第7話:仲間
かなり出すのが遅くなりました。
ごめんなさい! 楽しんでいってください!
「起きて」
ミユの声が聞こえ私は目を開けるより体を先に起こした。
「んっ!」
ミユはややうつ伏せになっていた顔を私とぶつからないようにとっさに上を向いて避けた。
私は眠たくそのまま布団に顔を埋めた。
その時フスマが開きアストさんが入ってきた。
「二人ともその体制はなに?」
アストさんは不思議そうにしていた。
「なんでもありません」
「なんでもないです」
私とミユは同時に体制をそのままで答えた。
「ご飯が出来てるから準備ができたら食べておいて」
アストさんがそう言い部屋を出て行った。
「ほら、行くよ」
ミユは私を揺すった。
「まだ眠いよぉ〜」
私は再び転がろうとしたがミユに抑えられた。
「何また転がろうとしてるの」
「わかったよぉ〜……もう」
背伸びをして立ち上がった。
「あ、そういえばガイアは?」
フト思いミユに聞いた。
「私はここに居ますよ」
そうガイアは言いながら私の中から出てきた。
「わわ、いつのまに」
私が驚いている間に再び私の中に入っていった。
「じゃあ食べに行こうか」
そう言い歩き出した。
昨日ご飯を食べた部屋と同じ部屋に着くと、白ご飯に味噌汁、魚という、朝ご飯というご飯が並べられていた。
「わ、美味しそう」
私とミユは座った。
「いただきます」
そういうと同時にご飯に手をつけた。
ふと気がつくと、おにぎりも置いてある事に私は少し驚いた。
「ご飯があるのにおにぎりもあるのね」
私は呟きながらおにぎりの方にも手をつけた。
おにぎりは塩おにぎりだった。
ーーーーー
「ふぅ、ごちそうさまでした」
私はそう言い立ち上がると部屋に戻り着替えることにした。
「ごちそうさまでした」
ミユも同じように立ち上がり部屋へ戻った。
私とミユはベッドの横に畳んで置いてある服を着た。
「それじゃあ行こうか」
「うん」
私達は外に出て馬車で行く準備をした。
「あ、行くんだね」
アストさんが家の後ろから出てきた。
「いろいろとありがとうございました!」
「アストさんありがとうございます」
私達はお礼を言うと馬車に乗った。
「じゃあ、頑張ってね二人共」
「はい」
私達は馬車を走らせ村を出た。
「ねぇ、ミユ」
「なに?」
「ガルスまではどのくらいかかるの?」
私は剣を抜いたり刺したりしながらミユに聞いた。
「どうだろう、今日中にはつかないかも」
その言葉にショックを受けた。
「そんなに遠いの?」
「まぁ、遠いよ」
私はため息をつきながら外を眺める事にした。
そして少し経つと森は抜け平原が広がっていた。
「異世界……かぁ」
剣を置いて平原を見ながら言った。
「もっと凄い力とか手に入れて無双できるかと思ったのになぁ〜……」
私はそう呟いた後ため息をついた。
「もっと強くなりたいよ……」
再び呟いた瞬間馬車は急に止まった。
「うわわ!?」
私は壁に捕まって耐えた。
「なに!どうしたの!?」
ミユの方に行くと前方にスライムのような液状の何かがいるのを視認した。
「なんだスライムじゃん」
私は焦って損した気持ちになった。
「スライムじゃんって、スライムだよ?」
ミユは私が何かおかしな事を言ってるように聞き返した。
「私が倒すよ、助けはいらない、私だって戦える事を見てほしいの!」
そう言い私は剣を持ち飛び出した。
「ちょっと、勝手に……危なかったら出てくから!」
ミユの声が後ろでするのを気に留めず私はスライムの前に立った。
「こんなやつに、負けてたまるか」
私は剣を抜いた。
その瞬間スライムはこちらに管を伸ばした。
私はそれを剣で防いだが思ったより一撃が重たかった。
「うっ」
私が体制を崩した瞬間もう1発が迫ってきていた。
「こんな事で!」
私はその一撃を避け管を剣で切り落とした。
スライムと離れた液体はただの水のように地面に弾けちった。
私はこのまま行けると思いスライムに近づいた。
「これでとどめ!」
私はスライムが真っ二つになるように剣を振るとスライムは二つに割れ顔めがけて飛んできた。
「んぐっ!?」
顔に張り付いたスライムを剥がそうとするが全くビクともしない。
「おごっ!」
口の中にスライムが入って来ているのがわかる。
息ができなく私はどうしようもできなかった。
その瞬間背中を思いっきり蹴られる感覚を襲い私はうつ伏せに倒れた。
その衝撃で顔に張り付いていたスライムは剥がれ前方に軽く飛んで行った。
「げほっ!げほっ!」
私は前を見ると宙に浮かぶ露出が激しい服のような物を着る薄いベージュのような髪色の女の人が前に居たのに気がついた。
「全く、どこの世界にもいるものですね」
その声はガイアに間違いなかった。
「ガイア?」
私は立ち上がりながら言うとガイアはこちらを見てため息をついた。
「時音、貴方は勘違いをしていると思いますよ」
そう言われ私は首を傾げた。
その瞬間スライムは管を鋭く尖らせガイア目掛けて放たれたがガイアはそれを蹴りで管を破壊した。
「時音は自分が役に立ってないとか思ってると思いますが、そんな事はありませんよ」
私はその言葉に歯を噛み締めた。
「じゃあ、私の何が役に立ってるの?」
「私は今まで助けられてしかいないんだよ!」
「なのに、それのどこが……」
私は剣を思いっきり握った。
「時音、一つ忘れてるよ」
後ろからミユの声がし私は後ろを振り返った。
「今私がここにいるのは未来を変えてくれた時音のおかげなんだよ?」
そういいミユは私の手を握った。
その時再びスライムが管を鋭く尖らせ攻撃をしてくるがガイアはそれを殴り防いだ。
「よくある言葉だけど、私と時音は半人前なんだから、二人で一人前だよ?」
ミユの言葉に私は頷いた。
「あと、私が必要だったから取ってきたのに私を使わずに戦うなんて何を考えているんですか?」
私はいつからか一人で抱え込んでしまったのだろう。
「さぁ、行きましょう」
「さぁ、行こう」
ミユとガイアは私に手を差し伸べた。
私はその手を掴もうとした瞬間、頭に今まで忘れていた一部の記憶が頭の中を横切った。
その記憶の光景は今この瞬間と似ている場所で同じ出来事であった。
だけど、その場所と出来事にいる人が全く違う人が二人いた。
モヤのようなもので覆われていて顔は分からないが女性なのは分かった。
私はこの記憶を見てまだ未来を変えられていないのではと不安を抱いた。
「時音?」
ミユの声に私は我に帰った。
「あ、えと、ごめん……ボーっとしてた」
私は笑いながら言った。
「何かあったの?」
ミユが心配そうに聞いてきたから私は正直に答えた。
「今、失った記憶の一部を思い出したの」
その言葉にミユは頷きスライムの方に体の向きを変えた。
「わかった、スライムを倒した後ちゃんと話してね」
私は頷き剣をしまい、剣を想像し光の剣を構えた。
「時音、あの敵は斬撃では効果がありませんので別の物で戦いましょう」
ガイアの言葉に何の武器にしようか私は迷った。
「別のって何がいいの?」
私がガイアに言うとガイアは少し考えてから頷いた。
「試したい事があります、いいですか?」
私は瞬時に頷いた。
「私を腕に覆うイメージを持ってください」
ガイアの言葉に私は首を傾げたが取り敢えずやってみることにした。
「覆うイメージ……」
イメージをした瞬間光が右手に集まり多い始め私はガイアの方を見た。
「その調子です」
腕に光が集まりきると腕に物凄い力を感じると共に違和感も感じた。
「ではそれであのスライムを殴って下さい、くれぐれも優しく殴ってくださいね」
私は頷きスライムの方に歩み始めた。
スライムは私に管で攻撃するが全てミユが水で作った槍で防いでくれていた。
スライムの前に着くと私はスライムを優しく殴った。
「優しく……」
スライムに手が触れた瞬間光が弾け凄い反動で後ろに飛ばされた。
その瞬間スライムは光と共に消し飛んでいたのを私は視認できた。
「ぐっ!?」
私が後ろに飛ばされるのを防ぐようにミユが後ろで押さえてくれたが無意味だったかのように二人して転がり飛んで行ってしまった。
「いったた〜……」
私とミユが起き上がりスライムがいた所を見るとその地面だけ少しエグれていた。
「な、何今の?」
私はガイアに問いかけた。
「あれは私とシンクロする事でできる、大技です」
ガイアは少し自慢気に言っていた気がした。
「ですが、威力が高い分負担も大きいので使う時は気をつけなくてはいけません」
「そんな事できたんだ……」
私は一息ついた。
「それじゃあガルスに行きましょう」
ガイアの言葉に私とミユは頷き馬車に乗り再びガルスに向けて出発した。
「時音が不安定になったら私がまたなだめてあげる」
ミユは、からかいながら私に言ってきた。
「もうならないよ! これからはみんなと力を合わせて無双しまくるんだから」
「はいはい」
ーーーーー
辺りは暗くなり始めており
あれから何事もなく進み続けると平原が突然砂漠になっていた。
「ようやく半分って所かな?」
ミユの言葉に私はどっと疲れた。
「まだ半分なのね」
「今日はここで寝ようか」
そういいミユは馬車の荷台に寝巻き二つ置いた。
「まだ若干明るいよ?」
私はもう少し行けるのではないかと思いミユに聞くが首を横に振られた。
「砂漠の夜は寒いから行くのは朝の方がいいかな、朝は暑いけどね」
取り敢えずミユがそう言うのなら仕方がないと思い寝ることにした。
とは言ってもこんな早くから慣れるはずもない。
「ねぇ、特訓的なのしていい?」
私はミユにその手伝いをお願いした。
「ま、いいけど」
ーーーーー
「取り敢えず私が召喚で魔物だすからそれを倒す感じでいいんだね」
ミユは召喚魔法も使えることを私は知り、その召喚した魔物でレベルアップをすることになった。
「レベルは1から5どれがいい?」
私は悩むことはなかった。
「じゃあ5で!」
その言葉にミユはため息をついた。
「勝てるの?」
当然の反応だ。
「私が操作してる訳じゃないんだよ?」
「わかってる、でもこのレベルを倒さないと生きていけないでしょ!」
ミユは押し負けたように再びため息をして了承してくれた。
「じゃあ出すよ」
その言葉に私は光の剣を構えた。
ミユは地面に魔法陣を出し、その魔法陣は紫の光に包まれた。
私はゆっくりと魔物が現れると思い油断してしまった。
紫の光が消える前に中から禍々しい赤色の光線が放たれた。
その光線は私を飲み込めるほど大きくそれが私の横を通っていった。
「なっ!?」
私は驚いたがそんな暇はないと思い体制を立て直した。
光の中から大きな犬の様な魔物が現れた。
体は黒く眼が赤い、見るからに危なそうだった。
「なんかケルベロスみたいだね」
そういった瞬間ミユ目掛けて犬は噛み付こうとすごい速さで向かって行ったが半透明の障壁を作り防いだ。
「はぁー!」
私は後ろから走りながら近づき後ろ足を斬ろうとしたが犬はすぐにこちらを向いて噛みつきにきた。
「っ!?」
私はとっさに横にジャンプして避けた。
私のいた所は地面がエグれ、犬が土を食べていた。
「思ったより早い……」
私は汗を拭った。
犬は口を開け口の中が光り始めた。
「もしかしてアレがくる?」
私はミユの方を見るとミユは何かを唱えていた。
「させない!」
犬が放つより早くミユの魔法は発動した。
大きなツララが犬目掛けて飛んで行った。
それは背中に刺さり犬は苦しんでいたが口の光は消えなかった。
「倒しきれない」
ミユの言葉に私は取り敢えず避ける事に専念した方がいいと思った。
「ミユ!」
その言葉と同時に再び犬から禍々しい光線が放たれたが私たちは何とか避けれた。
「命中率は悪いみたいだね」
そう言い私は犬の方を見た瞬間犬は既に私の前に来ていた。
「やばっ」
避けなきゃ行けないのは理解しているが体が追いついていなかった。
私は犬の腕に殴られ後ろに飛ばされた。
「がはっ!」
凄い激痛が腹部を襲うが痛がってる場合じゃない。
「はぁ……はぁ……」
左手で腕を抑えながら立ち上がった。
犬はミユの方に再び噛みつきに行っていた。
「私の魔法じゃ通用しない」
ミユは魔法を何度も当たるが犬は若干よろける程度で全く弱りはしなかった。
すると再び犬は口を光らせた。
私はこの時がチャンスなのではないかと思った。
ミユがツララを当てた時、犬は避けなかった、つまり今ならどんな技でも当て放題なのではと。
私は右手を光の剣が覆うイメージをすると右手が光った。
「はあぁーー!!」
私は全力で犬の前まで走り拳を犬の頭を目掛けて殴りかかった。
「時音!」
ガイアの声が聞こえ私は思い出した、この技は負担が大きいことを。
拳が当たる前に力を出来る限り弱めた。
犬の頭に拳が直撃すると同時に私は砂漠の方へ吹き飛ばされてしまった。
「うあ!」
吹き飛ばされる中、私は腕の痛みに耐えきれず意識が途切れてしまった。
ーーーーー
「ねぇ、お兄ちゃん」
「なんだ?」
男は妹の声に耳を傾けた。
「知らないお姉さんが倒れてる」
「は?」
男は妹の元に向かうと時音が倒れていた。
「あんまり面倒ごとは避けたいんだけどな」
男は時音を背負い家へと帰った。
どうでしたか!?
文章的におかしな所がやっぱり
あるのですかね?
頑張って書いていきます!!