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【助けて】正直、心折れそうです【ください】

1:パーシヴァル

昨日、スレ立てした者です

パーシヴァルです

あれから色々ありました

それを書いていきます


2:パーシヴァル

寝て、起きた僕は朝食の後、手帳を買いに行きました

商店街にある書店の文房具コーナーで取り扱っているのを知っていたので、そこに行きました

そしたら、書店には長蛇の列が出来ていました

なんでも、スコアボードが更新されたことをニュースで知った冒険者達が関連書籍を手に入れようとつめかけたとのことでした

列に並んだ僕に、先代店主だった方が教えてくれました

僕は、手帳の購入が目的だったので、それを説明すると先代店主がわざわざ並んでいる僕のために手帳を持ってきてくれました

僕は、その場で代金を払って下宿に戻りました

これから、そのノートにいろんな謎解きの、冒険の記録を付けよう、と少し浮かれていたのも事実です

でも、だからって、あんな理不尽な目に合うなんて思ってもみなかったんです


3:パーシヴァル

下宿に戻った僕を待っていたのは、壊されたドアと、荒らされた部屋でした

もう何年もかけて、少しずつ集めた勇者関連の書籍や僕なりに謎を考察したメモ

それらが全て盗まれていたんです

お気に入りだった、勇者パーティを描いた肖像画も破かれていました

大事な物

大切なもの

まさに僕にとっては、かけがえの無い宝物ばかりでした

でも、それが全て盗まれてしまったんです

盗んだ犯人は、昨日お話した友人たちです


悪い子たちじゃない、そう信じていました

たしかに、僕のことを見下して、なんなら引き立て役程度にしか思っていなかったかもしれない

でも、まさか、僕の人生とも言うべき宝物を盗むなんて思ってもみなかったんです


でも、違ったようです

僕は、つくづく人を見る目が無いのだと実感しました


二人は下宿から引っ越す予定でした

それに託けて、僕の部屋に入り盗みを働いたようです


4:パーシヴァル

下宿の主人であるエマさんに警察を呼んでもらいました

でも、二人がそれぞれ所属することになった冒険者クラン

そのクランを囲っている大貴族から圧力があって、ちょこっと捜査しただけで、この窃盗事件は終わりました

打ち切りです

さすがに、涙が止まらないです


不幸中の幸いだったのは、館長さんからもらった回顧録や小説、そして賞金を鞄に入れっぱなしにしていたことでした

これらは、手帳を買いに行った時も鞄に入っていましたから、無事だったんです

僕はいま、荒らされた部屋のベッドの中でこれを書いています


僕は、それでもまだ、宝探しを続けたいと思っています

こちらの友達は友達でもなんでも無かった

正直、人を頼るのは怖い

でも、それでも、僕はまだ宝探しをしたいんです

貴方たちは、僕の知らないことを知っている

図々しいとはわかっています


たすけてください


僕を聖杯まで導いてください

お願いします


5:考察厨

oh(´>△<`)...

なんつーか、大変だったな


6:名無しの迷探偵

待ってた

つーか友人ら、糞じゃん


7:名無しの迷探偵

警察は権力に屈してるのか


8:名無しの迷探偵

スレ主の考察メモから、最初の鍵の場所わかりそうだよな


9:考察厨

なぁ、パーシヴァル、確認なんだけど

お前さ、勇者の生家がふたつあるって所までは自力で突き止めてたんだよな?


10:パーシヴァル

え、はい、そうですけど


11:考察厨

それに関するメモも盗まれたんだよな?


12:パーシヴァル

はい、そうです

(´・ω・`)


13:パーシヴァル

あ、できた

なるほど、こうするのか


14:考察厨

パーシヴァル、俺たちとのやり取りもメモしてたか?

勇者の名前が竹ってこととか、そういうの


15:パーシヴァル

えっと、名前がヒントかもしれない、みたいには書いてたかもです

あと、最初の勇者の家にあるかも、とは書いた記憶があります

でも、竹云々はここでのやり取りをしつつだったのでメモは残してません


16:考察厨

なぁるほどwww

じゃあ、時間はあるな


17:名無しの迷探偵


18:名無しの迷探偵

どゆこと??


19:考察厨

勇者の名前=竹

これさ、うちらじゃなきゃ分からなかったんだろ?

もしくは、他に手がかりがあるのかもしれないけど

でも、千年間、こんな簡単な謎すら誰も解けなかったわけだ


20:名無しの迷探偵

つまり?


21:考察厨

パーシヴァルのメモを見て、探すのはどこだと思う?

(・∀・)ニヤニヤ


22:名無しの迷探偵

勇者の最初の生家?


23:考察厨

d(*´Д`*)ゞソゥソゥ♪

でもさ、勇者は捨て子だったんだろ?

つまり拾われたわけだ

拾われたのは、最初の生家の玄関先だと思うか?


かぐや姫に例えた方がわかりやすいかね

竹取の翁――さぬきの造が、かぐや姫を見つけたのは、自宅の庭先か?

それとも玄関先だったか?

違うだろ?


つまり、そういうことだよ


24:名無しの迷探偵

あ、たしかに


25:名無しの迷探偵

翁がかぐや姫を見つけたのは、野山の中にある竹やぶの中

そこに生えてた、光り輝く竹だ!


26:パーシヴァル

たしかに、僕が鍵を見つけた場所は

勇者の最初の生家の敷地内ではなかったです

その近所の竹林の中でした

遊歩道が整備されてました


27:考察厨

つまり、パーシヴァルのメモだけじゃ

絶対たどり着けないってわけ

まぁ、でもその生家があった場所近くを虱潰しに探せばいつかは行き着くだろうとは思うけどな

でも、次の鍵を探す時間くらいはあるはずだ

そんなわけで、スレ主、パーシヴァル

次の謎を教えてくれ


28:パーシヴァル

あ、はい

【我が、お供のいる方角を順に巡れ】


29:名無しの迷探偵

これが次の謎か


30:名無しの迷探偵

ヒントは何もなし?


31:名無しの迷探偵

お供ってことは仲間ってことだよな


32:名無しの迷探偵

勇者の仲間のいる場所ってことか?


33:名無しの迷探偵

勇者の仲間ってもう死んでんじゃん

その子孫の家ってことかな?

それとも、墓のある所とか?


34:名無しの迷探偵

>>33

どうだろう?

子孫の家は千年前も同じ場所にあったんだろうか?

これは千年前に作られた謎なんだろ?


35:名無しの迷探偵

わからん


36:考察厨

分からないって言えば

俺たちは、勇者について詳しく知らないんだよな

知ってるのは、パーシヴァルだ


37:名無しの迷探偵

だな

パーシヴァル、勇者について教えてくれ

というか、この謎の肝だろう仲間について教えてくれ


38:パーシヴァル

はい

勇者の仲間は全部で三人いました


剣聖として名を馳せた、人狼族の青年

人間族の聖女、もしくは賢者である少女

同じく人間族であり、大魔導士でもあった少年

大魔導士は空も自由自在に飛べたとされています


39:名無しの迷探偵

ふむ


40:名無しの迷探偵

とりま、この三人に関係する名所とか巡ってみればいいんじゃね?

それこそ千年前からある場所とかさ


41:パーシヴァル

わかりました

勇者とこの3人は魔王討伐の旅の途中に出会っています

出会った場所は、国の外です

その場所もそれぞれ観光名所になっているので行ってみます


42:考察厨

なぁ、パーシヴァル

つーことは、長旅になりそうか?


43:パーシヴァル

そうですね

日帰りで行ける場所もあれば、馬車を乗り継いで数日かかる場所もあります


44:考察厨

じゃあ、ちょっと小細工しよう


45:名無しの迷探偵

小細工?


46:考察厨

考え過ぎかもしれんが

パーシヴァルは自分が思っている以上に、勇者の情報を持ってる可能性がある


47:名無しの迷探偵

なんで?


48:パーシヴァル

そうなんですか??


49:考察厨

>>48

お前、仮にもパーシヴァルって名前なんだから

もうちょい自信持てよ


50:パーシヴァル

名前がなにか関係してるんですか??


51:考察厨

俺たちの世界でも、聖杯伝説ってのがあるんだ

その聖杯を自力で見つけ出した奴の名前なんだよ

まぁ、それは置いておいてだ

いいか?

パーシヴァルが集めた情報は、千年間解けなかった謎を解くに十分すぎるものだった

少なくとも、俺たちと繋がる前の時点で、すでに最初の鍵に手を伸ばしていた状態だった

そして、鍵が見つかりスコアボードが更新された

その翌日に、クソ知人達がパーシヴァルの部屋に盗みに入った

偶然だと思うか?


52:パーシヴァル

そりゃ、昨日の今日ですからね

事実として、関連書籍を求める人達で商店街の書店は長蛇の列ができて賑わっていたわけですし


53:考察厨

じゃあ、なんでその知人達は本を買いに行かなかったんだよ?

金が無かったからなのか、ほかに理由があったのか

とにかく書籍が盗まれてるわけだ

それに、盗まれたのは書籍だけじゃないだろ?

お前、自分で書き込んでたろ

誰も自分に興味が無いってさ

はなから本当に興味が無くて、見下すだけの存在だったなら、盗むのは精々書籍だけでいいだろ?

なんで、パーシヴァルが書き溜めてたメモまで盗んだんだよ?

手がかりになる

利用価値があるって判断したからじゃねーの??


54:名無しの迷探偵


55:名無しの迷探偵

たしかに


56:考察厨

それに、だ

勇者の仲間の子孫である大貴族お抱えの冒険者クランに、クソ知人達は所属してるんだろ?

んで、わざわざ盗みの捜査を圧力をかけてまで潰したわけだ

なんでここまでする?

パーシヴァルは、他の奴らからしたら嘘つきなんだろ??

そんな奴の所持品、書籍はともかくメモまで盗んだ意味はなんだ??


57:パーシヴァル

いや、僕に聞かれても困りますよ(´;ω;`)


58:名無しの迷探偵

そういや、その部屋の中にあって

一番大事な物は無傷なんだよなぁ


59:名無しの迷探偵

>>58

はい?


60:名無しの迷探偵

>>58

なにそれ??


61:58

スレ主自身だよ


62:58

俺だったらスレ主ごと連れ去るかなぁ

だって、スコアボードに載ってる名前と同じなわけじゃん?

ダメ元でこいつかもって考えて、書籍やメモと一緒に連れ去った方が得だと思うし


63:考察厨

そうなんだよなぁ

わざわざ、パーシヴァルの留守中に盗みに入ってるから

パーシヴァルには価値がないと判断した可能性の方が高いけど

つーか、俺も犯人ならパーシヴァルごと連れ去るな

だって、必要な知識は全て詰まってる可能性あるし


64:名無しの迷探偵

たしかに


65:名無しの迷探偵

そんな難しいことじゃないと思うけどな

成績が下の下ってことで、聖杯関連でさらに踏み込んだ考察は出来ないって判断されただけかもよ

メモは念の為に盗まれたとか


66:名無しの迷探偵

あー、それもありそう


67:考察厨

あとは、泳がされてる可能性もあると思う

必要な物を奪っても、万が一パーシヴァルが聖杯にたどり着かないとも限らないからな

それこそ、また盗まれるかもしれないだろ?

だから、小細工をするんだよ


68:名無しの迷探偵

その小細工って、具体的に何をするんだ?


69:考察厨

そうだな、まずは

もう1冊手帳を用意してくれ

できるか、パーシヴァル??


70:パーシヴァル

はぁ、そんなことで良ければ


71:考察厨

それと、お前と同じように盗みの被害が他にも出てないか調べてくれ

あとは、お前と同じ名前の奴が勧誘されたり、連れ去られたりしてないか

これも調べてくれ

できる範囲でいいから

並行して謎解きもせにゃならんからな


72:パーシヴァル

わかりました


73:名無しの迷探偵

盗みや、同名のやつの動向を調べるのは理解できるけど

なんで、わざわざ手帳をもう1つ用意するんだよ?


74:考察厨

盗まれても良いように、だよ


75:名無しの迷探偵

予備か


76:名無しの迷探偵

書き写す手間もかかるが

まぁ、仕方ないか


77:考察厨

書き方についても、俺の指示に従ってくれるとありがたい

ちょっと一泡吹かせてやれるかもしれないからな

出来るか?


78:パーシヴァル

わかりました

指示に従います


79:考察厨

よしよし

それじゃ、手帳や諸々調べるのは明日からにして

パーシヴァル、お前、もう寝ろ

寝て、しっかりご飯食べて

それからまたここに書き込みにこい


80:パーシヴァル

え、でも


81:考察厨

人間、寝ないとろくな事にならないからな


82:名無しの迷探偵

せやな


83:名無しの迷探偵

たしかに


84:名無しの迷探偵

んじゃ、また明日な、パーシヴァル


85:パーシヴァル

わかりました

おやすみなさい


86:名無しの迷探偵

おう、おやすみ

( ˘ω˘ )スヤァ…


87:考察厨

*-ω-)ノ" オヤスミー




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― 新着の感想 ―
[一言] スレ主が顔文字にチャレンジして成功して喜んでるとこ可愛い 初読の時は流したレスだったけど読み返したらジワリと来たカワ(・∀・)イイ!!
[良い点] お供の時点でまさかねとは思ったけどやっぱり有名な鬼退治の方かw でもそうなると聖女がうっきー☆彡 [気になる点] ダミー手帳とかいいねぇ [一言] そういや勇者で元小間使い?だけど聖剣とか…
[一言] 裏鬼門を回れということは鬼門にも何かありそうだこりゃ
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