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41 騒音被害
木造のボロアパートの一室で、君は夜中にそれを聞いた。
「ウォウウォウ♪ フーウウイエエエイ♪ ○×□☆△♪」
得体の知れない、調子外れな歌声である。
君は激怒して薄い壁に向かって怒鳴る。
「おい、隣の奴! うるせえぞ! さっきからなんだ! 夜中に歌なんか歌いやがって! 今すぐやめろ!」
しかし、
「ウォウウォウ♪ フーウウイエエエイ♪ ○×□☆△♪」
隣人は歌をやめる気配がない。君はドンドンと壁を叩き、
「うるせえんだよ! このヘタクソ! 耳障りなんだよ! 人様の迷惑を考えろ!」
「……」
「やれやれ、ようやく静かになったか。これでようやく……」
君はそれを手に取る。
「バンジョーの練習を再開できるぜ」
ジャンジャラジャン♪
ドン! ドン! ドン!
君の部屋の壁と天井が思い切り叩かれた。




