第一話「石板の記す物」
中は十二畳ほどの会議スペースで、既に先客の兵士がいた。
福原直美ーー。
数々の伝説を遺してきた兵士の筆頭格だが、肝心の性格のせいで業績に見合う出世はしていない。
直美は真っ直ぐ伸びた黒髪に手を掛けながら言った。
「来るのが遅かったんじゃないか?まったく同じ町に住んでるとは思えんな……」
椅子に腰掛け、スラッと伸びた脚はブーツを履いている。
背は高く俺と同じパワードスーツを着た兵士で武器は片手剣と真ん丸の盾だ。
実を言うと直美とも付き合ってるのだが、今は別居している。
この事は話すと長い。
「兵藤が呼んだのは他でもない、アレの事だろう」
直美の指差す電子掲示板。
其処には赤い文字で「新案件」とあった。
【リディアの遺跡調査、報酬は三十万円!
常闇の聖堂から続く地下の遺跡の秘密を解き明かしてみませんか。
注)レッサーデーモン出没の危険性有り】
いつも思うんだが随分気楽な文章だよなー。
任務では死人も出るって言うのに……。
「あー、コレね」
俺がパワードスーツのポッケに手を突っ込んで電子掲示板を睨んでいると、部屋の奥の扉が開いた。
入ってきたのは白髪混じりの兵藤だった。
歳は六十前後だろう。
兵士を束ねる研究者である。
「掲示板は拝見済みのようじゃな」
兵藤はズレた眼鏡を直しながら鋭い眼光で言った。
全くこの爺さんは昔から心の奥底で何を考えているか予想がつかない。
はっきり言って信用出来ないタイプだった。
それでも金の為……生活の為に俺は兵士として従事している。
「今回の任務はお前さんと直美、二人で遂行してもらいたい。
レッサデーモンの親玉、阿修羅の元住処じゃ。
ご存知奴の寝床は常闇の聖堂の地下二階にあった。
じゃが……」
白衣姿の兵藤の顔が険しくなる。
「人間には知られていない、地下三階の存在が最近の研究で明らかになったのじゃ。
レッサーデーモンも出るかもしれん。
お前さんたち二人の協力が必要じゃ」
なるほどな……。
阿修羅は夢に出てきた悪魔大蛇坊の弟にあたる。
此処リディアは人間が来る前は阿修羅が支配していたと言っても過言ではない。
兄の敵討ちを企むであろう彼の遺跡。
俺の今回の任務に対する見方が変わる。
「報酬は二人で山分けじゃ。行ってくれるね?」
「いいだろう。行くぞ魔悪」
全くこの女は俺の気も尊重しねーで……。
だが無論俺も行くつもりだった。
あの兄弟の秘密が分かるかもしれない。
今は大王「波紋」の元を離れ、単独行動を余儀なくしている阿修羅。
奴を警戒するのは至極当然の事だった。
それにしてもこの直美は本当に俺の彼女だよな?
なんか自然消滅しちまってねーか?
最近は夏南ばっかりだったからな……。
俺は直美の顔を横目で見た。
コイツも美人ちゃー美人だけど……。
俺は首をグルリと回し「あー」と返事した。
小さい頃虐められた俺は未だにコミュニケーションが得意ではない。
兵藤の家を出ても直美の固い表情は変わらなかった。
この女は昔から怒らすと無口になる。
でもなんか話しかけねーと……。
「怒ってんの?」
「…………」
定番の無視だ。
クールにも程があるだろ……ったくよォ……。
「夏南の事?」
未だ直美とは別居している事が原因だろうか。
「……ポンコツ」
「うるせぇ」
ボソッと言った直美に対し此方も言い返す。
それにしても今日のリディアの町は上天気だった。
ん?
家の前で箒の音……マズイ!
俺たちは町の歩道で夏南と鉢合わせした。
「あ、魔悪!直美さん!」
「よぅ……」
俺は夏南に目で合図を送った。
今日の直美の機嫌の悪さを察するんだ。
コツッコツッと音を立てながら煉瓦造りの歩道を歩く直美。
風に髪を靡かせながらすれ違い様にチッと舌打ちした。
「じゃ、じゃーな夏南。また後でな」
同情した俺は箒を持って立ち尽くす夏南に手を振った。
これが俺魔悪の日常。
いや問題は他にも……。
俺が大きくため息をついた頃、常闇の聖堂の前に到着した。
昔からこの聖堂は十二時になるとカーンカーンと鐘が鳴る。
魔界が闇に包まれていた頃からあった聖堂なのでこの名前なのだが、今は正午を知らせるリディアの象徴として存在している。
中は広く、地下へと続く隠し階段は祭壇の中央にあった。
阿修羅像を左に回す。
すると床がパックリ割れ、ゴトゴトゴト……ガタン!と木製の階段が現れた。
「三年ぶりだな……」
「ああ……」
「君に言っていない。独り言だ」
「そうですかい……」
俺はかぶりを振り、地下へと降り出した。
レッサーデーモンの危険度は下から二番目のDランク。
兵士二人にとっては大した相手ではない。
だが。
地下三階にはゴーレムの様な守護者が待ち受けている可能性も否定できない。
そこを敢えて掲示板で提示しないのは流石兵藤のやり方だった。
地下一階は比較的狭く、警備隊が既にレッサデーモン達を狩り終えた感があった。
すんなり螺旋階段を降り、地下二階へ。
そこで目にしたものに俺たちは身構えざるを得なかった。
床に零れ落ちた水。
まだ新しい。
この奥に誰かいるのか?
任務を引き受けた俺たちの顔色が一変する。
「ん?」
泣き声も聞こえくる。
これは……幽霊か?
二十畳ほどのコンクリートの空間の隅で泣いていたのは俺の三番目の彼女桔梗だった。
ドンッと直美が肩をぶつけてくる。
俺も無論桔梗の涙の理由を察していた。
「魔悪さんは夏南さんばっかり……」
耳をすませば桔梗は確かにそう言っていた。
着物を着た青白く光る幽霊で、四年前に波紋に殺された二十三歳の女の子である。
「こんなとこで泣いてると風邪引くぞ」
「幽霊は風邪など引きませんわ」
そうっちゃそうなんだが……。
俺は手で頭の後ろを掻いた。
「先を急ごう。此処は元々阿修羅の寝床。今は無き奴のベッドも隠し階段を隠す為の物であったかもしれんな」
と直美はコンクリートの壁をなぞった。
壁には悪魔文字で阿修羅と書いてある。
文字……。
俺はゆっくり悪魔語の字をなぞってみた。
すると地下深くから
「合言葉は?」
とおぞましい声が聞こえてきた。
これには流石の桔梗も泣くのを中断せざるを得ない。
俺は悪魔語で阿修羅を意味する「センジュ」と口にした。
ゴゴゴゴ……
床に穴が空き、グルグルと回り始める。
やはり地下三階の噂は本当だったのだ。
よろけそうになる直美を支え、俺達は下へと続く螺旋階段を目の当たりにした。
「行こう直美!阿修羅について何か分かるかも知んねえ」
阿修羅は元々宿敵「波紋」の部下。
敵について知る最大のチャンスである。
螺旋階段を降りた先は広い空間だった。
左右獅子の石像に阻まれた先に見えたものは大きな石板。
悪魔文字で何か書いてある。
「訳せ。私には読めん」
「ああ……。黒のクリスタルを完成させ、聖堂の中央にて魔法を捧げし時、扉は開かれん」
「これって……」
「ああ、恐らく『デビルズゲート』の作り方だ」
とんでもないものを発見した。
デビルズゲートが誕生したのは今から六年も前だが波紋たちはこれを読み、人間界に足を踏み入れるに至ったのか。
直美がゴクリと唾を呑むのが分かった。
「もしこれが本当なら俺はいつかいつでも人間界と魔界を往復出来るようになるぜ。
魂も取り放題だ」
直美が蔑んだ目で睨んできた。
「冗談だよ冗談。それに取るにしても必要最低限、悪人からだ」
俺たちは悪魔は魂を吸い取ることでのみ生き長らえる。
さっきの目玉焼きトーストは例えるなら味を楽しむガムみたいなもんだ。
「さっそく兵藤に報告しよう。人間側にとって飛躍となり得る情報だったぜ」
直美は少し悩んだ様子を見せたが
「ああ」
と石板に背を向けた。
デビルズゲートの作り方。
予想だにしない情報に、俺の胸は踊った。
これで今回の報酬十五万円。
容易い任務だった事は間違いない。
六年前デビルズゲートが開いた先は日本の東京だった。
何故だか理由は定かではないが、デビルズゲートはいつだって日本の特に関東地方にのみ開いた。
兵士の開発に動き出したのが日本人の兵藤だったというのが最も大きな理由だが、リディアでは円が流通している。
そしてこの先も悪魔は日本人を狙い続ける。
俺は少なくとも夏南や直美の魂は狙わないつもりだ。
それにしても直美と戦った事は今まで一度も無かった。
お互い剣術を極める者同士。
やはり手を組むのが得策と言えた。
地上に出た俺たちは桔梗に暫しの別れを告げた。
寂しがり屋の桔梗の事だ。
後で一緒に飯でも食おう……ん?
俺と直美は町中で警備隊長の京子さんと鉢合わせした。
警備の最中だった京子さんは兵藤の娘で面倒見がいい性格だった。
「魔悪に直美じゃねーか!デートか?」
京子さんはカールした金髪を靡かせながら言った。
今日の直美はそんな気分じゃないんだってば。
京子さんもそれを察したのか、んー?と指を口元に当てている。
この三十過ぎの警備隊長は直美と同様怒らすと面倒臭い。
そして直美の機嫌を損ねているのを見て俺を責めてくるに違いない。
俺がため息をつきながらトボトボ歩いていると京子さんが
「待ちなよ」
と肩に手を置いてきた。
「直美ちゃんは先に帰ってて。アタイコイツに用があるから」
と直美にウィンクする京子さん。
出たよいつものコレだ……。
俺は町の歩道に作られたベンチに京子さんと腰を下ろした。
「直美の様子が変なんだよ。昔はあんなに上手くいってたのに」
「で桔梗ちゃんは泣いてると」
京子さんはふーむと腕を組んだ。
「アンタが悪いね」
言うと思った。
全く京子さんは俺の肩を持った試しがない。
「最近戦闘もご無沙汰だったみたいだからねー。
そろそろ見せる時が来たんじゃない?
上級悪魔『魔悪』の力を」
女は強い男を好む。
此処らで威厳を見せるべきだと言うのが京子さんの考えだった。
「ボーッとしてないで背筋伸ばしな。
素材は良いんだから」
戦闘か。
次の任務は恐らく黒のクリスタル探索の任務となる。
敵地に赴く事になるだろう。
なるべく戦果を上げ給料で三人を飯に連れて行く……見えてるのはそこまでだった。
いや威厳はもっと根本的な問題だ。
ならば。
「厳し目の任務に挑みな。アンタの為にもなる」
頷き、俺はその日の午後そのまま黒のクリスタル探索の任務を買って出た。
赴くのは「迷いの森」で、京子さんも着いてきている。
彼女の銃の腕はお墨付きだ。
聞けば黒のクリスタルは破片は一箇所に定まっておらず「寂れた村」の探索は直美が引き受けている。
それにしても此処迷いの森は昔は単なる丘だった。
三年前日が差した際、突如森が誕生したのは魔界の七不思議に数えられている。
だが来るのは三回目。
流石にもう迷わない、はずだったんだけど……。
俺と京子さんは方角が分からなくなっていた。
「何だよもう!魔悪は来るのが三回目なんだろ?」
「うるせえ」
「うるせえとは何だい」
見れば幽霊が此方に手招きしている。
桔梗と見て間違いなかった。
彼女は空を飛べるので木々の上から町の方向を確認できる。
それにしても着いてきてくれるとは……。
「純粋な娘じゃないか……」
「ああ。だが俺たちの目的はクリスタルだ」
「土にでも埋まってんのかねえ。パパももうちょっと詳しく調べてから探させればいいのに」
だが桔梗が来てくれたおかげで迷いの森を攻略出来そうなのは確かだった。
黒のクリスタルの欠片。
絶対見つけ出してみせる。
理由はクリスタルが波紋側に移るとデビルズゲートを造られ悪さをされるから。
それだけは阻止しなくてはならない。
俺と京子さんと桔梗はやっとの思いで見晴らしの良い丘に出た。
此処からなら町や山々を見渡せる。
「ここですわよね。二人で隠れていたの。
覚えてらっしゃいますか?」
オカッパショートカットの桔梗は高さ一メートル半の洞穴を指さした。
出来事は三年前に遡る。
あれはまだ兵藤と手を組んでなかった頃。
警備隊に追われていた俺たちは夏南や直美と逸れ、洞穴に桔梗と二人きりになった。
「魔悪さんはおっちょこちょい、落ち着いてる桔梗を見ると救われる。そう言っておられましたわ」
「だっけな」
あの時は涙目の桔梗を元気付ける為に言った。
よく知ってる今なら落ち着いてるとは言わないだろう。
人間知れば悪い所が少しずつ見えてくる。
少なくとも男の捉え方はこうだ。
京子さんが「お前には勿体ない娘だ」と言ってるのが聞こえるが、確かに桔梗は純粋で可愛らしい娘だ。
だが、もう元の四人には戻れないのか。
俺が視線を下に向けていると洞穴の奥で何かが光っているのが見えた。
これはまさか……。
「クリスタルですわ!」
「やったな!」
「でも桔梗何で急に助けに来てくれたんだ?」
「森に行けば私の事思い出してくれるかと思いまして……」
桔梗がやや泣きそうな趣で下を向いている。
「おい魔悪どうするんだい」
京子さんは黙ってろ。
俺はただ……元の四人に戻りたい。
一度きりの人生。
デビルズゲートが開く前の二十年間は散々だった。
ここはやっぱり三人とも家に住ませたい。
問題は直美や桔梗が嫉妬深い事。
ならば少しは耐えてもらうしかない。
俺は背中のデモンズソードに手を掛けた。
「こいつでAランクでもSランクでも狩ってやる。
得た金で三人とも養う……そして」
Aランクとは危険度がかなり高めな悪魔のことを指す。
Sランクはその更に上で波紋やドラゴンがそれに相当する。
俺はデモンズソードを地面にザクッと突き刺した。
「波紋を倒し、魔界の全てを手に入れる」
それはやがて兵藤とも敵対するという事。
もはや兵藤の娘の京子さんの反応など頭に無かった。
波紋を倒せば俺は悪魔大王の座につき、桔梗は幽霊から元の姿に戻れるのだ。
権力には昔から興味がなかったが、俺も大王の血の繋がる者。
上級悪魔として名を遺したい。
そして桔梗は波紋から魂を奪われているが、死んだ幽霊は奪った本人が死ねば復活する。
つまり波紋を倒せば桔梗は再び食べ物を食べる幸せなどを噛み締める事が出来るのだ。
「町に戻ろう。兵藤や夏南が待ってる」
大き過ぎる決断をした。
夏南と結婚まで考えていた俺にとっても、三人との同居はある意味最高だったわけだが、昔みたいに戻れんのかねぇ。
少なくとも夏南の性格ならオーケーを出すだろう。
桔梗も多分大丈夫。
問題は直美だった。
最近になって性格が変わってしまった。
今なら家の椅子を蹴飛ばしかねない。
やれやれ……このチームを元に戻すのは大変そうだぜ。
俺はトボトボと町に戻った。
先ず兵藤の家に訪れクリスタルの破片を報酬のお金と交換。
京子さんの顔色がいつもより強張っていのは確かだが、今の俺はそれどころじゃなかった。
自宅。
俺は桔梗と共に足を踏み入れた。
「桔梗ちゃんいらっしゃい。久しぶりだねー」
夏南はいつも明るい。
正直最高の嫁のはずだった。
「単刀直入に言うと実は……昔みたいに戻そうかと思ってるんだ。俺は上級悪魔。大王を倒せば一夫多妻も許される」
俺は本気だった。
夏南と結婚する。
そして桔梗、多分直美とも結婚する。
洗脳され虐げられていた事は夏南もよく知ってる。
彼女はほぼ間を開けずに頷いた。
今度はちゃんと三人とも愛さねーと……。
俺がゆっくり椅子に腰掛けたその時だった。
兵藤。
家のドアをこじ開け夏南の元へと駆け寄った。
「遺跡の石板によれば黒のクリスタルには魔法を捧げなければならない。魔導師としての経験もある夏南ちゃんに人肌脱いでもらいたい」
「ゲートの生成にはロッドがいるんじゃねえか?」
「その通り。今から向かってもらうのはロキ山。其処にライガーロッドはあるとされている」
ロキ山か……。
当然危険も伴うだろう。
俺は既に着いて行く決心をしていた。
「直美は任務から帰ってきているのか?」
「うむ。丁度彼女の自宅に帰った頃じゃ」
「そうか……」
直美は一夫多妻を受け入れてくれるだろうか。
そもそも今の彼女が俺に気があるのだろうか。
ああ、面倒臭せぇ。
着いてくるやつは着いてこい、後は知らん。
俺は「直美に会ってくる」と兵藤と共に家を跡にした。
全くこの爺いは何考えてるか分からん。
夏南と家で二人きりは避けさせるべきだった。
それにしてもロキ山への旅。
夏南の魔導師としての修行の旅とも言える。
「ロキ山へは直美も連れていきたい」
「是非そうしなさい。儂は君らを信用しとる」
兵藤が俺たちを信用?
嘘としか言いようが無かった。
自分以外誰にも心を開かないタイプの研究者である。
そうこうしてる間に日は暮れ、直美の家に着いた。
俺はふーっと一息つき、ドアをノックする。
「何だ」
ドアを開ける直美の表情は固かった。
いやもしやこれは……!
俺は直美が彼女の愛剣「凱鬼」を抜くと同時にバク宙で歩道の後ろに下がった。
夜なると正体を表す八咫烏に取り憑かれてる。
俺はちっと舌打ちし大剣を構える。
戦闘開始だ。
まさか直美と戦う日が来るとは思ってもみなかった。
だがよく考えてみろ……直美の身体を傷つけるのはご法度だ。
ズガーン!
勢いよく「凱鬼」を振るう直美に剣を交える。
だがこのままだと……防戦一方だ。
そこへ騒ぎを聞きつけた警備隊が駆けつけた。
「頼む、直美を撃たないでくれ!俺が何とかする」
俺は無我夢中で大剣を縦に振るい、直美の剣を叩き落とした。
そして抱擁。
束の間の沈黙がリディアの町を覆った。
見れば腕の中で直美は泣いていた。
どうやら八咫烏の呪縛から解放されたようだ。
今から直美は俺の嫁だ。
帰ると待っているのは夏南が作る夕飯と桔梗の笑顔。
俺たちは明日、旅立つ。
ロキ山に向けて四人で歩み出すんだ。