もしかして王子様?①
以前に書いていた箇所が欠落していた為、期間が開いてしまいました。
これからもよろしくお願いします。
「……っで?この人を連れてきたの?」
サンディーが怒っているような口調で言った。
「でも、金髪でエメラルドグリーンの目、弟君様と同じだわ……」
「そうだね。」
サンディーの目の前でファーが言った。
「……なんで?………」
ギギギッ…と怒りに目を染めながら向かってくる視線から逃れるように視線を泳がせた。
「あっ、そっ、それは…その…実は…ばれちまった…」
「……な〜に〜が〜、ばれちまった、のよ!」
「ゆっ、許してくれよ!まだルナにはバレてないんだからさ。」
「あら?私、知っているわよ。」
いるはずのない人物の声に俺達の言葉が途絶えた。
振り向くと案の定、ルナがいた。
「なっ、何を?」
「全部。」
「ふっふっふっ……その手には乗らないぜ!」
なにがなんだかわからないサンディーを尻目に、得意げに答えた。
なんたって、さっきファーにひっかかったばっかりだからな。
「……?何の事だかわからないけど、本当に全部知っているのよ。だって、ファーに全部教えてもらったんだもん。」
「ごめんね。カイル。」
ペロリを舌を出し、ルナの肩辺りをふわりと飛ぶファーの手には、棒キャンディーがあった。
「てっめー!食い物に釣られやがったな!」
俺がファーに食って掛かろうとしたが、ルナの一言で止められた。
「ねぇ、カイル。私、本気で怒っているんだけどなー。」
ルナの目の色が変わった。
いつもニコニコしている目が、すっと細くなった。
あっ、これ、やばい。マジで怒っている。
「あの…ごめ……!」
俺の声はそこで止められた。
と、言うより続けることが出来なかった。なぜならルナが見事な右ストレートパンチを決めたからだ。
「あの……」
殴り続けられる俺を見て、サンディーはファーに声をかけた。
「ああ。ルナのこと?言ってなかったっけ。ルナは魔法使いでもあるけど、異様に力が強かったから武道家の修行もしたもよ。」
「後でカイルに薬を塗らなきゃ。ルナって普段はポーっとしているけど、本気で怒ると怖いんだよねぇー。今回の傷が治るのにどのくらいかかるかなー。前は二ヶ月もかかったけど……」
そんなことを呟きながらリーは着々と手当ての用意をしていた。
そんな様子を見てサンディーは呟いた。
「そんなの聞いてもないし、なんで二人共、冷静でいられるかしら?…」
目の前で繰り広げられる、バイオレンスな様をボンヤリと眺めていたサンディーは、聞きなれない声がして現実に引き戻された。
「あのう……」
振り向くと例の少年が起きていた。
「気が付いたの?」
「はい……ここはどこですか?それと……あの化け物は何ですか?」
少年が指し示した方を見ると、顔の形がすっかり変わってしまったカイルが気絶していた。
ありがとうございます。




