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琴線に触れる ~奇跡の時間~  作者: ちひろこ
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声を聴かせて

桜のように儚く可憐で、月のように優しい人だった。

桜のように強く優しく美しく憂いを帯びて神秘的。

心を奪われ魅了され、狂い咲いて儚く散った。

散りゆく1枚1枚の花びらすら愛おしい。

今も昔もこれからも、桜を愛して止まない。

これからも、桜の季節を待ちわびて生きていく。

月のように真っ暗な夜を穏やかに照らす。

満月は壮大にずっとずっと目が離せないほど引き込まれ、エネルギーをパワーを癒しを貰えた。

満ちたり欠けたり見えない夜もあるけれど、見えない時もこの空の上に月がある。

それだけで、安心出来て救われた。

道に迷う事は無かった。

これからも、月を見てあなたを想う。


22年振りに再会出来て、奇跡的に恋に落ちた。

でも彼には妻子があって、本当にこんな事出来るような人じゃない。

ほぼ私の力技。

最初から分かってた。

でも止まらない私の気持ちを受け止めてくれて、受け入れてくれて、頑張ってくれた。

それなのに、いつも気持ちを押しつけてお願いばっかりしてたな。

彼の優しさにずっと甘えてた。

今思えば最後になるまで、彼にお願いをされた事は無かった。

もっと出来る事、してあげられた事あったんじゃないかな。

もっと無理しないようにしてあげられたら良かったな。

私が我慢した事なんて大した事無い。

こちらから連絡しない事と、声が聴きたい会いたいって言わない事。

いつもいつも彼の事ばかり考えて想ってる私には、やっぱり大した事だった。

会えなくても声聴きたかったな。

なんてずっと思ってた。

結局要求ばかりだ。

最後に声を聴けた時は、でも頑張ったよ。

大好きな声。

最後の電話。

最後にしてあげられる事。

少しは役に立てたかな。

笑って話せて良かった。

でも今でも声が聴きたい。

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