誘拐犯を追跡
第15話目です。
皆さんは誘拐されないでくださいね?
(旅館の廊下にて・・・)
サラマンダー部長「・・・っちぃ!!ここまで追ってくるとは・・・やはり魔王様の娘は伊達じゃねぇや」はぁ・・・はぁ・・・・・・
魔王「・・・zzZ」
クロノア「待て!!どこまでいくっていうの!!!」
フレイユ「返してもらいますよ!!」
メヘラ「コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス・・・・・・・・」(ハイライトオフ)
クロノア フレイユ メヘラの三人は魔王を連れ去っていったサラマンダー部長を追いかけるべくして走り回っていた
クロノアは翼を羽ばたかせてハイスピードで追いかける
だが全力で飛ぼうとすると突然の急カーブには対処しきれないのでスピードは抑えるしかない
それのせいなのかサラマンダー部長にはなかなか追いつけないのであった
サラマンダー部長「・・・はぁはぁ・・・・・・」
フレイユ「しかし、一見大人しそうな貴方がこういう暴挙をしでかすとは・・・人生何が起こるか分からないですね」(ハイライトオフ)
サラマンダー部長「はぁ・・・はぁ・・・・・・!!そうだ!俺はあの時演技してたわけさ!!!魔王様に接近しやすいようにな!!!」
「悪いけど、このまま外に出させてもらうぜ!!」
そういうとサラマンダー部長は閉まっている食堂から窓をぶち破ろうとした
だがしかし、その時であった
ザシュッ!!!
サラマンダー部長「ぐうぅ!?」
サラマンダー部長は急に足に痛みを感じ倒れる
するとそこにはあるはずの右足が無かった
メヘラ「逃げられると思うな・・・!!」(ハイライトオフ)
どうやらメヘラがサラマンダー部長の右足を鉄を作る能力で即席に剣を作り出して切り落としたのだ
これにはサラマンダー部長も焦る
サラマンダー部長「く、くそう!!」
クロノア「ここまでですよ!!」
フレイユ「これ以上痛い目を見たくなかったら早く魔王様を手離すことですね」
メヘラ「次は左足を切り落としましょうか・・・」
その隙に3人によって囲まれてしまう
だがサラマンダー部長は不敵な笑みを浮かべていた
サラマンダー部長「・・・くっくっく」
クロノア「何がおかしい?」
サラマンダー部長「・・・聞いた話だが確かこの旅館にアリゲーターのモンスター族がやってきていただろう?確かその後にメヘラ・・・お前の手によって真っ二つに一刀両断されたと聞く・・・」
メヘラ「何?同種ってこと?」
サラマンダー部長「ちがうね・・・お前たちは知らないようだから教えてやる。あぁいった爬虫類型のモンスター族は自己再生ができる種族でな・・・あの後、あの真っ二つに切られたアリゲーターのモンスター族の一人は無事に自己再生出来て帰ったんだ・・・・・・それが何を意味するか・・・分かるだろう???」
フレイユ「・・・!!まさか!!!」
サラマンダー部長「そうさ・・・この俺も爬虫類型の一人だ!!自己再生ぐらい・・・訳ではない!!!」
ボンッ!!!
そういうとサラマンダー部長は懐に隠していた煙玉をあたりにぶちまけた
それを目の当たりにしたクロノアたちは一瞬ひるんでしまう
クロノア(!!・・・これは煙玉か!!だがこっちにはレーダーがある!!!)
クロノアは早くもレーダースキルを使う
するとサラマンダー部長は即座に足を生やして魔王を担いだまま窓をぶち破った
クロノア「しまった!!」
空気が変わったのか煙は外に追い出されるがその時にはサラマンダー部長と魔王はいなかった
クロノア「あいつ・・・外に逃げたんだ!!!早く追いかけるんだ!!!」
フレイユ「分かってるわ!!!いきましょう!!!」
メヘラ「舐めた真似を・・・!!!」
3人はサラマンダー部長の後を追いかけるべくして外に出たのであった
(外の森にて・・・)
サラマンダー部長「けっけっけ・・・幼女化しているとはいえ、魔王様を人身販売にかければ俺は大金持ちだ!!!グラント王国もそのことで躍起になってたしなぁ・・・たちまち売れれば億万長者だ!!!!」
魔王「・・・zzZ」
サラマンダー部長はただひたすらに森の中を走っていた
だがこれではすぐにばれる危険性があったのである工夫をした
サラマンダー部長「これではバレるなぁ・・・だが俺にはもう一つ!!爬虫類族特有の能力をもう一つ持っている!!これなら探知にも引っかかることは無い!!」
そうサラマンダー部長はクロノアが使う探知スキルのことを知っていたのだ
どういった経緯で知ったのかは不明だが、サラマンダー部長はあることを思いつく
サラマンダー部長「それでは・・・『変幻自在!!』」
そういうとサラマンダー部長は走りながら透明化した
更には体温も低くなる
サラマンダー部長の持つ『変幻自在』というスキルはカメレオンでおなじみの保護色のごとく周りとの背景に擬態する
これにより死角からの不意打ちや尾行・・・さらには不意打ちで敵対象を打ち取ることが可能である
そしてサラマンダー部長が体温を下げたのには理由があった
それはクロノアが持つであろう『探知』スキルの弱点を知っていたからだ
サラマンダー部長(『探知』スキルの弱点を他のモンスター族で学んで正解だったぜ!!あれはたしかサーモグラフィーという奴で把握する場合が多く、それでわずかでも体温を感じ取れれば索敵することが出来る!!だから俺はこうやって体温を自由自在に操って更に擬態能力を上げた!!!)
サラマンダー部長は変温動物であったため、体温を自由自在に変えることが出来る。
もし相手がサーモグラフィーを使ったとしても周りの背景に同化することが出来るため逃げに徹する能力としてはこれいじょうにもないほどの都合のいいものであった
だが『探知』同様に欠点もある。
それは自分以外のものは透明化・体温を調整することが出来ないからだ。
魔王「・・・zzZ」
サラマンダー部長(っち!!流石に俺が掴んだものも透明化すればよかったんだが、限度があったか!!!だがここまで走ったんだ・・・いくら移動速度に自身があろうとも追ってこれるわけがない!!!)
(俺は・・・ガキの頃からずっと貧乏でひもじい生活を送っていた。親父はDV気質だし、お袋は暴力が原因で精神を病んで自殺した・・・だが親父はそんなお袋を見ても後悔や反省どころかげらげらと笑った!!!そしてお袋が俺の為に残してくれた遺産までをも親父は勝手に持ち逃げしてギャンブルに使いやがった!!!だから俺は・・・あの親父を殺した!!!いい気味だ!!!そして成長してグラント王国からある話を持ち掛けられた・・・『魔王は女性であるとも聞く。もしそうであるならば生け捕りにしてこの儂の前に捧げろ!!そうすれば孫の代まで遊んで暮らせるお金を用意してやる!!!』と・・・だから俺はこうして命がけのことをしているわけだ!!!)
(少なくとも・・・この命がけのクエストをこなせば・・・・・・・俺はようやくして自由になれる!!!!鉱山や厳しい悪路での運搬業などのバイトをしなくても済むんだ!!!)
サラマンダー部長は自身の苦しい過去を思い出し泣きそうになるが四の五のは言ってられないので、涙を飲んで走りまくる。その姿はまるでオベリスクのようであった。
だが物事というのはそうは上手くはいかないのが世の摂理なのである
バサァァッ!!!
サラマンダー部長「ぐ、ぐあぁぁぁぁ!!?」
サラマンダー部長は突然の暴風に襲われる
その勢いはまるで台風のようでたくさんの木々たちがまるで連動するかのように激しく揺れる
サラマンダー部長はなんとか持ちこたえる
サラマンダー部長「・・・う・・・・・・・ぐぅぅ・・・なんだ、これは・・・・・・い、いや・・・まさか!!?」
サラマンダー部長は何かを察して上空を見た
するとそこに月夜に照らされて奴がいたのであった。
サラマンダー部長「・・・な、何故ここが分かったんだ・・・・・・」
「『堕天使クロノア』ァ!!」
クロノア「・・・」(ハイライトオフ)
サラマンダー部長の目の前の上空に現れたのはいかにも怖い目をしたクロノアであった
その服装はあの旅館風コスチュームではなく、いつも着ている堕天使の服であった
するとクロノアは無言のまま更に翼を羽ばたかせて強風を出す。
サラマンダー部長「ぐ・・・くそぉぉ!!!どいつもこいつも舐めた真似をぉぉ!!!」
サラマンダー部長は思わず、『変幻自在』スキルを解いた
そしてクロノアが口を開いた
クロノア「貴方には罰則を・・・そして報いを・・・・・・魔王様を誘拐しようとした罪を裁いてあげる」(ハイライトオフ)
サラマンダー部長 その2
父親がろくでなし、母は過労からの病死したために父親を自らの手で惨殺。
その後に一文無しになるがグラント王国から女化した魔王様を誘拐してきたら孫の代まで遊んで暮らせるほどの金一封を用意してやると言われ作戦を決行した。
普段はお淑やかで陰険であるが作戦実行時にはキャラが変わる。