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進路のこと

二人に参加表明した直後、僕はある重大な事実に気づいた。


そう、イベント開催日が僕の受験予定の大学の試験日と被っているのだ。


「ごめん。やっぱ無理だ」


「え?どうして?」


二人に事情を説明する。


「なんだ、そんなことね。大丈夫お兄ちゃん、ほらここ見て、このオーディション受ける人は全員、スポンサーの新設の学校に通えるようになるんだって、女装のノウハウとか女子力アップの方法とか学べるんだって!」


そんなことは大したことではないという風に言う綾音に心底、腹が立った。


「そんなことってなんだよ」


つい荒い口調になってしまうがどうしても言わずにはいられない。


「お兄ちゃん?」


「綾音にとっては『そんなこと』かもしれないけど僕にとっては大事なことだ。勝手に決めるなよ!僕の人生は僕のものだ!」


初めて聞くであろう怒気のこもった低い声に綾音は何も言い返せずにいる。


僕はこのままここにいると綾音を傷つける言葉を吐いてしまいそうで、それだけは絶対にすまいと二人を置き去りにしてこの場を立ち去った。

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