60 妄想浪漫もしくは現実逃避~クソつまらない現実を楽しくするたった一つの方法
「実は俺、女子高生の恋人と付き合ってて、毎日キャッキャッウフフのニャンニャンしてるんだ」
「マジかよ? 気持ち悪いな。それって大丈夫なの? 犯罪じゃん」
「大丈夫。それは俺の脳内の妄想の中の話だから」
「なんだ、妄想か」
「ハハハ!」
「ハハハ!」
「……」
「……」
「実は俺、女子小学生の嫁がいて、毎日キャッキャッウフフのニャンニャンしてるんだ」
「マジかよ? 気持ち悪いな。それって大丈夫なの? 犯罪じゃん」
「大丈夫。それは俺の脳内の妄想の中の話だから」
「なんだ、妄想か」
「ハハハ!」
「ハハハ!」
「……」
「……」
「実は俺、恋人もいなければ嫁もいなくて、それどころか、小学校のフォークダンス以来、女の子の手を触ったことすらないんだ」
「……」
「……」
「もう一回、言ってみて」
「実は俺、恋人もいなければ嫁もいなくて、それどころか、小学校のフォークダンス以来、女の子の手を触ったことすらないんだ」
「……」
「実は俺」
「やめろ」
「恋人もいなければ嫁もいなくて」
「やめてくれ」
「小学校のフォークダンス以来、女の子の手を」
「もう言うな! 聞きたくない!」
「……」
「なあ、おい、お前! それって全部、お前の脳内の妄想の中の話なんだよな? そうだろ? そうなんだろ? そうだって言ってくれよ! 頼むから、妄想だって言ってくれよ! なあ!」
「今言ったことは……」
「……ゴクリ」
「全部現実だ!」
「……!」
「……」
「……」
「ハハハ……」
「ハハハ……」




