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(資料)魔力に関する考察

■魔法とは

 魔法とは、体内に流れる魔力を意図的に形を変えて体外に放出する、又は自らの肉体に某かの影響を与える現象を言う。


■魔力とは

 魔力=魔素(一般的にマナと呼ばれる)が生物の体内で動いた際に発生する微量のエネルギーである。

 魔法の発動においては、必要な量の魔力を集めるために一時的に魔素を増産して魔力を大量発生するメカニズムを生物は持っている。


魔素マナについて

 魔素は魔石によって製造されるエネルギー源である。

 魔素は血管を通り生物の全身に運搬されている。(その為、無意識下においても生物は常時極めて微量の魔力を発生する)


 魔素の発生を意図的に増加させることで、一時的に魔力量を増やすことが出来る。

 なお、魔力を発生させた魔素は消滅する。


(平時=新陳代謝によって生産される魔素量と消滅する魔素量はバランスが取れている)


 このことから魔素は物質ではなくエネルギー(魔力エネルギーを生むために消費するエネルギー)であると考えられる。


■魔石とは

 魔石は魔石袋の中に収まる鉄鉱石並の硬さを持つ半透明な物質である。


 魔石袋は心臓から出た大動脈の付け根、ほぼ心臓に隣接する位置にある。


 魔石に心臓から送り出された血液が衝突することで魔素が発生するものと考えられる。


 魔石の有無が魔物か動物かを見分ける重要なポイントである。

 魔物が魔法を使用出来るのは、魔石を持つ為である。

 人間にもこの魔石袋と魔石があることから、人間も魔物の一種となる。


ここまでの記載で分かる通り、人間は皆魔素と魔力を持って産まれてくる。


■魔力量が多いとは

 魔石で生産された魔素を血液の流れに乗せて体内を循環させることで魔力が発生する。

 即ち、より多くの魔素を生産出来る魔石を持つ者ほど魔力量が多いことになる。

(最大魔力量=体内にプールできる魔力量には上限があるが、肉体の大きさには比例しない)


 単位量あたりの魔素から発生する魔力量には個人差があり、先天的に決定する能力であると考えられる。


 魔素の少ない人(特に幼少期)は新陳代謝によって発生する魔力量が少ない為、魔力を感じ取ることが困難である。

(最大魔素量=体内にプールできる魔素量は肉体の大きさに比例する)


■魔法の発動について

・魔法を使用する意図が明確になった段階に於いて、魔法の発動に必要な魔力量を確保するために一時的に大量の魔素が生産され、魔力量が急激に増加する

(この一時的に発生させた魔力は魔法を発動するか、一定時間の経過により消滅する)


・必要量に達した時点で意図した魔法が発動可能となる


・発動タイミングは魔力が消滅するまでなら任意で調整可能


・最大魔力量により使用可能な魔法の上限が決定する


・魔法の発動の為の魔力消費量は同じ魔法であっても個人差が生じる。

 これは魔力消費効率に個人差があること、及び発動した魔法に対する個別の適応性が影響する。


 地、水、火、風に代表される属性魔法に対して適正を持つ場合、魔力消費量は低減し、魔力消費効率が著しく向上する。

(適正を持たない属性と比べると多くの回数の発動が可能となり、大ダメージを与えられる)


・魔法の発動準備の為に大量に魔素を生産した後は、一時的に魔石の魔素生産能力が低下する。

(この状態は時間経過により回復する。回復が早ければそれだけ魔法を多く使える。

 低レベルの魔法をほぼ無限に撃てるようになる為には、この回復速度を早めるのが最も有効。

 ただし、どんな魔法であれ連続して使い続ければ血管にダメージを与える)


■魔力切れとは

 魔法を発動することで魔力を消費するが、魔力切れとは一時的に発生させた魔力を消費した状況を指すものではない。

(見分けが付かない為に下記の状態を魔力切れと呼ぶことが多い)


 魔石の魔素生産能力が低下した状態から回復しなくなった状況(厳密には回復量が微量な状況)を魔力切れと呼ぶ。

(この状況でも魔力が残っていれば魔法は使用可能である)


 魔力切れの状況で強制的に魔力を外部に放出すると、魔力枯渇となる。


 魔力枯渇の状態になると生物は意識を失うので、一般的にはこちらが魔力切れと認識されている。


(一部の魔族が使用する魔力吸収は、強制的に魔力を放出させて魔力枯渇状態にするのが主目的である)

(またテイムした魔物も常に一定量の魔力を継続して吸収しているので、多数の魔物をテイムしていると魔力枯渇を起こす可能性が高い。

 その為、この世界では魔物のテイムはスキルを持つ者が少なくないが、殆ど行われていない)


 魔法を発動するたびに低下期間は延長して行き、魔力消費量の大きな魔法を発動すれば低下期間は大きく延長する。


 これは魔石の保護の為と考えられる。


(魔素の生産量を増やすのは、アクセルを踏んでエンジンの回転数を上げるのと同じイメージである。

 アクセルを踏んでも回転数が上がらない状況が魔力切れである。

 ただし無理な魔法の発動は、魔力切れでは無く魔石のオーバーヒートを起こす恐れがある)


■トレーニング

・魔力を感じ取ることが出来なければ、魔法の行使も魔素を増やすことも出来ない。

 それだけに最初に行う『魔力を感じるトレーニング』は最も重要である。


 人間は魔素を直接感じることは出来ない。

 魔素が血液中を流れることで自然発生している魔力を感じ取るトレーニングを最初に行う。


 魔力を感じ取ることが出来ると、魔素の生産量を増やすことで魔力量を増加させるトレーニングを行う。


 これは魔法の発動に必要な魔力量が、新陳代謝によって発生する魔力量より多いためである。


トレーニングにより増加するのは

・最大魔力量

・魔石で生産出来る魔素の量(生産速度)


・トレーニングでは限界まで魔法を使う行為を繰り返し行う。

 繰り返し蓄積した魔力を空になるまで放出し、魔素の発生を促すのである。


・魔石の魔素生産能力の低下期間の長短がもっとも魔法の使用回数に影響を与えるため、回復を早める訓練を研究されているが成果は出ていない。


■ポーション

 以上のことから、飲むことで魔力切れを解消するためにポーションに必要な機能とは、

①魔素を血管内に送り込む

②魔力その物を体内に送り込む

③魔素の生産量を急速に増加させる

④魔素の生産能力の低下期間をリセットする

のいずれかである。


 ①②は魔素・魔力を物質として扱うことは不可能なので実現不可能。

 ③④が昔から研究されており、現在使用されている物の効果である。

 ただしこれは魔石への負担が大きいため緊急事態で無い限りはお勧めしない。

 ポーションの実験により魔石が破壊されて魔法が使えなくなった事例が報告されている。


 何ごとも自然に任せるのが最良である。



■余談

 ちなみに魔物とは魔力を持つ動物、植物を示す。

 大きな魔力を持つ魔物程腐りにくいことから魔力には防腐効果があると考えられている。


 この防腐効果があるからこそ、冒険者は狩った魔物を腐らせずに町まで運ぶことが可能になる。


※この魔力に関する考察はライエルさんから与った極秘文書に記載されていた内容である。

特に人の体内にも魔石があることは極秘情報である。

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