100 最強のボディガード~ボディガードはお前だ!
ジョニィ・ハワードはボディガードだ。それも最強のボディガードだ。
ジョニィの輝かしい経歴を、君も聞いたことがあるはずだ。この国の大統領、財界の大物、トップアスリート、さる有名女優。ありとあらゆる重要人物、ありとあらゆる有名人、ありとあらゆるセレブたちが、ジョニィによって守られてきた。
ジョニィは、ある時はナイフを叩き落とし、またある時は、拳銃を蹴りで弾き飛ばし、護衛対象を危機から救ってきた。
襲って来る敵を返り討ちにしたこともある。いや、こともある、なんてものじゃない。大勢の刺客が、ジョニィの手で病院送りにされ、しかる後に刑に服することになった。
ジョニィ・ハワードはボディガードだ。それも最強のボディガードだ。
そんなジョニィの屋敷に、ある日、ジョニィの古い友人の、フレデリック・スミスがやって来た。
フレデリックはジョニィに向き合いながら、こう言った。
「ジョニィ、わが友よ。君は有名になりすぎた。ボディガードとして手柄を立てすぎたんだ。この国の犯罪者集団が君を狙っている。あの殺し屋のアーノルド・ザ・キラーが、君を始末するために雇われたといううわさが流れているぞ」
「アーノルド・ザ・キラー、だと?」
ジョニィのりりしい眉がひそめられた。
「そうだ、アーノルド・ザ・キラーだ。正真正銘、最悪の殺し屋だ。あのアーノルド・ザ・キラーみたいな一流の殺し屋が、本当に君のまわりをうろつき始めたら、君はどうする?」
「その時は……」
ジョニィの澄んだ両目に、好戦的な野獣の光が宿った。
「その時は?」
フレデリックが尋ねる。友人としての心配でいっぱいの表情だ。
「その時はボディガードでも雇うさ」
そう言ってジョニィは肩をすくめた。間髪入れず、
「ボディガードはお前だろ!」
フレデリックはジョニィを叱りつけた。




