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名のない物語  作者: K
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ミッション!①

 なぜかすんなりと雇ってくれたサンディーと、どうにか宿屋のおやじの怒りから逃げ出すことができた俺達は、一日半かけてチャウス王国からコロニアという村に来た。ここにサンディーが言ってたある人がいるらしい。


 話を続ける前にサンディーについてわかったことを話そう。装備武器は銃。かなりの腕だと思う。何回か出くわした魔物を結構な距離から仕留めていたし。性格は大人っぽく、冷静。少しつり気味の目元が冷たい感じを漂わせているが、実は結構、優しい。ルナが途中の森で迷子になった時は一生懸命探してくれたし、みんなの分の飯も作ってくれた。サンディーが作ってくれた飯はうまかった。

 村に着くと入り口から十分ほど歩いた、少し小高い丘の上の家へと案内された。


「少し待ってて」


 そう言ってサンディーは、家の中に入って行った。そして五分程すると、


「どうぞ」


と、サンディーがドアを開けた。家の中は小さいながらもこざっぱりしており、小さいタンスにベットがありなかなか快適だ。部屋の真ん中に置かれたテーブルと椅子があり、その脇にサンディーが立っていた。そして、椅子には金髪の女性が座っていた。


「はじめまして。私の名前は、シルフィー=ラ=セーヌと申します。どうぞシルフィー、とお呼びくださいませ」


鈴の音のようなか細い声で言った。シルフィーと名乗る女性は金色の少しウェーブのかかった長い髪、うす紫色の目を持っていて神秘的な雰囲気を漂わせていた。一通り挨拶を済ませると、サンディーが説明しだした。


 サンディーの話によると、シルフィーはある国の姫様だったらしい。ところが数年前、シルフィーの国は敵国の不意討ちに遭い、滅んでしまった。

 王をはじめ王族の者はみんな殺されてしまった。が、シルフィーだけが奇跡的に助かった。シルフィーは本当に運が良かった。普通、滅ぼされた王家の末裔はどこかで野たれ死んだり、慣れない農作業や商売に嫌気がさし、自殺したりする人が多い。ところが、シルフィーにはペシルニア国のサルモニア王とマーフィア王妃が、シルフィーを引き取りたいと言う話がきた。二人の間には子供がいないので、シルフィーを跡取りにしたい、とまでおっしゃっているらしい。その話を聞いたシルフィーはペシルニア国に行く事を決心した。

 ところが、その事を聞いてシルフィーを邪魔に思う奴等が現れた。すでに、このコロニアにも刺客が来て命を狙われたらしい。そして今回のコロニア村からペシルニア国へ行く途中で必ずシルフィーの命を狙ってくる、と考えたサンディーはチャウス王国に行き、用心棒を集めていたと言う事だ。


「その刺客達から、シルフィーを守ればいいのね?」


ファーが目をランランと輝かせて聞いた。


「そうよ」


サンディーはそう言ってから、


「シルフィー様をね」

「ここからペシルニアに行くには、山と海を越えないといけないから最低でも一ヶ月はかかるぞ。それだけでもきついのにその上、刺客までいるだなんてお姫様は大丈夫なのか?」

「私は大丈夫です。これでも剣が少し出来るのよ」


と、シルフィーは声を強めて言った。


「まあ!それはおすごいことですわ!」


というルナの変な言葉遣いで緊迫していたムードはみんなの笑い声で崩れていった。

 緊迫感が崩れた後、一先ず今日は休む事になったので、俺達は村の宿屋に案内された。

 マントを外し、寛いでいると部屋のドアがノックされサンディーの声が聞こえた。


「ねぇ、入っていい?」



ありがとうございます。

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