異幕 フレイユの過去 その3
第122話目です。
一応これでフレイユの過去は書けたと思います。
バルファルク王国・・・
そこは人間たちが主に暮らす街とは正反対に様々な種類の魔族などが暮らしている発展途上国。
そしてその発展途上国の主・・・それが魔王なのである・・・・・・
魔王「このグラント王国の敵情視察をしていたらまさか炎柱が上がるだなんて、驚いたもんだな」(鬼滅の方じゃないよ)
フレイユ「・・・それで、私を見た以上どうするおつもりなんですか?」
魔王「まぁそうだな・・・」
魔王は黒焦げで絶命しているフレイユの母親を見る
ここで相手がもし警察と言った組織なら間違いなく殺人で逮捕されるのが見え見えだろう・・・
だがこの魔王だけは違った。
魔王「少し提案だが、我が仕切っているバルファルク王国に籍を置くのはどうだ?堕天使のお前であるならば我が国の住民たちもきっと歓迎してくれるさ」
フレイユ「・・・」
フレイユは憤った
何故ならば自分に対して性行為などを求めてきた相手は最初、似たようなことを平然と言うからであった。
そして優しい言葉で警戒心を緩めた後は蛇がカエルを襲うようにして一気に毒牙を見せる・・・
これは稀な話だが、拒否すれば暴力を振るうなりして無理やりさせようとする輩だっていた。
まぁ断れば基本は諦めてくれるはずであるが、往生際が悪いと顔を平気で殴ってくる・・・
そのたびにフレイユは燃やすなりして殺していた。
フレイユ「・・・あ・・・・・・貴方に何が分かるっていうのよ!!!!!!」
フレイユは気づかぬうちに自分で炎を纏って背中から黒い翼を生やしていた。
そして、魔王に怒りのままに突進していく・・・
だがしかし、魔王はどこか余裕そうであった。
魔王「・・・まぁ素直に従うとは最初から思ってなかったわけだが・・・まぁ、ちょっとは我慢してくれ」
『黒雷』
ーーーーーードォン!!!!!!
フレイユ「あ・・・・・・がぁ・・・・・・・・・」
魔王「・・・ま、悪く思わないでくれよ」
魔王は自身の技の一つ、『黒雷』でフレイユを一撃でノックアウトさせる。
一応意識はあるみたいで魔王は気絶したフレイユを担ぐ・・・
すると、そこに部下の一人がやってくる・・・
なお見た目は小柄なアリゲーターみたいな感じであった。
「魔王様!!!こんなところにいらしてたんですか!!?探したんですy・・・おや?誰ですか?そいつは・・・」
魔王「聞いて驚くな、こいつは堕天使だ。しかも炎を操る・・・」
「炎を操る堕天使ですって!?それはビッグニュースですよぉ!!!」
警備「おい!!そこで何をしている!!!」
魔王「・・・まずいな、ちょっと逃げるぞ。余計な能力は使いたくないからな」
「は、はい!!魔王様~~~!!!」
警備「待て!!!!」
魔王と部下・・・そしてフレイユはグラント王国を出てバルファルク王国に帰ったのであった・・・・・・
そして魔王がバルファルク王国に帰り城に帰還する・・・
その時、フレイユは起きて再度攻撃しようとしたが、またもや魔王には一歩及ばずねじ伏せられたのであった。
・・・
フレイユ「・・・」
魔王「・・・どうかしたのか?」
フレイユ「・・・性行為とかしないんですか?」
魔王「はぁ?何を言っている・・・するわけないだろう?そんなことを」
フレイユ「・・・え?」
フレイユは結構驚いたような顔をする
それもそのはずフレイユはこの世の中が弱肉強食であるということを理解しているからだ・・・
そしてフレイユはそう言った考えの元、しぶとく生きるために強制的な行為も実行させられていた。
だが魔王はちがうのであった。
魔王「・・・我は、少なくともそこいらの有象無象な強欲共と一緒ではない。それは自分が一番よくわかっていることだ・・・お前の過去に何があったのかはこの際、探りはしない。だが誇れお前は強い。」
「お前の人生はお前が決めろ。少なくとも誰かに振り回されるような真似事はするんじゃない・・・・・・分かったか?」
フレイユ「・・・」
フレイユはその言葉だけで何か救われたような気がしたのだ。
なぜ自分には黒い堕天使の翼が生えているのかははっきりと出来ないが何時かは解明されるだろう・・・
そしてフレイユは片膝をついた。
フレイユ「・・・はい、魔王様!!今日からですが・・・ここで働かせてもらいます!!!!」
フレイユはその時、感銘を受けただろう・・・
そして気が付いたのだ
自分は魔王様に仕えるべきだということを・・・
魔王「唐突な告白だな・・・でも嫌いではないぞ、そういうの・・・」
魔王はというと・・・どこかまんざらでもなさそうであった。
『黒雷』
魔王が使う技の一つで対象一人に向けて天空から黒い雷を落とす技。
やや命中不安があるが、天候が嵐などであれば必ず必中になる。
属性としては雷に見えるが実は無属性。