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パラリンピック勝ち取り少年

作者: 中二病

この小説は貴方方に伝えたい哲学的な意味があるので、

それを見つけてもらえると嬉しいです。

「今日はなにかなー?」

ここに極々平凡な男の子がいる。

彼は日常を生きる。

「今日は貴方の好きな白み魚よ~」

彼の母親が程よく焼けた白み魚を持って来た。

「ありがとう、お母さん」

そういって少年はニッと効果音が出てきそうな程の笑顔で笑って見せた。

「いただきます」

「いただきます」

そういって男の子とその母親はおいしそうに白み魚を食べる。

彼は知っていた。この魚だって海で生きていた。それを自分が食べるのだと。

命をいただくのだと。

だから、彼は白み魚に感謝の礼を述べる。

「おいしい! ありがとう。魚さん、お母さん」

「ふふっ。どういたしまして。魚さんも喜んでるよ」

この一家は貧乏だ。 

だから、今日の晩御飯は魚だけである。魚だけだが、この一家はとてもおいしそうに食べるのだ。

「お父さんは?」

「ごめんねぇ。お父さんまだ出張中で帰れなさそうだって」

「そう。じゃあ、お父さんに感謝だね!」

「そうね」

やがて、その魚は姿を消した。

「ご馳走様でした! 魚さん、お母さん」

「お粗末さまでした」

「もう寝るね」

「うん。お休み」

男の子は母親の食器洗いを手伝ってから部屋の片隅にあるベッドシートの上に寝転がり、やがてすぅすぅと寝息を立てる様になった。そんな中、母親は男の子の顔を見てつぶやいた。

「いつもいつもありがとうね。お金にも余裕が出来て来たし明日はオリンピックに連れてってあげるね。だって、貴方の夢だものね」

そういうと男の子の顔が一瞬笑った気がした。

「ふふっ。おやすみなさい」

そしてまた一夜が明ける。





朝が来た。希望の朝だ。

「おはようございます!」

「おはようございます」

男の子と母親は朝の挨拶をかわし、今日も又一日が始まろうとしている。

「今日はオリンピックね! いつも頑張ってくれているご褒美よ。連れて行ってあげる」

「わーい! ありがとう!」

「ふふっ。よし、じゃあさっそくいこうか!」

「うん! 着替えるね!」

「そうだね」

そして、一家が着替えた後、オリンピックに向かう途中の道路でのこと。

「キャアアアア!」

プップーと音が鳴り響く。 車だ。

「お母さん!」

男の子は母親に向かって走りだした。

「早く! かれちゃう!」

母親は懸命に手を伸ばしたが結局男の子はかれてしまった。

「あぁぁ…… きゅ、救急車! だれか、救急車を呼んで!」

3分後、ピーポーピーポーと音が鳴り響く。

この時母親は絶望した、何もない貧乏な自分を恨んだ。

「命に別状はないようですが…… 足の方はどうにもなりません」

今母親は病院にいる。今、腕元に抱きかかえている両脚を失った息子を見ながら。

「はい…… では」

母親は支払をローンでとった後、息子を背中に抱きかかえて家へ戻った。

「ごめんね。オリンピック連れていけなくて」

「いいよ。しょうがないもん。 またいつかいこう?」

「いいよ。その時は、絶対」

それから20年後、2020年。

パラリンピック金メダルを持って車椅子に乗った男は表彰台の上にいた。

「というわけです。今思えば、これがあったから僕は成長出来たんだと思います。失った物は大きかったけれど、それを別の形で僕は手に入れました。みなさん、あきらめないでください。 お母さん、今僕はとても幸せです。育ててくれてありがとう。僕と試合をした選手達、いい試合でした。ありがとう。そしてみなさん、聞いてくれてどうもありがとうございました!」

ワァァァァアと歓声が沸き上がる。


これはパラリンピック金メダル陸上競技を勝ち取った男の子の話だ。


どうでしょう、見つかりましたか?

実は、二つあります。

答えは自分で考えてください。

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