6、俺は『恋』を理解できない。
ただいま。感想頂いたよ。ありがとう。
多少鬱になって更新が遅れてしまいました。申し訳ない。
勉強の方は点が伸びないので諦めました。
これからは小説に特化できればいいんですが、PS4が僕を放してくれないのでどうなることか……
今回は長かったので二話に分けて書きました。
楽しんでいって頂ければ幸いです。
……気付いたら朝陽が昇っていた。女の子が隣にいると……なんて言うか……落ち着くんだけど、ドキドキするんだよね。卒業が楽しみだけどみんなと会えあないから寂しい……みたいな?相対する感情が同時に存在するこそばゆい感覚?そんなものがあった。
何故か、色々と危ない発言な気がするんだが大丈夫だよな?普通にポリスメンにお世話になりそう。
俺は顔を洗う為に昨日の水辺に向かうことにした。水辺に向かう途中に綾瀬が居たがそのままスルーしてテントに向かっていたので何も問題なく水辺にたどり着くことができた。朝早く起きて冷たい水で顔を洗う健康には良さそうだが……ホントはぬるま湯の方が……甘えたこと言ってると生き残れないか……
早朝のキンキンに冷えた水で顔を洗うと汗腺が閉まる?ような感じがして心地よかった。汗腺と同時に気も引き締まった。肌にはよくないけど。でもこれ、案外……
「痛い……」
そこまで高くない気温と冷えた水の所為で痛い。冬場の縄跳びみたいに痛む。
「早く戻ろう……」
やる気を出すために顔を洗いに来たのに逆にやる気がなくなった。早く戻ろう。痛い。
テントに戻ると綾瀬がメロに、にじり寄っていた。このまま見届けるとメロが可哀想か?……でもここで俺が割って入ったらまた、あらぬ誤解を招くかもしれん……メロ、骨は拾ってやるからな。
話の内容的には昨日は俺と何をしたのか、行為には及んだのか、どんな匂いだったか、体つきはどうかなどなど……綾瀬さんメロになんてこと聞いてるんですか?いくら見た目が二十代でも七歳ですからね?!……メロも戸惑い始めてるし……流石に助け舟を出さないとか……文系脳に切り替えてから……
「おはよう!!綾瀬、メロ。」
「……!!お、おはよう!?黒木君。」
「どうしたの?何か話し合ってたみたいだけど……」
「マーちゃん!!聞いてほしいのだ!!綾瀬が――」
「ななな、何でもないわ!!さ、さぁ、メロさん、顔を洗いに行きましょうか!?」
珍しく綾瀬がめちゃくちゃ焦っていた。そのことにも驚いたがそれより驚いたのはメロがすねたりすると語尾が~~なのだになることだ。ラノベのキャラでもエルフでは珍しい妖狐語尾……もしかしてメロって属性過多?
綾瀬達が水辺から帰ってくるときには成白や小日向、波風さんも起きだしてきた。俺は三人を洗顔に向かわせてからテントの撤去に取り掛かった。
― ― ― ― ―
テントの撤去が終わると同時に成白たちが帰ってきた。今気づいたんだが、小日向は着替えずに顔を洗いに行ってたようで寝間着のままだったようだ。木陰で着替えさせるか……
「立木クン?テントは?片付けちゃった系?」
「黒木な?俺声優じゃねぇから。それと、お前の荷物はここにあるから。木陰で着替えてくれね?」
「荒木ク~ン……そりゃないぜぇ~」
「着替えなかったお前が悪い。あと黒木な?漫画家じゃねぇから」
小日向は俺とコントの様な会話をした後に渋々木陰に向かうのだった……
まぁ、小日向が着替えるぐらいの余裕はあるし、寛ぎながら待つとするか……今日まで色々なことがあって一人になれてないしちょうどいい機会だと思いすぐ近くの木陰で涼んでいた。――だが、何故か気づいたら横に波風さんが隣に座っていた。やはりこの班の女子は全員アサシンらしい。気が付くと近くに現れる。気を付けなければ。
……とはいえ、さすがに人の彼女と二人きりで黙っていると気まずいので話題を振らなければ……今日は文系脳が酷使されてるなぁ……
「どうかしたの?俺の隣に来るなんて珍しいけど……?」
「アンタと話しに来た。いつもはアイツがうるさいから。」
あいつというのは小日向だろうか?仲が悪いのかな?
「小日向の前の口調じゃないみたいだけど、どうかしたの?」
「アンタも人の事言えないえでしょ。その口調。」
「そうかな?いつもの……ではないけど、俺は俺だよ?」
「……あっそ。それじゃ、本題。アンタにとって好意って何?」
いきなり哲学的だな……こいつ友達に『恋と性欲』の違いって何?とか聞く奴だろ。それで友達二人ぐらい無くしたっけな……それでも答えなきゃな。
「……好意か……自分が相手をどれだけ好ましく思っているか。じゃないかな?」
「じゃあ、恋は?」
フラグ回収まで二十秒も持たんかったか……こいつ、やりおる。
「恋、か……好意との明確な差が理解できないな。恋=好意ならば俺はこの班全員に恋心を抱いてることになるな。」
「……口調戻ったね。」
「……とにかく、俺にその難問は解けないかな……君の愛しい小日向君に聞いたらいいんじゃないかな?」
「私はあいつの事を好きなのか解らない。」
「なら迷宮入りだね……」
本気で悩んでいる波風さんに苦笑しか返せなかった。
「それなら、愛は何?」
「……それは、きっとみんなは親から貰うもので、それを自分の愛しい人と子供に分け与えるものだと思う。」
「……黒木は貰えた?」
「貰えたらこんな欠陥だらけの人間は出来上がらないと思うよ。」
「……そっか、私と同じだね。」
こんなことを言うのだから過去に暗い過去があったのだろう。今は彼女も辛いだろうから聞かないでおこう。
「……いつか、聞かせてくれ。」
「ん」
二人の間に何とも言えない沈黙が横たわる。
「うちさ、多分、陽斗のこと好きじゃないんだと思う。」
「……それが、波風さんの答えなら、それでいいんじゃないかな?」
「多分、好きな人別にできた。」
「……応援してるよ。」
「……ありがと。」
その後は普通の高校生らしい、元の世界に戻れるか、それ以前に戻る気はあるのか。そんな話をして時間をつぶした。
波風は小日向が戻ってきたのとほぼ同時に綾瀬と小日向達の方に向かっていった。俺は波風の後を追う形で班の皆と合流するのだった。
読んでくれてありがとう!!
これからも頑張るる!!
応援してくれると更新速度が上がります。
少なくとも次話の分は。受験の事は記憶から消します。