トライアスロン当日!
トライアスロン、何故か盛り上がっています……
夏海は、謙二の練習に朝晩と付き合っていた。
「来なくていいよ~!」
謙二は否定的だが、
「私が見てないと、何するか分からないでしょ!」
との事で、夏海は強引に付き添いをしていた。
一方の伸介だが、こちらは冬美が暇を見て付き添いしていた。とはいえ、伸介については完走出来ればいいと誰もが思っていた為に、トレーニングではあるのだが比較的に楽ではある。
2人は朝と夕にトレーニングを行い、昼間はブルー·マリンでの仕事をしている。かなりハードである。
「とりあえず~、トライアスロンが終わるまでお酒は禁止!」
「待て待て待て!…それは、いくら何でも……」
「少しくらい我慢しなさい!」
「はっはっは、謙二、残念だな?……俺は、優勝なんて無理だからな」
「伸介さんも禁酒!」
「はぁ?…俺は別によくないか?」
「謙二君が可哀想でしょ?」
「そう!…謙二君が可哀想でしょ?」
「謙二、お前がやると可愛くないぞ?」
「余計なお世話だ!」
「夏海ちゃん、謙二はこんなんだよ?」
「こんなんて何だよ?」
「……揚げ足取るなよ……本当にあんたは……」
「ぐちぐち言わない!…2人は暫く禁酒!」
夏海に無理矢理禁酒される謙二と伸介である。
何だかんだと練習を続けた謙二と伸介、遂に大会当日となった。
2人はスイムの場所に行き、とりあえずゼッケンを貰った。そのゼッケンをバイクの所にセットし、後はスタートを待つだけである。
「謙二、77番とは…いい番号だな?」
「まぁな……伸介は84か……何となくだな?」
「俺は別に、完走目標だからな」
「謙二君に伸介さん、体調はどう?」
「俺はまずまずかな?」
「……酒を飲まなかった分、悪くはないかな……」
「うんうん、私のお陰だね!」
「調子に乗るな!…俺のエネルギーは酒なんだぞ!」
「謙二……聞いてて恥ずかしいぞ?」
「どっちにしても、2人共頑張って!」
「「はいはい……」」
「謙二さん、伸介さん…体調どうですか?」
「何とかかな?」
「完走は出来そうだよ」
「良かった~…応援してますね!」
「悪いね!」
「……俺は……」
「来たな、黒崎謙二!…正々堂々と勝負だ!」
「……うるさいのが来たよ……」
「うるさいとは何だ!」
「山崎さん、ゼッケンは?」
「俺は96番だ!」
「……苦労するんだな、ぴったりだ!」
「うるさいぞ、黒崎!…番号なんて関係ない!」
「分かった分かった……とりあえずあっち行け、スタート前から暑苦しいわ」
「……この野郎……まぁ、今は静かにしておくか……楽しみにしてるからな!」
大斗は離れて行った。
「スタート前から、大分面倒だな?」
「本当に……とりあえずは、あいつとは離れておくよ」
「「それがいいと思う!」」
夏海と冬美はこの意見に納得の様である。
午前10時が迫り、参加選手が集まる。謙二と伸介もスタートラインに立っている。
今回だが、参加資格は中学生以上であり中学生と高校生はスイム500m、バイク5km、ラン2.5kmである。これは女子の一般も同じであり、少年男子·少年女子·一般女子はこの距離となる。一般男子のみ、この倍の距離で争う事になっている。
コースについてだが、スイムは往復で500m·バイクは1周5km·ランは1周2.5kmである。つまり、一般男子は全てを2回行う事になっている。
「……大分居るな?」
「参加者257名だそうだ……凄い人数だよな?」
「そんなに集まったのか?……凄い副賞が有るのか?」
「魚政の商品券……1位が2万円分で以下1万円と5千円……」
「しょぼ!…なら、どうしてだ?」
「1つは、お前に拘る山崎大斗だろうな……オリンピック選手とやれるのは、立派なステータスだろうな」
「……大斗ごときで、こんなに来ないだろう……だからって、魚政にそこまでの魅力はないだろうし……」
「後は……何だろうな?」
「よう、伸介!」
「あれ?…武人さん?……どうして?」
「トライアスロンに出場だ!…楽しそうだからな!」
「丁度良かった藤堂さん、何でこんなに集まったんですかね?」
「知らないのかい?…日本記録保持者が参加するかららしいよ!」
「「日本記録保持者?」」
「インターネットに載ってたんだ……だから、私も急遽参加してみたのさ!……所で、日本記録保持者って誰なんだろう?」
「武人さん、ここに居ますよ……謙二が日本記録保持者です」
「本当に?」
「はい……ほら、謙二!」
「……一応……持ってはいますけど……」
「そうなの?…オリンピックに出たの?」
「……いや、日本記録を出して引退しました……色々と有りまして……」
「そう……だけど、楽しみだな!……そうか、謙二さんがねぇ……」
3人は楽しそうに話をしている。ちなみにだが、武人は日帰りで来ていた。どうやら、インターネットの日本記録保持者が気になったらしく、話のタネに参加をするのだそうだ。
楽しく話していた3人だが、話は終わりを告げる。放送が流れる。
「只今より、トライアスロンが開始になります。今回は、少年女子52名·少年男子53名·一般女子49名·一般男子103名の参加となりました。皆様、体調に気を付けて参加をお願い致します。リタイアも1つの選択肢です……無理なく、お願い致します」
放送が流れた後、スターターが台の上に登った。何と、スターターは大輔である。
「位置について……用意…………」
ここで、アクシデントが起きる。緊張している大輔、左手に持っているトランシーバーを上に上げ、右手の銃を耳元に持っていった。
[バーン!]
凄い音と共に、全員がスタートしていく。
「うわぁ!」
大輔はびっくりして台から落ちてしまった。
「社長、大丈夫かな?」
「……特別賞は社長でよくないか?」
謙二と伸介は、そんな話をしてからスタートした。
思わぬ大輔の失態!
大丈夫か?




