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お  ま  た  せ。

漁師の町ペッシュ周辺での魔物狩りは夕暮時まで行った。

現在は『必ず戻る』と不安そうなステファニーに告げ、一旦巣へと帰っている最中だ。

眷属の皆も優秀だから、俺がしばらくいなくても心配ないとは思う。

けど連絡なしは向こうが心配しかねないので、しっかり報告した上で狩りに集中したい……。

話は変わるが、狩りの間で体長が5メートルから5,5メートルくらいにもなった。

捕食を兼ねているからか、魔力の回収効率が以前より遥かに良くなったおかげでグングン大きくなる。

スキルも中々粒ぞろいで……。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


サラマンダー【龍王の眷属】


スキル<自前>

ホーンストライク 尻尾で強烈な攻撃を加える

ホーンバニッシュ 頭部で猛烈に突き上げ、吹き飛ばす

豪火       強力な火炎を吐き、燃やし尽くす

再生       傷の治りがかなり早くなる

念話       他者の心と直接語ることが出来る


火炎魔法LV2(熟練度58)

バーニング     狙った場所に火炎を起こす、飛距離が長くて火力も調節が可能

クリエイトファイア 火炎を想像した形に作り出して操ったり、放ったりする


スキル<魂>

光合成      光を受けている状態で水を飲むと、体力が回復 【花の魔物】

胞子の息吹    大量の胞子を吐き出す、主に目くらましに使用 【キノコの魔物】

バインドボイス  魔力の籠った咆哮を上げる 【鶏の魔物】

ブーストタックル 自身の瞬発力を引き上げて突進をかます 【猪の魔物】

魔力探知     周囲の魔力を感じ取り、場所と数を割り出す 【マージャガー】NEW       

強酸液      強めの酸性の液体を吹きかける 【ソルジャーアント】

毒液       蝕んで相手を弱らせる毒の液体を吹き出す 【アントエリート】 

捕食       生物を喰らう事で体内に巡っている魔力を取り込める、死体では効果なし 【アントクイーン】     

魔力の糸     自らの魔力で形成した糸を用いる 【芋虫・蜘蛛の魔物】

水上歩行     魔力を足に集中して、水面を移動する 【アサシンインセクト】NEW

バブルブラスト  泡を生成して放つが、泡そのものに威力はない 【バブルクラブ】NEW


槍術LV1(熟練度5) 【魚人族】NEW

二段突き     槍を用いて、一呼吸に二回突く

     

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


火炎魔法のLVが上がって、クリエイトファイアを覚えた。

火球しか作れなかったファイアボールに比べると、火力も汎用性も高い。

その分しっかり作りたい形をイメージできる想像力が重要になるだろう。

ジャガーに鱗や水かき、エラなどが生えた魔物であるマージャガーからは魔力探知を入手。

危険を予め察知できるという意味で、かなり役に立ちそうだな……。

またアメンボ型の魔物から得た水上歩行により、水上戦と言う特殊な状況に対応できる。

バブルブラストは単体だと大きな効果はないが、組み合わせて使うと高い力を発揮しそうだ。

最後に……現状持て余しているスキル、槍術。

魚人族から得たスキルだが、基本的に得物が使えないサラマンダーではあまり意味がない。

けれど何とか活かしたいと、クリエイトファイアで火炎の槍を作り出して利用してみた。

結果だが……クリエイトファイアで槍を維持し続けるのはかなり神経を使って疲労がたまる為、実戦には不向きと判断。

今後の進化で得物を扱えるようになることに、期待することにした。


「ただいま~、帰ったぞ~」


考え事をしている間に、気が付けば巣に帰ってこれた。

巣の入り口から中に入ると、丁度パトリシアとアンのコンビが帰還したところだったらしい。

念話なしの俺のあいさつだと、彼女らには鳴き声にしか聞こえないため、すぐさま振り返ってから目を見開く。


「ブラック!」

「ブラック様、おかえりなさいませです!」

『ああ、ただいま』


二人は駆け寄って俺の背中に乗る、これは二人と仲良くするためのコミュニケーションの一環。

俺が提案して、二人は喜んで了承している。

同族や似た種類ならともかく、姿形や大きさが全く違う異種族で距離を縮めるとなると、こういうのが手っ取り早いだろう。

俺は二人を背に、巣の中を進む。


「今日はついに出かけたんでしょ、どうだったのよ」

『漁師の町ペッシュと言うところに縁が出来てな、問題解決に一枚噛ませてもらうことにした』

「そこなら行ったことがありますですよ、湖で取れる魚が新鮮で美味……ですが魚人族とのもめごとが絶えないって感じだったです」

『その通りだ、魚人族から助けた人族の騎士とシスターから救いを求められたのだがーーーー』


それからペッシュの湖に巨大な水棲の魔物が現れて、漁が出来なくなっている事。

頼みのはずの帝国は、周囲の状況を考えて動いてくれない事。

このままだと町が潰れて、路頭に迷う人たちが出てしまう事。

上記の事実を二人に説明すると、顔を見合わせてから頷いた。


「あたしたちも付き合うわ、人族の問題みたいだし!」

「ブラック様だけにお任せなどしては、わたくし達は眷属の名折れです!どうか戦列にお加えくださいです!」

『ふふふ、パトリシアとアンならそういうと思っていたよ……ぜひ頼む』

「「はい(です)!」」


今回の案件、人族の問題なのももちろんだが……かなり強敵そうだ。

万が一を考えて、二人には力を貸してもらおう。


ーーーー因みに、二人のスキル周りはこんな感じとか……。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


パトリシア【火蜥蜴の眷属・テイマー】


スキル<自前>

テイム      自分以下の実力の相手を使役させられる 【テイマー/神の祝福】

軽技       一時的に回避力を引き上げる代わりに、攻撃の威力を下がる

鼓舞       士気を上昇させ、精神力を回復する

短剣マスタリLV1(熟練度30) 短剣による威力を上昇させる


短剣術LV2(熟練度67)

スピニングバイト 遠心力を利用した、短剣による鋭い斬撃

ビースティンガー 高めた瞬発力で、敵を一突きにする 


スキル<魂>      

隠蔽       気配を消して、周囲に気付かれにくくなる 【盗賊】

毒無効      毒をある程度無効化できる、毒性の強いものは不可 【アンティトード】

夜目       暗い場所でも周りがある程度見える 【ファットキャット】

格闘マスタリLV1(熟練度12) 格闘による威力を上昇させる 【グラップエイプ】

強酸液      強めの酸性の液体を吹きかける 【ソルジャーアント】

毒液       蝕んで相手を弱らせる毒の液体を吹き出す 【アントエリート】

     

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


うーん、見事なまでに暗殺者って感じのスキル周り。

元々短剣を扱っていたが、身軽な猫獣人らしいと言えばらしいな。

見た目が真っ白で、性格いい子なんだけどな……スキルだけは殺意に満ちている。

強いて言うなら“鼓舞”は村が襲われた時付いた感がある。


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アントワーヌ・ベルリオーズ【火蜥蜴の眷属・リトルウィッチ】


スキル<自前>

オートリフレシュ     何もしなくても精神力が少量ずつ回復する 【リトルウィッチ/神の祝福】

精神集中         体力の一部を精神力に変換する、使いすぎに注意

魔法学LV2(熟練度54)   魔法に対する知識により、精神力の消耗を減少させる   


火魔法LV2(熟練度82)

バーン          狙った場所に火を起こす、威力は低く戦闘には不向き

ファイアボール      火球を作って飛ばす、魔力次第で化ける


スキル<魂>      

冷静沈着         激昂、混乱、狂気の状態異常にならない 【ナイトフラワー】

毒無効          毒をある程度無効化できる、毒性の強いものは不可 【アンティトード】

マジックバリア      魔力による膜を張って、防御する 【ビューティータートル】

ウィークアイ       対象とした者を観察して、付け入る隙を見つける 【ワイルドダック】

杖マスタリLV1(熟練度12) 杖による威力を上昇させる 【ゴブリンソーサラー】

     

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ふむふむ、魔法関連が主だな。

耐性スキルからして、魔法を妨害させないためのって感じが強い。

悪くない、どちらも悪くないのだが……ここである事実が判明した。

俺はてっきり二人が取捨選択してこのスキル配置になったのかと思ったのだが、そうじゃないらしい。

同じ魔物を倒したにもかかわらずだ。

……考えられる可能性は二つ。

一つは同じ魔物でも、魂にスキルが刻まれてる奴とそうでない奴がいる可能性。

もう一つは適性がある魂スキルしか、取得できない可能性。

前者なら倒してればいつかスキルは得られるが、後者なら……欲しくても手に入らないスキルが出てくるかもしれない。

今後の事を考えると何が進化条件に触れるかわからない、俺は前者であることを切に願った。

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