3、とりあえず、一夜を此処で過ごす
ども、四日(?)ぶりですね。投稿遅くなりました。
実は今回の話は二日前に投稿する予定だったのですが間違えて削除してしまいまして…(;^_^A汗
次回はやらかさないように気を付けます。
今回はポテチ食べながらでした。のりしお。うまかった。
……楽しんで頂ければ幸いです。
PS:少し言葉足らずのところがあったので足したり消したりしました。
テントに戻ると綾瀬からの質問攻めが待っていた。……それもそうだろう。俺だってそうする。水を見つけるって言って外に出てる奴が水じゃなくエルフを連れて帰ってきたらな。
「この人は誰なの!?」
「エルフです……」
「何処からこんな女見つけてきたの!?」
「2キロ位行ったとこで……」
なんか、浮気がバレた夫と嫁みたいだな……いや、付き合ったことすらないんですけどね?好意を寄せられてるのはわかるのよ?でもさ、高根の花みたいじゃん?男女問わず人気高いし?そんな人とお付き合いでもした日には……ねぇ……立場が無くなるよ?教室から机投げ出されて「お前の席、ねぇからぁ!!」みたいなことになるよ?……ならんか。せやな。
「貴方は私という女が居るのに――」
「居ませんよ?」
「……チッ……」
今舌打ちしなかった?この人?……やっぱ……オンナノコ、コワい。
「私はここ、エルフの草原を守護するエルフだ。」
「お名前はなんて言うのかしら?」
「…………」
そういえば名前聞いてなかったな……違うぞ。作者が前回何も考えずにエルフ登場させた訳じゃないぞ。ホント、違うから。
「名前……ない……」
……マジか……ここまでの捨て子レベルだとは思わんかった。名前もないまま7年も過ごしたのか……お父さんなんだか悲しい……お父さんじゃねぇや。結婚もしてねぇつぅの。
「お前、名を何という?」
「そういえば、名乗ってなかったな。俺は黒木 柾人だ。よろしくな。」
「マサト……マサト……マーちゃん?よし!!マーちゃんお前が私に名を付けろ!!」
「……俺が?名前を?……死ぬ気か!?俺はネトゲ界でも屈指のセンスの無さだぞ!?前に独特な名前過ぎて『あっ、○○さんだ~ww』って言われたんだぞ!?それでいいのか!?」
自分で言うのもなんだが俺は(作者も)センスがない。何においても。みんなと少し……いや、かなりずれているんだ。悲しいことにな。
「それでも、マーちゃんに……マサトに付けてもらいたいのッ!!――」
こんなことを言われて心動かない男がいるだろうか?ここに断言しよう。いないッ!!どんな草食系でもこんなことを言われれば心動くものだ。
と思う。根拠はないっ!!
だがこんなことを言われてもセンスがないことは変わらないわけだ、だから慎重に考えることにした。あたりに静寂が満ちたころ俺は口を開いた。
「メロ……なんてどうだ?……」
正直、自分でもセンスないと思う。今食べたいメロンから『ン』取っただけだし。この世界が俗に言う外国風ならこっちのほうがいいと思ったんだが……
「メロ……メロ……いい名前だな!!よし!今日から私はメロだ!!よろしくな!!マーちゃん!!」
「……おう。よろしくな、メロ。」
神よ、どうかお許し給う。この美少女にこんな安直な名前を付けてしまったことを……って、やってる暇ねぇな。今はとりあえず懺悔してる暇はない。
「……そういえば、水源の件はどうなったのかしら?」
「……水の代わりに、エルフが見つかったわけでありまして……」
「水源は、無いと?」
「……左様で御座います。」
ここまで来ると言わなくても分かると思うが……今、綾瀬はとてつもない鬼気を……いや、殺気を纏っている。今にも眼光だけで額に穴が開きそうだ。何とかこの危機的状況を覆さなくては……
「とにかく、今はまだそこまで発電機の需要は低いからいいんだけどね?それよりもほら、食材だろ?」
「今、エルフ基、メロさん以上に重要な案件はないわ!!」
「食料の方が重要でしょ!?無かったら死んじゃうんだよ!?メロが居ても心は満たされてもお腹は満たされないよ!?」
作者がこの場の状況を的確にかつ簡潔に纏めよう。混沌である。カオスである。
黒木は「食料大切だよ!?ダイジダイジヨ。」と言いだし、片や綾瀬は「私以外に女?……許せない。許せない許せない許せな――」とヤンデレを覚醒させ、メロは「私はお腹いっぱいになれないのか!?」などと取り乱している。
メロさん、そういう意味じゃないですよ?
そうそう、ちなみに波風 美奈、成白 絢音、小日向 陽斗はすでに起きている。……この混沌とした雰囲気になじめずにいるだけで……いやこの三人がおかしいのではない。この、異世界にすぐ順応した二人――黒木 柾人と――綾瀬 小夜香――がおかしいのだ。
こんなにすぐに順応できるのは……天才か、変人か……勿論、黒木は後者ですよ。そんな黒木は切り替えも早いですね……
「……今日はここで一夜を過ごす。変に移動するだけエネルギーの無駄だ。だから計画を立てながら動く。明日からはあの集落を目指して進む。食料の量からして三日ぐらいまでなら何とかなる。目測の距離は100キロくらいか?死ぬ気になって頑張れば九日ぐらいでつくだろうし、途中で採集すれば……持つな。大丈夫だろ。」
周りの返事も聞かずに結論を出した。
どうやらいつの間にかモードに入っていたらしい。困り者だな俺も……
― ― ― ― ―
明日からの旅のため、俺達は山菜を集めていた。途中から楽しくなり、気が付くと夕暮れ時になっていた。そのおかげもあってか山菜は山の様に集まった。
山菜取りの疲労感もあって俺らはすぐに眠りについた。
……俺らは眠りについてまもなくの時にたたき起こされてしまった。テントの外に七匹ほどの魔獣が居たのだ。
驚いたよ?だって、テントがバシバシ叩かれてると思って外出たら魔獣って……でもここ異世界だし、否定したいけど否定できない……これが……恋?違いますねこれ、明らかに恋じゃなく変ですね。
てっ、こんな事してる場合じゃなかったな。俺は、女性陣をテントの中に避難させてから、焦りながらも冷静に、思考を巡らせ始めた。
「魔獣は狼型か?……いや、頭蓋骨の形からして犬型だな……だとしたらアレが効くか?……でも効かなかった時のデメリットが……」
俺がぶつぶつと呟きながら思考を巡らせていると隣の男――小日向 陽斗――の首に、大自然の中で獲物を捕らえる。ただそれだけの為に鍛えられた牙が掛けられた。その瞬間、いつの間にか俺は小日向を突き飛ばしてギリギリのところで惨状を防ぐことができた。
「っ……あざっスっ!!……」
「嫌な場面見たくなかっただけだ。勘違いすんな。」
不思議なことに人は危機に瀕したとき何故か感情に突き動かせれしまう。それとどうでもいい事なのだが、俺は男子相手だと言い方がきつくなってしまう。こんなだから小学生の時に虐められるんだろうな……嫌な事思い出してしまった。
「そのチョーシで他のも倒してくんネ?」
「無理に決まってんだろ。無駄口叩くなら頭と手ぇ動かせっ!!」
回避行動をとりながらなので更に口が汚くなくなってしまった。だがその回避行動のおかげでリュックサックまでこれた。これで誰も死なないようにするから許してほしい。
俺はリュックサックの中から金属製の灰皿を取り出した。俺は吸ってないからな?犯罪だし。体にいい事無いし。燃えカス入れ用に持ってきた灰皿を何枚か重ねて持つ。さてと、ここからは俺のターンだ。
俺がいつでも灰皿を投げられるように身構えると相手も戦闘態勢に入った。そうして俺が張り詰めた空気に疲れ少し気を抜いた瞬間――俺の首元に飛び掛かる魔獣が居た。その時、遂に確信できた。
「やっぱこいつ、ちゃんと状況を理解してやがるっ!!」
もう少しで首を喰い千切られる瞬間、灰皿を放り投げた。……目論見どうり魔獣と灰皿は甲高い鳴き声を上げその場にひっくり返った。これを作業の如く何度も繰り返した。命が掛かっているというのに俺は何故か笑っていた。
七体が誰も飛び掛かってこなくなった時、いつの間にかあたりは明るくなっていた。……結局ほとんど寝れなかったな……だがそれ相応の報酬はあった。魔獣たちが俺になついたのだ。まぁ、そうするために灰皿投げてたんだけどね?とりあえず……
「助かったぁ……!!!!」
気が抜けたせいか一気に疲労感が出てきてしまった。俺はそのまま小日向をガン無視してテントの中に入り気絶するように眠った。
そういえば、一昨日見た時にブクマが一人ついてました。ありがたいです。
槻谷のモチベが5上がりました。
……更新頻度は上がらないんですけどね(ボソッ
次回は六日までに上げ……たい。
次回も楽しんでいって頂ければカロリーメイトかポテチを作者が食べます。
……inゼリー飲もう。