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半分少女の執念 其ノ二

てことでテッテケさんの話はこれにて終了となります。今の所はね。まぁガッツリファンタジーな作品も書いちゃろとは思ってますがまずこっちね。ではバイバイ

「お前さ風呂とかは入れんの?」


「い、いきなり何言ってんのあんた!さてはネクロフィリアか!変態め!」


「その多方面から苦情の嵐が来るようなこと言うな。あと私に特殊性癖はない。しばき倒して踏んづけんぞマジで」


「はっ!まさかあんたそんな暴力的な性癖も……」


「だからねぇつってんだろうが!」


夜道で叫ばすなマジでご近所迷惑だわ。


てかこいつの脳内はピンクなのかもしくはお花畑なのか知らんけど、こういう冗談はやめてほしい。


てかさ例えネクロフィリアだとしてもお前は下半身ないだろ、てか私も女だよ。


「でもどうしてそんなこと急に訊くのよ」


「私の部屋上がったら風呂入って欲しい。床汚す前に」


「は?」


おっとこれは地雷踏んだかもしれん。


てか絶対踏んだわ。踏み抜いたわ。


でも部屋汚されたら私が大家さんにドチャクソ怒られる。


あの人怒ると怖いんだよな。


「ごめんごめん。悪かったから。怒んないでくれマジで怖いから」


「まぁいいわ。ほんとのことだし、ていうかあとどのくらいで着くの?いっそのこと負ぶってよ」


「もう少しだから我慢してくれ」


てかさ都市伝説って誰にも見えるんだよな。


あれ?これ詰みじゃない?詰みって言うか罪じゃない?通報されて捕まるわ。


「てかあんたの名前は?私訊いてないんだけど」


「あ?私の名前は藤宮綺羅だ」


結局テッテケさんを負ぶって歩くことになった。


隠せるしぶーぶー文句言われないしで楽だがただただ重い。


これあれだ取り憑かれてる判定になってるやつだ。


「ふぅ〜誰にも見られずに着いたな」


テッテケさんを背負いながらやっとの思いで家に帰ってきたわけなんだが、テッテケさんは私の背中で寝ていた。


起こすのも悪いなぁと思いながらしばらく様子を見ていると、急に起きて背中から飛び降りた。


そしてキョロキョロと辺りを見渡すと声をかける間も無く洗面所で手を洗い風呂場でシャワーを浴びベッドで寝た。


(着てるの私の服なんだけど)


そう思ったがもうめんどくさいので、というか疲れているので放置してソファで寝た。


次の日になると私はあり得ないほどうるさい目覚ましで起きた。というか起こされた。


クソめんどくさい目覚ましに。


「はぁ!なんで私あんたの服着てあんたのベッドで寝てんのよ!」


誰かこの目覚ましの止め方教えてくれ。


自分のない胸に手を当てて聞け。


「知ってるけど知らねぇよ」


「どっちよ!」


「お前が勝手に服着替えてそこに寝たんだよ!寝ぼけてんのかてめぇ」


どうやら本人は着替えた記憶はおろか手を洗った記憶もないらしい。


昨日の出来事を説明していると顔を真っ赤にして黙りこくってしまった。


なにこの子かわいい。


「じゃあ私は今日中間登校があるから」


「え?あなた夏休みだったの?」


「じゃなきゃあんな時間に歩き回ってないわ」


「夏休みでも女の子が一人であんな時間に歩き回っちゃダメよ?」


意外と常識あるんだなぁと思いながら着替えるために服を脱ぐとテッテケさんはなぜか目を隠す。


そんなだらしない身体をしている自覚はないんだが、やっぱ人の身体って第三者目線で見ないと分からないこともあるもんだな。


「人前で服脱がないでよ露出狂か!あんたは」


そういうわけでもなかったらしい。


ちょくちょく見せるテッテケさんのウブな感じが普通にかわいいんだがどうしたもんか。


「別に気にしねぇよそんなの」


「気にしてよ」


「女同士だしな。気にしたって疲れるだけだぞ」


制服に着替え終わり終業式が終わってから開けていない学生鞄を持って玄関に立つと、後ろからテッテケさんにハグされた。


新婚夫婦の行ってきますのキス的なノリかと思って驚いたが


「私も連れてきなさいよ」


の一言で都市伝説の規則上離れられないというのを思い出した。


まーたこの取り憑かれスタイルで歩くのか……しんど。てか一瞬で肩がこった。


スッゲー痛い。


「てかお前。周りの人に見られたらどうすんだよ」


「今は昼だから見えないわ。私は夜に現れる都市伝説だもの」


そんな屁理屈で見えなくなるのか心配だが説得してる暇もないから仕方なく行くことにした。


「おーい」


見慣れた後ろ姿を見えたから声をかけてみたらめちゃくちゃ眉間に皺を寄せたポニテ美女が振り返って


「なんだ、用がないなら呼ぶな」


つって毒を吐いてきた。


この朝から不機嫌度マックスなのはクラスメイトの小鳥遊菖。


結構美人なのにモテないのは目つきと口が悪いからだと思う。


「用はある。昨日、まったくもってわからんところがあってだな。また今度でいいから手伝ってくんね?」


テッテケさんに会った日の昼間は菖と美月の三人で勉強会をしたんだけど、二人が帰った後も分からないところが次々と出てきた。


教科書見てもわからん。


ということで気晴らしに散歩行った結果これだ。


「なんだ中間登校ちゃんと来たのか二人とも」


私と菖が話してたら今来たばっかの私の友人、笹城美月が立ってた。


こいつは最近コンビニ帰りにトラックに跳ねられたというもしかしたら異世界転生でもするんじゃないかレベルの大事故に巻き込まれた奴だ。


そしてもう一つこいつは憑かれている。


おそらく入院していた時にくっついて来たんだろうけど……めっちゃピースしてるしニコニコしてるし美人だしなんだこれ。


そんな私を他所に会話は進む。


「一応、出席日数に数えられるから。美月こそ大丈夫なの?」


あれ?私の時と反応違くない?私の時ももうちょっと優しくして欲しいぞ。


「どうした?何かあったのか?」


美月はおそらく自分に憑いている女の人しか見えてないと思う。


それにこの言葉は私じゃなくて菖にかけられた言葉だ。


でも正直私も気になってたよ……お前のその肩に乗ってる可愛らしい子猫。


絶対生きてないやんこれ。


本人絶対気付いてないな。訊きにくいことスパッと訊くんだよなぁ美月って。


猫飼ってるなんて話も聞いたことないし……野良猫にでも懐かれたか?


「なんでもない大丈夫だ」


菖はそう言ってるけどめちゃくちゃ気になる。


てか美月のとこの人はえらく馴れ馴れしいな。普通にしゃべってやがる。


うちのはというと……


「何よ、あんたが喋りかけるなっていうから黙ってんのよ。文句ある?」


とまぁこんな感じだしなぁ。


まぁもういいや。


三日しかないからな都市伝説との同居生活なんてのは誰でも体験できるもんでもないだろ。


楽しんだもん勝ちだなこんなのは。


 その後、学校の帰りにファミレスに行くことになり断った菖が空き地でぼけっと突っ立っていたので美月と連行した。


何があったかは知らないけど心なしか菖は明るかったし猫も居なくなってた。


こうして私は訳の分からないまま3日間だけ訳アリになっちまったわけだが……まぁこれはこれでいい思い出になるだろう……多分、おそらく……きっと。

誤字とかあったら言うてください。主は頭弱弱なんでよう分かりません!コメント待っとるでな。以下キャラ紹介!


テッテケさん

 下半身がない都市伝説。割と最近なんだけども映画かもされた超売れっ子都市伝説!ということは自他共に認めいる。

下半身がないのでそういうイラストも無いだろうからこれからも清楚系都市伝説として頑張って行く所存。

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