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琴線に触れる ~奇跡の時間~  作者: ちひろこ
2/20

心音

彼との時間は私にとっては記念日だらけ。

22年振りの返信。

初めてのLINE。

22年振りの再会。

もう一度恋人になれた日。

初めて家に来た日。

初めてのお泊まり。

この日も私の記念日。


春休みの家族の帰省も終わって、これからは月に一度、彼が頑張ってくれて2回会える事の方が多かったかな。

再会してから、初めて1ヶ月振りのデート。

再会してからは、ずっと私の行きたい所に付き合って貰ってたから今度は彼の行きたい所、やりたい事をしようと思ってた。

そう伝えると、まだ発想が乏しいのでちょっと考えます。って。

考えるのが大変なら、私が決めるよ。

と伝えたけど、あんまり丸投げも悪いから少し考えさせてね。って。

1日たって、もう一晩考えて連絡するね。

2日たって前日。

再会した日に私が一緒に観たいって言ってた映画を調べてくれて、迎えに行くからとりあえず映画行ってからの流れで~って。

ビックリ!

そもそも私が観たいって言ってた映画は私の地元の映画館では上映してなかった上に、県内上映してた映画館もこの前日まででほとんど終わってたのは、私も調べて知ってたから。

少し遠いけど、ギリギリこの日までやってる映画館を調べてくれたんだ。

しかも映画の話したのなんて再会した日1回くらいしか無いのに。

覚えててくれて、調べてくれて、見つけてくれて感激した。

初めての彼の送り迎えでのお出かけ。

迎えを待ってる間、心臓が痛いほどドキドキドキドキ。

会う前からこんなんじゃ死んでしまうなと思ったぐらいだ。

22年振りの彼の車の助手席。

運転うまくなってた。

メガネ姿。

めちゃくちゃ格好良かった。

初めての映画。

映画もとっても良かったけど、ずっとずっと繋いでくれてた手もとっても良かった。

嬉しかった。

炭酸を飲んだせいか、お腹がグーグーグーグーなっちゃって、恥ずかしかったけどニコって笑って手を握ってくれてた。

本当に優しい。

痺れた手を時折揉んで、またニコって。

その後は一緒にご飯と飲み物を買って、初めてのラブホテル。

沢山話して語らって、22年前の話とか別れた後の話とか。

カラオケしながら、この曲は私と別れた後泣きながら聴いてたから封印してたんだけど。って言いながら、泣いちゃった彼を見て本当に愛おしくて。

長生きしてて良かったと思った。

初めて一緒にお風呂に入って。

再会してから、2回目の彼の温もり。

1回目はとっても嬉しくて幸せだったけど、緊張し過ぎて気持ちいいとかそれどころじゃ無かったけど。

この日は人生で一番幸せで気持ちいい、本当に溶けてしまうような今まで知らなかった感覚だった。

重なる心音が1つになる。

まるで元々1つの魂だったかのように、ぴったりと。

心も体も満たされて、溢れていく。

この上無い幸せ。

幸せ過ぎて怖い。

溺れている。

離れられない。離れたくない。

生涯忘れられない1日だった。

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