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61 なれるかよ!

 ある日の河原。河童Aと河童Bの会話。

「実はさ、俺」

「あん?」

「実は俺、こないださ」

「何だよ?」

「川でおぼれてる子供を助けたんだよ。自慢の泳ぎを駆使してさ」

「……」

「そしたらさ、その子供の母親がマジで感謝しちゃってさ。俺にきゅうりを三本もくれたわけ」

「……」

「どうよ、すごいだろ?」

「へえ、そいつは――」

 河童Bは空を仰いだ。

「そいつはすごいな」

「だろ?」

「ちょっとした英雄的行為とでも言えばいいのかねえ。普通なかなかできることじゃないよ。それにきゅうりを三本ももらうだなんて。いやはや、参った。感服したよ。でもな、お前。ひとつこれだけは言わせてくれよ」

「あん?」

「お前は確かにすげーよ。すげー。でもな」

「何だよ?」

「天狗になるなよ?」

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