侶なんて辞めてやるわ!!!」(HP1)
男剣士「それはこっちのセリフだ!!!あんな糞国王の言いなりなんてまっぴらごめんだ!!!」(HP1)
男勇者「くそっ・・・!!!なんで俺ばっか・・・!!!」(HP1)
ゴーレム兵士「・・・なんか勝手に帰っていきましたけど」
魔王「あんな無防備に、あんな精神では国には帰らんだろうな・・・放っておけ。」
女魔法使い「う・・・うぅ・・・・・・」(´;ω;`)ウゥゥ
ゴーレム兵士C「・・・こいつはどうします?」
魔王「流石に可哀そうだからな・・・おい、あれを渡してやれ」
ゴーレム兵士B「わかりました」
するとゴーレム兵士は女魔法使いにあるものを渡した
それはここから数キロメートル西に進んだ別国で花屋が求人していることであった
女魔法使い「・・・これって」
ゴーレム兵士B「あぁ、魔王様がもっといい役職があるだろうと・・・あ、よろしければその国までおくりますよ?」
女魔法使い「・・・あ、ありがとうございます!!!」(感激)
そうして女魔法使いも魔王城を後にしたのであった
残すは男勇者のみであった
・・・だが剣は折れてしまい、防具もつけていなかったのか服は完膚なきまでにぼろぼろに破れてしまいパンツ一丁になってしまっていた
ゴーレム兵士の一匹が念の為にレベルをドレインして男勇者のレベルを初期状態の1にさせた。
しかしゴーレム兵士はなんか微妙そうな顔をしていた
ゴーレム兵士B「・・・なーんか、思った以上に少ないのか余りうまみがありませんでしたね」
ゴーレム兵士A「そんなもんだろ、っていうかなんでそんな低レベルでここ(魔王城)に来ようと思ったんだ?せめてもっとレベルを上げてからの方がいいよ?」
男勇者「う、うぅ・・・!!」
ゴーレム兵士A「それにチームワークがバラバラなんてもんじゃない。それぞれで孤立してるようなものだ。モテたいとかいってただろう?それならばそう言った本心は胸の内に秘めておいて一から友好関係を築いた方がいい」(正論)
クロノア「ば、ばぶ・・・!!」(巻き添え)
魔王「?・・・どうかしたのか?」
クロノア「ぶ、ぶぅ・・・」
(な、何でもないです・・・)
ゴーレム兵士の憐れみを含んだ正論パンチに男勇者は逆切れした
男勇者「う、うるせぇ!!!モンスターはモンスターらしく倒されてろよ!!!!」(逆切れ)
男勇者はゴーレム兵士Aにパンチをした
だがそんなひ弱なパンチで倒されるどころかダメージを負うはずもなく・・・
むしろ、男勇者が硬さに耐え切れず腕を粉砕骨折したのであった
男勇者「ぎゃあああ!?」
クロノア「・・・」
(だっさ・・・)
クロノアも思わずダサいと思ってしまった
すると魔王は見るに耐え切れんとなったのか、放送で勇者に警告をした
魔王『あーあー・・・勇者よ、慈悲をかけてやる・・・お前はこの職には向いていない。お前はあらゆる経験が足りていない・・・ハローワークにでも行ってどういった職がちょうどいいのか・・・探すがいい』
クロノア(この世界にもハローワークってあるんだ・・・)
だが勇者は更に逆切れしたのであった
男勇者「あぁ!!?なんで俺が社会の負け犬が集まるような場所に行かなければいけねぇんだ!!!俺は楽して稼ぎてぇんだよ!!!」
魔王『・・・働かざるもの食うべからずということわざがあってだな・・・・・・』(正論)
男勇者「うるせぇ!!!さっさとこっちこいよ!!!!その首を叩き切ってやる!!!」
ゴーレム兵士A「こいつ・・・!!折角のチャンスを・・・!!!」
クロノア「・・・」いらっ
魔王『・・・見苦しい奴』
さすがに叩きのめした方がいいと考えたゴーレム兵士であった
次の瞬間・・・
ぶぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーー!!!!!
男勇者「え、ちょ・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・!!!!」
ゴーレム兵士A「う、うわぁ!?こ、これは・・・暴風!!!」
ゴーレム兵士B「し、しかし・・・この規模のは・・・・・・それほどの上級モンスターかまたはそれ以上の者しか・・・」
男勇者は突如として巨大な暴風に巻き込まれてしまいどこかに飛ばされてしまった
魔王もこれには驚かさざるをえない
魔王「これは・・・まさか・・・・・・!!」
クロノア「・・・ばぶぅ・・・・・・・!!!!」(ハイライトオフ)
どうやら堕天使であったクロノアが引き起こした暴風であった
クロノア(魔王様を愚弄しやがって・・・許さない!!!)(ハイライトオフ)
魔王もこれには満面の笑みを浮かべたのであった
魔王「素晴らしい!!!!これほどの才能を持っていたとは・・・!!!それでこそ我が娘にしたかいがあった!!!!クロノア・・・いや、
堕天使クロノアよ!!!!!」
魔王はクロノアの才能にまるで玩具を見る子供の用に満面の笑みを浮かべた
そして確信をした
魔王(今回は・・・まぎれもない、大当たりだ!!!)
魔王はクロノアを更に育てようと躍起になったのであった
ちなみに男勇者はこの後、森のどこかにふっとばされたのであった。
クロノア
闇輝青介が転生した姿。
種族は堕天使でグラマラスボディ持ち
この子の詳しい能力は後にわかることだがこれだけは言える。チートだということを