そんなもんですよきっと。 カップ焼きそばには乾燥ワカメを入れると美味しです
ストーリーに関係ありますが、まだ出さないですが前知識という事で読んで下さい。
不条理の定義という能力をもつ保くんと藍君がただ教室で殺しあってます。まあ前ストーリーはあるんですが今はまだ書きたく無かったので戦いに飢えた人限定で読んで下さい
凛とした静けさが物語る学校には誰もいない。校舎にもグラウンドにも廊下にも・・・。だけれど廊下の壁に2-Aの札がささる教室では二人の男が立っていた。
教室には、冷たく緊張が張り詰めている。机や椅子はどこの学校と同じように整列されていた。窓ガラスから映っている景色は、とても緩やかに流れている川が見えた。太陽の陽が窓を通して、眩しく綺麗な光が左から右に向かって射した。
一人が、黒板側に立つ一人に言う。
「お前と戦うのは、これで三回目か」
灰色の長ズボンに白いワイシャツ枯れた赤色のブレザーを着ている。
それに答えるようにもう一人の男は正面を見据えて、右手に持つ槍を地面に刺して目の前にいる友達に言う。
冷静に。
「あぁ、だが今回も俺が勝つよ。保」
保は、笑う。「三度目の正直ってもんもあるんだぜ」
大きく息を吸うと、続けて「なあ藍っっ!!」荒々しく言葉を放った。
保も藍と同じ服装をしているが、ブレザーは少しボロボロでズボンは砂埃で汚れていた。
保の足元の踵から後ろに伸びる影が大きく膨張してポンと、一つ、大人の拳大程度の黒い球が出てくると宙に浮いた。
時計はカチカチと秒針が鳴っていて、きっかり二時に日本の太い針だけ止まっていた。藍は地面から槍を抜く。
「今回も勝つよ。だって、僕は強いから」藍は四角いフレームの眼鏡を左の中指でクイッと上げた。
藍は、体を強張らせると、頭を振る。耳を隠す長さの毛と不自然に切りそろえられた前髪が揺れて、170センチある藍はその頭一つ分の長さがある槍を両手で正面に向けると右半身の態勢に構えた。呼吸を1つ。藍はワクワクしている。
それと同時に保も右手を右に伸ばし宙に浮く黒い球からニュウと刀を1つ出して、柄を握った。
〈影纏・刀身〉
小さい声ででもはっきりと言った。ニタリと笑う。
黒い球が刀の刃の真ん中辺りに当たる。するとビチャリと音を立て、鋼色をした刀はペンキで塗りつぶされるように黒く変色した。
保はゆっくりと体を動かして右半身に態勢を変えて柄の部分を頭の方にやり刀身を藍に向けた。
〈霞の型〉という剣術の構えにした。この型は、全人速攻型で一対一にはおあつらえ向きだった。
「俺もお前を倒すために、十五年修業した。今の為に」
二人は、じりじりと足をゆっくりと動かした。油断は禁物。一呼吸に意識を張りつめた。間合いにはまだ程遠い。
足の底で地面を掴むイメージで歩を進める。
「素晴らしい!!少しは強くなったんじゃないか」藍はそう言った。素晴らしいと言ったがそれは藍の口癖であり、人を褒めるための言葉ではなくただ単に間をつなぐためのことばでしかなかった。
「だが!!」そう言い、藍は走った。目に見えない速度に加速した。保の視界に移ったのは真正面に槍を突く光景だった。
目に見えない速度で近づいてきて、保には見えなかった為、保の身体が長年の剣術の経験と脊柱反射で危機を察知した。
火花が散る。ジャギイインと鉄と鉄がぶつかり刀が右薙ぎに槍をはらい、槍の切っ先の方向を変えた。
「ほほう、初太刀は交わせたか」
藍は感心した。保は、汗を噴いていた。保と藍は三,四歩先までの近い距離に立っている。
藍は自分が守れて尚且つ槍の間合いまで距離を取り、その場で立っていた。
槍を天に回してから左にスイングした。そしてその勢いのまま右に振る。槍はしなった。刀で守る。黒い刀身はメッキが剥がれて来た。
そして両手に力を込めて、槍を振り下ろす為に上に上げた。
保は言う。
「影玉!〈影纏・刀身〉っ」
一瞬にしてメッキを直し、刀を突く。
藍は槍を持つ腕の力を抜いて、石垣を床に落とす。
「折れろぉぉ!!」保は叫び、力を込める。しかし槍は折れない。保は軽いステップで六歩後退してまた〈霞の型〉で切りにかかる。
それを受ける槍。そして藍も退り、右手一本を槍の持ち手の部分を真ん中から石垣付近に持ち替えると脇、肘、を順に占めると前腕と手首を右に捩、じって切かかり進む保に向けて
「そう簡単に折れてたまるかよ!〈全てを壊し続ける大嵐〉ォ!」
槍に神々しい光の太い線が四本現れると前腕等を捩じると同時に、螺旋状に回転し放つ。
ジュオオオンと焼ける音ともに強くぶつかってきた。保は、今の刀の強度ではすぐに折れると判断し足元からもう一個の〈影球〉を出す。
そして「〈影口〉」と球が箱状に変化して、槍と光は吸い込まれ、藍は槍を引く。そのままもう一度突いた。
当たった感触が無かった。しかもいなくなっていた。
バゴンと鈍い音が鳴り、
「ここだ!」
斜め上から声がする方へ体ごと槍を向けて薙ぐ。またしても感触がしなかった。
どういうことだ?藍は思った。
バゴン 鈍い音が後ろからした。自分の感が騒いだ。やばい、と。その方向はさっきの斜め上をさらに十度ほど斜めに位置した場所に黒い刀が飛んできた。
藍の顔の頬に一閃。赤い血が流れた。
「ちくしょう。あと少しだったの!」
保は顔で言った。そして「でも、一太刀は一太刀だな」と。
「ああ、お前にこの一撃はやるよ。なあそろそろいいんじゃないか?お互い本気を出そう」
頬の血を左手で拭うと、返答する。その声には悔しさの念は籠っていなかった。
そして「導きと招かれざる客がドアを開く。パンとぶどう酒が許可証。笑え、唄え、無礼講だ。」何かを唱えだした。見えない力が藍の背中から出ているように思えた。保には霊感なんて無い。だが、それでも人間の本能として感じてしまう部分にまで達せられるほど藍からなにか感じるものが溢れるように漲るように、コップに表面張力が貼れてしまうぎりぎりのラインから零れた水のように感じ取れるやうなものがあった。
「〈DioTestament・horizon!!〉」
一瞬でこの教室は消滅し、白く無垢で無機質な、何もない空間に変わった。
「ここはかつてキリストが目にした世界の末端だ。それを模した」藍はそう言った。
「影玉・影纏」 影玉は出てこなかった。
刀を鞘は納めてもう一度行った。すると刀に影が塗られていた。
鞘の中にまで光は届かなかった。
鬼死紫・族滅孤月、亜欧閃
次回、そんな技でます。