第二話『青い鳥』
みなさんこんにちは、作者のRYOKUENです。更新速度がものすごく遅くて申し訳ないです。初心者なので、どうしても文字数が少なくなってしまいなかなか更新できないです。でもがんばって書いていくのでよろしくおねがいします。
レジスタンス 『青い鳥』 アジト前
セイナとグリンは、夜の森を抜けて大きな滝鳴り響く、ちいさな盆地のようなとこに来ていた。
といってもセイナは足を怪我していたのでグリンが背負って一人で歩いていたのだが……
「すー・・・・すー・・・・・」
セイナは静かな寝息をたてて寝ていた。
たしかに、徹夜で逃げ回ったあとなので少女のセイナにとってはきつかったのだろう。
一方グリンはというと、こちらはセイナをおぶっているので起きてはいるが、徹夜で歩いていたため、ものすごく眠かった。しかし、今外の気温は30℃を越えていたので寝たくても寝れなかった。
「あち〜・・・よかったな私服のままで、鎧なんて着てたら暑くて倒れちゃうだろうなあ。帰ったらレインに、なにか冷たいものでももらうか・・・」
それもそのはず、今フロル王国はとても暑く、湿気が多い季節で、歩いているだけで汗が出てくるぐらいであった。
そんなグリンの気持ちは知らずに、背中に背負われているセイナはというと。
「すー・・・すー・・・・」
まだ、気持ちよさそうに寝ていた。
昨夜までの警戒心はどこにいったのか、完全にグリンに抱きついたまま寝ていた。
「よくこの暑い中寝てられるよなあ。帰ったらベッドにでも寝かしておくか。」
そう口では言っていたが、背中の少女が気になってしまい、少し頬を赤くしていた。
「(………胸があたってる……)」
そんなことを考えてるうちにレジスタンスのアジトについた。このアジトは、滝がそばにある盆地のようなところにあり、見た感じただの山小屋にしか見えない。
周りは森と滝が落ちてくる断崖絶壁に囲まれていて、鹿やリス、うさぎなどの動物がのんびり餌をさがして食べていた。滝つぼのとこには小さな湖ができていて、森の中に川が流れている。川には魚もいて釣りをすればすぐにつれそうだ。
そんな小屋についたグリンとセイナは、小屋に向かって歩いていると、洗濯物を干していたひとりの少女と目が合った。
「よう、レイン。」
グリンは笑顔でその少女に声をかけた。そうすると女の子は洗濯物を干すのをやめて、パタパタと近ずいてきた。
「・・・おかえり・・・グリン・・・・」
落ち着いた感じで銀色の髪ときれいな緑色の目をもつ少女レインは、無表情のままグリンを迎えた。そして背中に背負われている少女にきずいて、ジッと見ていた。
「ああ。この子はね・・・あとで説明するよ。とりあえずこの子、足怪我してるから回復魔法かけてあげてくれないかな?」
そうグリンが苦笑しながら言うとレインはコクと頷き、目を閉じて祈るように手を胸の前で合わせてぶつぶつと魔法の詠唱を始めた。
「静かなる水よ、この者の癒したまえ。《ティア》」
そうレインが唱えると、セイナの周りで、水滴のような形をした光るものがぐるぐる回りはじめ、さらにセイナの体が少し光り始めた。そして、水滴が頭の上でポトンと落ちた。
「これで…大丈夫……」
そうレインは言ってグリンを見た。
するとグリンは、
「ありがとな、レイン」
そう微笑みながらグリンは言い、レインの頭を撫でた。レインは嬉しそうにそれを受け入れていた。
「それじゃ、こいつをベッドに寝かして来るから洗濯物お願いね」
「……うん、わかった」
そうレインは返事を返して、洗濯物干しを始めた。そしてグリンは小屋の中に入り、上の階にある自分の部屋のベッドにセイナを寝かしたあと、 自分も椅子に腰掛けて手すりに頬杖をついて、そのまま寝てしまった。
セイナは日が落ちたごろに目が覚めた。
「ん……うん?…………ここは……どこ?」
セイナはまだ寝ぼけていて周りの状況が理解できていなかった。部屋の中には自分が寝ていたベッドのほかに、タンスと勉強机みたいな机がひとつと椅子がいくつか置いてあり、その椅子には昨日あったばかりの少年が寝ていた。
「あ………そっか、昨日あのまま寝ちゃったんだ………私が寝ていたせいで…グリンには悪いことしちゃったなあ」
申し訳なさそうな顔をしたあと、一度ベッドから降りて部屋の窓から外を眺めた。
外はもう日がおちてしまっていて、月がでていた。このダイナ星の月は緑色をしていて、とても幻想的であった。
「そういえば、足がなおってる……」
「レインが回復魔法かけてくれたんだよ。」
セイナがボソと足の痛みがないことを口にしていたら後ろから突然声をかけられた。
いきなり声をかけられたのでびっくりして体をビクッとふるわせて後ろを向いた。
「お、おい大丈夫か?……もう足は痛くないだろ?」
「う…うん、もう大丈夫。ありがとう、グリン」
そうセイナは言うと、グリンは椅子を立ってセイナの前にきて自分の頭を掻きながら
「お礼はレインにいってくれよ。たぶんもう下の階いるだろうからね、あとでいいからお礼しといてくれ」
「うん、わかった。」
そうセイナは言うとグリンは微笑み、一度大あくびを一発だしてからこう言った。
「とりあえず、君にはいろいろ聞かなくちゃいけないこともあるから一度下に行って飯でも食いながら…………」
「ぐうぅぅぅ………………」
セイナは飯と聞いた瞬間お腹をならしてしまった。たしかに昨日の夜からなにも食べていなくてお腹がすいていたが、グリンの前でしかも大きな音だったので、顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
「…………相当腹減ってるたいだな、やっぱり話を聞くのは飯食った後だな」
そうグリンは苦笑しながら言うと、セイナはうつむいて顔を真っ赤にしたまま頷いた。