darlingと空
・・・――――――
目が覚めると、ここは・・・
病院・・・?
私の名前は・・・なんだっけ・・・
私のベッドを枕がわりに伏せて寝ているのは・・・
誰だろう。
知らない・・・女の人。
「あら!!みかちゃん!!みかちゃん目を覚ましたのね!!」
みかちゃん・・・私のことなのかな。
慌てて起きて私の枕元に置いてあるナースコールを鳴らした。
すぐに医者らしき男の人が病室に入ってきた。
「みかちゃん。おはよう。」
そう言って、脈などはかりニコっと笑って、
「槙野さん、もう大丈夫ですよ。命に別状はありません。記憶は戻ってないようですが・・・」
その言葉を聞いた瞬間に槙野と呼ばれた女の人の顔は曇った。
「みかちゃん。私の事、わかる・・・?」
私は首を横に振った。
何もわからない。
私も。なんでここにいるのかも。
ただ。あなたの事は覚えていた。
顔も声も名前も覚えていないけど、私は確かにあなたを好きだった。
大好きだった。
1日を病室で過ごすなんて暇すぎた。
目を覚ましてから4日ほどで退院できたが、
学校にも行けず部屋のベッドで空を眺め、
あなたの事を考える毎日だった。
ときには、母と名乗る女の人と買い物にも出かけた。
でも記憶がないせいか、
目を覚ましたあの日から笑えなかった。
泣きもしなく怒りもしなかった。
その生活が半年も続いた。
そしていつも通り空を眺めていた。
その瞬間。
全ての記憶が戻った。
あの女の人が母であることも、毎日のように来ていたメールの親友も、
一緒に行動していた学校の友達も、私がピアノが得意だったことも、
5年前に母と父が離婚したことも
あなたの事も。
全部全部。
思い出した瞬間私は泣き崩れた。
あなたは、
私が事故に遭った日の三日前に
すでに死んでいたのだ。
私はあなたのお葬式に向かう途中に事故に遭ったのだ。
あなたが好きだった空。
脳は忘れても体は覚えていたのかも。
記憶を失ってもあなたが好きだった空を無意識に眺めていた。
しばらくして、少し落ち着いた。
私は記憶が無くなってもあなただけは覚えていた。
ホントに大好きだったの。
もう忘れない。
あなたのぬくもりも、あなたの顔も、
あなたの匂いも、あなたのキスも。
もう忘れないよ。
もう一度空を見上げて思った。
どうか・・・
どうか、安らかにお眠りください。
私の愛しいdarling・・・――― 。
それから元気になり、学校にも通い始めた。
「いってきまぁーす」
今日も一日頑張ろう。
そう呟いてまた空を見上げる。
「darlingと空」を読んでいただきありがとうござぃます!
なんか、ふと少し感動するような小説を書きたいなぁと思って
ポンポン浮かんできたものをドンドン書いていってできたのがこの短編小説です(笑)
結構短期なので、長い小説は書けませんw
また思い浮かんだら短編小説を書いていきたいので、
投稿はゆっくりになりますがよろしくお願いします(=´∀`)




