この夕空に輝く一番星を君の隣で見れたら
映画館はJKのグループや中高生のカップルであふれていた。
僕らも傍から見たら三人組の女子グループに見えるだろうか?
うちの高校の制服を着た子もチラホラ見かけるが幸い顔見知りはいない。
綾音と結花ちゃんがポップコーンとコーラを買ってきた。
席は綾音、僕、結花ちゃんの順で並んでおり僕が二人に挟まれる形だ。
部屋の照明が落ちる。
映画が始まった。
主人公の白瀬月と親友の夏川海はとても仲が良く、いつも一緒にいたので周りからは二人ひとまとめで扱われることも多かった。二人まとめて海月と呼ばれることもあるくらいだ。
しかし二人の関係は三木谷俊哉の転入を機に少しずつ変化していく。
月は俊哉の隣の席になり、学校に慣れない俊哉の世話係を任された。
初めは(顔が)かっこいいなと思うくらいだったが、時を重ねるうちに俊哉の人となりが分かってきていつの間にか好きになってしまっていた。
そのことを海に相談すると、海は応援すると言ってくれて月は喜んだ。
ある日、月は俊哉に告白するが他に好きな人がいるからと断られてしまう。
別の日、俊哉が海に告白している場面に出くわす。思わず逃げ出す月。
それに気づき追いかける海。海は告白を断ったと言う。
何故かと問うと、月との友情が壊れるのは絶対に嫌だからと返された。
「それに、、、」と海が続ける。
「月の良さが分からない男なんてセンス無さすぎ!そんな男なんて絶対ありえないから」
その言葉を聞いて月は海にひしと抱きついた。
ここでエンドロールが流れ始めた。