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出発の時と不穏な動き

第18話目です。


次は別の章となります。


(翌朝・・・)




旅館の入口前では魔王たちご一行がいた


出発の準備はもう既に整っており、魔王もロリから既に男性に戻っていた




ただ一人・・・サラマンダー部長を除けば・・・・・・





だがサラマンダー部長のことについてはカバーストーリーが付けられていたので、そこまで気にすることではなかった





女性部下「・・・まさか、サラマンダー部長が急に棄権するなんて・・・」



管理職「なんでも・・・急に自信がなくなったとかいってどっかに行方を眩ませたって言ってたような・・・」





魔王「・・・」






しかし、ただ一人・・・魔王だけは分かっていた。




だが、それを踏まえても魔王はクロノアたちを責めるなんて言う事はしなかった





魔王(・・・私は、大きなミスをしても一回だけならまぁ許すが・・・サラマンダー部長は擁護はできんな・・・・・・まさか自分を誘拐しようとして殺されるとは・・・なんとも情けない死にざまか・・・)




魔王はどこかサラマンダー部長を呆れたような感じで見ていた


そもそもな感じ、あんなひょうひょうとしてどこか胡散臭いと魔王は心のどこかで思っていたことであった




だからなのか魔王は最初っからサラマンダー部長を100%信用はしていなかった。




魔王「・・・さて、早く行こうか。イエロー王国の人たちを待たせるわけにはいかないからな」




部下たち「「「「「「「「はっ!!!」」」」」」」」





いくら人望が厚くても魔王は魔王・・・不要と判断した人材は切り捨てる



それを皆は理解してできるだけ無能や裏切りなんて真似事はしない




破るようなものであればどんな罰が来るのかはわからない






それでこそ皆の魔王であったり、頼れるリーダーでもあるのだ。







魔王「さぁてと・・・行くか。イエロー王国に」






(一方そのころ・・・)





クロノア「・・・いままでお世話になりました。」




館長「いやぁまさか・・・魔王様が部下に連れ去られようとしていただなんて驚いたものね・・・」




フレイユ「おかげさまで少しひやひやしましたけど・・・」





クロノアとフレイユは魔王様からの罰則期間が終わったために晴れて自由の身になった



だがしかし、その場にはメヘラがいないことに気付く





クロノア「・・・そういえばだけど、メヘラちゃんは?」




館長「彼女なら『もうちょっとここにいる』といっているようでね・・・今でも旅館で働いてるってね」




フレイユ「へぇ?珍しい・・・なんかすぐさまに魔王様のところに向かいそうなものでしたが・・・」





館長「なんでも・・・クロノアちゃん、貴方を見てからというものの『人間的に負けたような気がする』っていってねぇ、それでしばらくはここにいることになったって・・・」




クロノア「そうですか・・・」



   (・・・人間じゃなくて堕天使だけどね?)





メヘラはどうやらクロノアのあの時の働きっぷりに自分がどれほどみみっちい者なのかという自覚をさせられたようで旅館でもうちょっと働いて自分を見つめなおそうと思っていたらしい。





これにはフレイユも関心を受ける





館長「・・・あ、そうそう。魔王様からクロノアちゃんに一件伝言を預かっているわ」




クロノア「伝言?」





館長「・・・ありがとう・・・と」





クロノア「・・・!!!」





クロノアはそれを理解した瞬間、絶え間ない高揚感に襲われた



それは比喩表現でもなんでもなく・・・





クロノアはただでさえ前世のことも含めても人に褒められたことは一切合切なかった。




前の会社ではどれほど良いことしても、上司からは『出来て当たり前だからな?図に乗るなよ?』と言われることもままあった。




家族でも場はひえっひえで理由は多々あれど衝突することもままあった




そんな中でも魔王に褒められたという事実を知った時には目じりに涙を流していた




これには館長もフレイユも少し驚いてしまう






館長「!?・・・な、なんで泣いてるのかしら!?」




フレイユ「ど、どうしたんですか・・・!?」





クロノア「い、いやその・・・ここ(バルファルク王国)に来る前に褒められたことすらなかったから・・・」(泣)





フレイユ「そんなに・・・!?」





フレイユは驚いたが、すぐにクロノアは泣き止んだためすぐに切り替えた





クロノア「・・・まぁともかくとして、館長さん。しばらくの間大変お世話になりました。」




フレイユ「ありがとうございました」





館長「・・・いいえ、貴方たちといた時間はなんやかんやで悪くなかったわ。こちらこそありがとうね」




そうやって別れを告げた後、クロノアとフレイユは一旦はバルファルク王国の中心部に向かって他愛もない話をしながら行ったのであった



フレイユ「そういえば、魔王様の後は追いかけないんですね?てっきりするものかと・・・」




クロノア「・・・勝手な行動はするなと言われたのでしてね・・・・・・でも大丈夫です。」





そういうとクロノアは手元に小型の丸い手のひらサイズの物を取り出した




それを見てもフレイユはピンとこなかった




フレイユ「これはなんですか?」




クロノア「これは言わばGP・・・げふんげふん、探知機みたいなものですね。これを付ければ魔王様の今の居場所が分かるというものです」




フレイユ「・・・それ、許可はとっていますか?」




クロノア「あの人なら、直接危害を加えるなんてことはしなかったらいいと言ってましたし大丈夫なはずです」




フレイユ「そうですか・・・」





フレイユは一旦、この話を区切りにして今後どうするか話したのであった





フレイユ「まぁ良いです。今後ともどうしますか?私はしばらくは平常に過ごしていきますと思いますが・・・」



クロノア「あれ?そっちもそっちで謙虚にいくんですね?」




フレイユ「貴方と同じ感覚なだけですよ。」




フレイユはどうやらあの勇者に色仕掛けを施した事件からは反省しているようでしばらくの間は堅実に行こうと思っているらしい。



傍から見れば少々物足りないと感じているだろうが、魔王様にこれ以上は迷惑をかけたくないという思いからだろう。





クロノア「・・・私は一旦魔王城に戻って眠ります。少し張り切っちゃいまして・・・・・・」




そういうとクロノアはあくびしながら応答する



どうやらあの一件で相当疲れているらしく、しばらく眠ろうと思っていたらしい





フレイユ「・・・そう、じゃあまた後でね」




クロノア「うん、じゃーねー・・・」





フレイユ「あ、そうそう・・・また色仕掛けとかしないでよー!!?」





クロノア「そのセリフ・・・そっくりそのまま返してやる・・・・・・!!」




そうしてクロノアは魔王城への帰路に就いたのであった





だが彼女は知らない




魔王城の方では、幹部たちが何やら話し合っていることを・・・






(魔王城、官部室にて・・・)




ある官部室・・・そこでは魔王様に仕える幹部たちがなにやら話し合いを始めていたらしい


ちなみに種族やサイズ比なんかはバラバラである。




幹部A「・・・まさか、魔王様が部下のサラマンダー部長に裏切られて誘拐されかけるとはなぁ・・・これは忌々しき事態だ」



幹部B「なんたること!!これは世間が許せないことですわ!!!」




幹部C「魔王様って今はイエロー王国の会議中なんだっけ?あそこは今でも問題ないよね?ねぇ?」




幹部D「やかましいぞ・・・まぁクロノアとメヘラがやってくれたという情報が入ったからなぁ・・・あの二人には感謝しなければ・・・・・・」




幹部C「でも、メヘラちゃんからの指示でさぁ・・・言ってたんだよ?グランと王国に手引きされたんだと・・・」




幹部A「グラント王国・・・あいつらは無能な兵士や勇者ばかりを輩出する国家として他国からもマークはされている・・・おそらくだがその国に魔王様を売るつもりだったのだろう」





幹部B「な、なんたる話なことを・・・これはすぐさまにグラント王国を責め入れなければいけません!!」





幹部C「まぁまぁ、落ち着いてよ・・・とりあえずはそのサラマンダー部長を止めてくれたクロノアという子に感謝しとかないとだね」





幹部A「・・・・・・それで、そのクロノアという子は確か魔王様公認の実子?であったな・・・あの堕天使には感謝しておかないとな・・・・・・」





幹部D「メヘラも忘れずにな」





幹部A「ふむ、それで今あいつは?」




幹部B「今は、魔王城に帰っているところですわね。どうしますか帰ったらすぐさまに声をかけるようにすることはできるけど・・・」





幹部A「いや、しばらくは休ませてやれ。クロノアはどうやら疲れているようだしな。その後でも遅くはないだろう」





幹部C「その間にどうするの?会議でも始めるの?」




幹部D「・・・会議も何も、お前・・・クロノアという堕天使にあれを命じるつもりなんだろう?」




幹部A「・・・まぁな、そうするつもりだ。」




   「さてと・・・たっぷり休んだら少し働いてもらうぞ・・・・・・堕天使クロノア」






幹部の一人が少し不敵に笑う



それを見て他の幹部たちは何かを察しているようであった




(一方そのころ・・・クロノアはというと・・・・・・)






クロノア「・・・zzZ」すやすや





今までの疲れをとるかのようにたっぷりと寝ていたのであった。

アテナ・メヘラ その4


クロノアの働きに自分がどれほど愚かであったかを痛感してしばらくは旅館にいることを決める。


館員の話によると、「おとなしくはなった?」とのこと。

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