お前は誰だ?③
コンッ。コン、コン…
「手榴弾!」
とっさに木の陰に身を隠すようにしてシルフィーを抱き、マントで体を隠すようにしてその場に伏せた。
ドゴーーン!
背後から激しい音と暑い風が吹き荒れた。
シルフィーを抱えたまま、俺は向かいの樹へと飛ばされ、頭に鈍い音がした。
「……うっ!…シルフィー………無…事か?」
「カイルさん!しっかりして下さい!私は大丈夫ですわ!」
「…そうか……無事…か。……よか…った………」
細く開いた視界が赤く染まる中、髪を乱し、少し汚れたシルフィーの姿に小さく安堵の息を漏らした。
視界が少しずつ暗くなる。
遠くの方でルナが俺を呼んでいるような気がした。
* * *
― ここは、どこだ? ―
真っ暗な中、俺は一人で立っていた。
(おまえには……大切な…供…………い。)
― なんだ?誰だ?何を言っているんだ? ―
(王が………がいなかっ…気づかれて………)
― 一体、何を話しているんだ? ―
(……ディ……………カイル。私の…………)
― あんたは一体誰なんだ!何で俺を呼ぶんだ! ―
* * *
ガバッ!
「はぁ…はぁ…何なんだ?あの夢は…いってー!」
周りを見ると俺が泊まっていた宿屋だった。
「…そっか。俺、助かったんだ。」
体には包帯がグルグルに巻かれていた。
ふと部屋にかかっている鏡が目に入った。そして、そこには俺が映っている……はずだった。
「えっ?」
鏡には金髪でエメラルドグリーンの目をした少年が映っていた。
ありがとうございます。




