序歌
今こそ、万物創造の刹那
大いなる陽、東より来たり
赫々と光り輝き、天地を照らしつつ
大地は琥珀の壮麗、
天は蒼く美しい。
水は清く流れ
潤すは生きるものたちを。
悪しきものもまた、
清流の音に耳を傾け、
その美味を賜る
強靱なる体躯のもの、
地を駆け、優美なる翼を持つもの
天を翔る。
生を受けしもの
死すべきさだめにあるものたちの
描く生涯の軌跡は、
大いなる夢、希望。
その流す汗は宝玉であり
その先に待ち受けるは
あまたの困難か、甘い夢か、
それとも滅びか。
過ぎたる原初、
万物が芽吹いた母なる大地さえも、
滅びるさだめにあり。
遙遠なる未来、
あの大樹
咲きみだれし花
萌えいずる緑は消え、
残るものは、果てなき荒野。
変わらないはずのさだめ。
だが奇跡は始まる。
終末を阻止せんがため、
とこしえの豊穣を守るため。
世界の救世主は生まれ、
彼は旅立つ。
彼が使命を果たしたならば、
幾万の星霜を超え、
彼の生涯は語られるであろう。
願わくば、彼が志半ばにうち果てぬよう。