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学園生活日記 コゼット編

スピンオフ短編スタートです。

2025年 7月5日

 今日は、月に一度の土曜学校の日でした。土曜学校は午前中だけで、4時間の授業が終われば、生徒は思い思いの時間を過ごします。僕は、放課後、ネロとラビニアと一緒に、学園町に行くことになりました。


「はぁ~…。来週もう期末テストかよ…。ぜってー今回もボロボロだろうなぁ~俺…。」


「ネロ、中間テストの時も、順位下から数えた方が早かったもんね。」


「コゼット…お前さらっとひでーこと言うよな…。」


「…御愁傷様だなネロ。」


「お前も真顔でスマホいじりながらディスんなよ、ラビニア!」


 僕とネロ、ラビニアは、学園町のハンバーガーショップに歩いて行っていました。学園町は、僕らに必要なお店がたくさん揃っており、放課後に友達と遊びに行くことも多いです。特に今から行くハンバーガーショップは、ハンバーガーだけでなく、ドーナツやアイスなども売っています。この間、2人に連れてきて貰ってから、そのハンバーガーショップは、密かに僕のお気に入りになっていました。


「そう言えば、普通の人達の世界では、今日何か、世界が滅亡するとか言われてるんだって。」


「マジかよ!?お、俺ら今からバーガー食いに行って大丈夫か…!?」


「馬鹿。んなこと起こるわけねぇだろ。それに、それが起きるって言われてた時間、ド深夜だぜ?もうとっくに過ぎてるっつーの。」


「……な、何だ…。びっくりさせんなよ…。」


「びっくりするようなことじゃねぇだろ。」


「僕も授業で一緒になったアンにその話したら、『そう言うのは一種の心理実験なのよ。ほら、1つの噂話を流したらどれだけの人が引っ掛かるかって言う…。』って、真面目に返されたよ。」


「ってか…アンはそもそも記しの天才だろ?あいつ本使って過去とか未来見れるから、そう言う類のオカルト話は最初っから信じてねぇんだよ。ほら、あいつは自分しか信じねぇタイプだから。」


「…良かった。俺今日アンと授業一緒じゃなくて…。」


「会ってたら確実に馬鹿にされてたよね…。」


「まぁ、何もねぇに越したことねぇだろ。ほら、着いたぞ。腹減ったから、早く中入って食おうぜ?」


「…あ、本当だ…。うん!早く食べよう!ほら!ネロ早く!」


「お、おう!!ってかちょっと待てよ2人とも!!」


 僕ら3人は、ハンバーガーショップに入って、早速注文をしました。


「えっと…僕フィッシュバーガーと、ドリンクホワイトソーダのMで。」


「俺はダブルビーフバーガー。ドリンクは、コーラのMで。」


「俺ビッグチーズバーガー!!セットはポテトのLで…あ、ドリンクはオレンジジュースのLお願いします!!あ、後アップルパイとナゲットも!!」


 僕らは注文を終えて、それぞれのハンバーガーやドリンクを受け取ってから、席に着きました。窓際のボックス席に、僕とラビニアが並んで座って、前にはネロが1人で座りました。


「…うわぁー!!相変わらずうまそー!!いっただっきまーす!!」


 ネロは席に着いた瞬間バーガーにかぶりつき、すごい勢いで食べ始めました。


「…す、すごい…。このビッグチーズバーガー…かなり大きいのに…。」


「…つーか。これ全部食えんのかよ。」


「…確かに……。」


 ネロの前にはポテトのLとオレンジジュースのL。そして、ナゲットとアップルパイがありました。ネロには僕らの話が聞こえていないのか、それだけお腹が空いていたのか、まるでけだもののように食べまくっていました。


「…僕らも食べよっか。」


「…そうだな…。」


 僕とラビニアは、前で食べまくるネロに苦笑しながらも、自分達の頼んだものを食べ始めました。


「…コゼット。フィッシュバーガーって美味ぇのか?」


「美味しいよ。ここのハンバーガーショップ、タルタルソースが他と違って、濃厚で美味しいんだ。」


「へぇ…。俺も今度食ってみよっかな…。」


「おすすめだよ!…というか、僕もラビニアのバーガー気になるんだよね…。そのソース美味しそう…。」


「これ、店特製シャリアピンビーフソースなんだぜ?」


「ま、ますます美味しそう…!!僕も今度頼もう。」


 僕らがそんな話をしていると、いつの間にか前に座るネロが、あんなにたくさんあったポテトやナゲットなどを全部食べ終わっていました。


「……ね、ネロ本当にこれ全部1人で…。」


「…お前の胃袋…昔っから底無しだよな…。」


「…ふぇ?あぁ、ふぁってこれうめぇんだもん。ふぁびにあとこふぇっともいふか?」


「食いながら喋るんじゃねぇ!!」


「食べかけはいらないよ!!」


 僕らは和気あいあいとした昼食を取りながら、放課後を思いっきり楽しみました。


「……結構お腹いっぱいになっちゃった。」


「ここの店他よりもボリュームすげぇからな。俺もさすがにもう食えねぇわ。」


「えー?マジかよ2人とも。でもアイス食うだろ?デザートに。」


「食うけど…。今しがたデザートにアップルパイ食ったやつに言われたくねぇな。」


「ネロは…大丈夫なの?あんなに食べてたけど…。」


「俺?へーきへーき!!あとバーガー3個はいけるな!」


「お前もう一生バーガーだけ食っとけ。」

 

「……そ、そろそろアイス買って帰ろうよ。」


「よし!!何のアイス食おうかなぁ~。」


 ネロの行動に僕はもう笑うしかなくて、ラビニアは、僕の隣でため息をついていました。そして、僕らはアイスを買った後、お会計を済ませて店を出ました。


「…ねぇ、ネロ。本当にそれにして良かったの?」


「…さすが馬鹿。後先考えてねぇ…。」


 今日の気温は29℃。もうすぐ夏本番とだけあって、外はすごく暑かったです。だから、僕とラビニアは、案外溶けにくい固めのアイスキャンディーを選びました。だけどネロは、こういう日に限って、一番溶けそうなソフトクリームを頼んでしまったんです。


「いいじゃねぇかよ!食いたかったんだから!」


「…美味そうなのは否定しねぇ。けどよ、マジですぐ溶けるぞ?」


「…そうだよネロ。こんなに暑いし…。」


「大丈夫だって!!溶けるよりも先に食い終わればいいんだからよ!!」


 そして、5分後。


「…んー!!!!!やばい!!めっちゃ溶けた!!秒で溶けた!!」


「ほら見ろ!!べっとべとじゃねぇか!!」


「ネロ!!下から垂れてる!!というか早く拭かなきゃ!!ウェットティッシュは?」


「……も、持ってねぇ…。」


「馬鹿野郎!!何で持ってねぇんだよ!!ちょっと待ってろ!!」


 ラビニアは食べ終わったアイスの棒をゴミ箱に捨てると、リュックから素早くウェットティッシュを取り出しました。


「わぁ…すごい。ちゃんと持ってるんだ。」


「ったりめーだろ。いつ何があるか分かんねぇんだからよ。」


「あ、ありがとうお母さん!!」


「誰がお母さんだ!!茶番はいいから早く拭け!!」


 ラビニアの面倒見の良さに感心しつつ、僕はネロを見て苦笑するしかありませんでした。ラビニアのおかげで、なんとかネロは、制服までもを汚さずに済みました。


「…うわぁ…助かったぜ、ラビニア…。」


「…常にウェットティッシュは持っておかないとね。…またネロがおんなじことした時のために。」


「コゼット…。お前、日に日にそのディスりに磨きがかかってねぇか…?」


「…さーてと。一件落着したし…お前ら。ゲーセン行くか?」


「行く!!クレーンゲームしよう!!」


「ドラムマスターで対決しようぜ!!」


「よっしゃ!じゃあすぐ行こうぜ!!」


「おう!」


「うん!」


 こんな感じで、僕らはこの後も、楽しく放課後を過ごしました。テストが終わって、夏休みになったら、今度はアンやダイアナ。グリンダも誘って、みんなで来たいです。その時は、カラオケにも行きたいです。

読んでくださりありがとうございました!

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