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賢者の道のり  作者: 砂糖
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「オンギャア」

記念すべき我が第2の人生の産声である。

気の抜けた赤ん坊の声だが、確かに我此処にあり!っと意図せずとも勝手に泣いてしまう。


そして神の気まぐれで何故か転生した俺は今、金髪碧眼で美人なお姉さんに抱っこされている。


頬は上気し、汗で髪の毛が肌についておりその顔は疲労が窺えるものの目だけは、俺をしっかりと捕え


「ありがとう、ありがとうございます我が神よ」


仕切りに感謝の言葉を述べていた。


「よくやった!よくやったぞ、クレア!」


その声にびくりと体を震わせ更に泣き声が大きくなる俺。こちらは赤い瞳と髪でツンツン頭なイケメンな男性がいた。


「もう、フィル。あんまり大きな声で喋らない

で。アリスがびっくりしちゃったでしょ」



ん?アリス?



「悪い悪い。しっかし、アリスは髪も瞳もクレア似だな将来は別嬪さんになるぞ!」



別嬪?


まっまさか……


恐る恐る下腹部を見ると


「ビェェェェエエン(嘘だぁぁぁぁああ)」



そこに長年連れ添った相棒は姿を消していた。


〜〜〜〜〜



こんにちは、炎龍の鱗亭の1人娘アリスちゃんです。


衝撃の事実が判明して、はや1ヵ月


いや、確かに魔法使わせてくれん?とは言ったけど性別については考えていなかった。


それも前世の記憶とかも残ったままで、結構テキトーなのかなあの神は。


まぁ、態々1匹の人間に話しかけてまで違う世界に連れてきたんだ。色々有るのかもしれないが、もう会うかも分からない神のことは忘れて、新しい人生を享受して、ラッキー程度に思うようにしよう。



さて、俺改め私の両親は"元"冒険者で、同じパーティー内の仲間で私の母上であらせられるクレアさんと父上のフィルクスがいい感じになりハッスルした結果、ご懐妊された事で冒険者を辞めて、一般の方から冒険者までを顧客にした宿"炎龍の鱗亭"を営業しているらしい。


私が産まれて冒険者仲間であった昔馴染みがひっきりなしに両親に出産祝いと私に挨拶に来たことで色々情報収集できたのだ。


時に、母クレアの母乳を飲みながら他の女冒険者達に「いいなー」「私も赤ちゃん欲しい〜」「きゃー、かわいい〜」とか持て囃され、代わる代わる抱っこされキャバクラとはこんな感じなのかなと思いを抱き


時に、つい昔馴染みとの話に花開き、酔っ払った父フィルクスに高い高いされ恐怖で父上の顔面におしっこ撒き散らしたりしながら得た情報だ。


そして出産祝いにはエルフやドワーフ、獣人などの人以外の種族が訪れ驚いた。異世界というモノを強く意識した瞬間だった。


前世も様々な人種がいたが、盗み聞きするとその比ではないほどの多様性がある種族がいるそうだ。


そんな事を考えていると、美形の女エルフがジッとコチラを見つめていることに気づいた。

聞いた情報によればエルフとは物語であるように美形ばかりな上、総じて弓や魔法が得意なのだとか。


ふっ


誰も彼もが私を愛する。美形なエルフでさえも。

いやー、赤ちゃん最高かよ。


前世で見た赤ちゃんとは皺くちゃで余り可愛いとは思わなかった。しかし、鏡で見た事ないが私の両親は顔が整っているから自分の顔にも期待が持てる。


「ミリー、来てくれたの!この子が私とフィルの娘、アリスよ。」


母が女エルフのミリーに私を紹介する。


ささっ、貴方も私の可愛さ称えなさーーーー


「この子、魔力が以上に高いわ。生後1ヵ月と聞いたけどあり得ない。」



あびゃー?アリスむずかしいことわかんなーい。

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