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異世界に行きませんか?と言う言葉に釣られた俺は異世界で最強になった!  作者: 宜候(ヨロシクソウロウ)
第1章 能力向上
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第9話 精霊との契約

季節は春。


カズト達が訓練を初めて、2年が過ぎた。


カズトは順調に超能力を習得し、今ではほとんどの超能力が使えるレベルに達していた。


多少細身ではあったが、身長も高くなり、筋肉もついてきていた。


ミヤは、高速移動、穏行に磨きがかかり、この他に猫パンチを覚えた。


猫パンチは戦闘ではほとんど役に立たなかったが、森で蛇を見つけると、我慢できないらしく、猫パンチで遊んだりしていた。


ミヤにとっては良いレクリエーションになっているようなので、カズトは「殺しては駄目だよ。」と言う程度で、特にとがめはしなかった。


一方大佐は、新しいスキルは手に入れていないが、地獄耳や超臭覚はかなりの感度になっていた。


そして、地獄耳を生かして遠くの敵を倒せるように、剣と共に弓も訓練した。


また、成長も早く、体格はカズトと遜色ないほどに成長していた。


そんなある日、剣術の訓練を終えたカズト達を、忠国が集めた。


「みんなそれぞれのスキルも上達したので、そろそろ魔法を教えておきたいと思う。」


「おおおお、ついにですか。」


カズトは思わず叫んだ。


カズトはバリアだけは教えられていたが、忠国はその他の魔法は超能力をしっかり身につけてから覚えれば良いと言って教えてくれなかった。


「先生、私とミヤも魔法が使えるのでしょうか?」


大佐が不安げに忠国に尋ねた。


「わからん。」


「・・・・・」


忠国の言葉を聞くと、ミヤと大佐はうなだれてしまった。


「わからんが、それを今から確認する。」


(先生も人が悪い、そんなワンクッションいらないって・・・)


「ではできるかも知れないんですねワン。」


(相変わらず、興奮すると語尾にワンがでるのは直らないな。)


「では、魔法の説明に入るが、わしは魔法があまり得意ではない。バリアーと回復魔法のヒールくらいしか使う機会が無かったんだ。なので、魔法に詳しいボックから説明してもらう。ボック頼んだ。」


「はい、忠国殿。それでは私が魔法についてご説明させていただきます。」


3人は身を乗り出してボックの方を見た。


「まず魔法の種類でございますが、自らの魔力を直接使うものと、精霊の力を借りるものがございます。バリアーやヒールは直接自らの魔力を使う魔法でございます。精霊の力を借りる魔法は、精霊と契約して、その精霊が皆さんの魔力を使って魔法を発するものでございます。使うことが出来る魔法は、契約した精霊によって変わってきます。基本的には、地水火風のそれぞれの属性をもつ精霊がおりますので、どの精霊と契約できるかによって、使える魔法が違って参ります。」


「ボック、それで、精霊との契約はどうやるんだ?」


「はい、頭の中で『この地に住まう精霊よ、我と契約しその力を我に与えんことを願う。』と契約の言葉を唱えるだけでございます。」


「それだけで良いのか?意外に簡単そうだな。」


「ここの泉には水の精霊、森の中には風の精霊が住んでおりますので、水属性を持っていれば水の精霊、風属性を持っていれば風の精霊と契約することができます。」


「じゃ、早速やってみるか。」


「カズトさんお待ちください。汗をかいたままでは駄目でございます。身体を清めてから行わないと精霊が近寄って参りません。」


カズト達は早く精霊と契約したかったが、小屋に戻ると風呂に入り、汗を流してkら泉の前に戻った。


「カズト様、私が一番ニャ!」


「あ、ミヤずるいぞワン!。」


「ははは、喧嘩をしない。じゃんけんで決めなさい。」


そして、じゃんけんの結果、ミヤが先にすることになた。


ミヤはボックに教わったとおり、泉の腰が浸かるくらいまで入り、手を合わせて頭の中で契約の言葉を唱えた。


(この地に住まう精霊よ、我と契約しその力を我に与えんことを願う。)


するとミヤの身体が一瞬青く光った。


「あっ、何か入ってきたニャ。」


「成功したみたいですね。これでミヤは水の魔法使いです。もちろん練習は必要でございますが。」


「では次は私がやりますワン。」


そう言うと大佐もミヤと同じように泉に入って心の中で唱えた。


しかし残念ながら、大佐は契約ができなかった。


「カズト様、駄目でしたワン・・・」


大佐はうなだれて泉から上がってきた。


「まだ地火風が残っているから、そんなに落ち込まなくて良いよ。」


カズトはそう言いながら、失敗したらどうしようと少し不安になった。


そして、ゆっくりと泉の中に入り、手を合わせて頭の中で唱えた。


(この地に住まう精霊よ、我と契約しその力を我に与えんことを願う。)


すると、ミヤの時と同じように身体が一瞬青く光った。


「カズトさん、おめでとうございます。転移された方は、皆さん4つの属性を持っているので、当然の結果でございますが。」


(緊張したじゃないか。それを早く言えよ・・・)


「では、森に入って風の精霊と契約いたしましょう。」


ボックがそう言うと、4人はそろって森の中へと入っていった。


森の中で少し開けた場所に着くと、今度は大佐からやってみることになった。


大佐はかなり不安のようで、手をこすりながら「お願いします。」と何度も言ってから、頭の中で契約の言葉を唱えた。


すると、大佐の身体が一瞬緑色に光った。


今度は成功したらしい。


「大佐、良かったね。」


カズトがそう言うと、大佐はぼろぼろと涙を流しながら、「有り難うございますワ~ン。」と言った。


続いてミヤが、契約の言葉を唱えたが、今度は駄目だった。


「いいもん、私は水魔法の使い手だから、風いらないニャ。」


ミヤはそう言ったが、とても悔しがっているのは良くわかった。


最後にカズトが風の精霊と契約を終えると、4人は再び小屋の前へと戻っていった。


「なぁ、ボック、火と地の精霊は何処人るんだ?」


「はい、火の精霊は火山の近くなどに住んでおります。地の精霊は、鍾乳洞や深い洞窟などに住み着くようです。」


「そうか、じゃ契約するためには、火と地の精霊を探さないといけないんだな。」


「そうでございます。」


「先生は前属性と契約されているのですか?」


カズトは気になって忠国に聞いてみた。


「一応全部契約はしている。」


「さすが先生です。ところで、どんな魔法が使えるのでしょうか?」


「それについては私から。とりあえず今回契約した水と風の魔法について説明させていただきます。」


カズト、ミヤ、大佐の3人は、一斉にボックへ目を向けた。


「魔法の種類の前に、魔法の強さについてお話させていただきます。魔法の強さは持っている魔力量に比例いたします。ですので、魔力量が少ないと、魔法威力も弱くなってしまいます。。」


「そうか。で、魔力量は増やしたりできるのか?」


「可能でございます。ただ、元々持っている魔力量の2倍くらいまでで、結構時間がかかります。ですので、当面は今の魔力量で練習していただくのが宜しいかと思います。」


「そっか。まぁいいや。で、どんな魔法が使えるの?」


「はい、まず水魔法ですが、ウォーターショット、ウォーターカッター、アイススピア、アイスウォール、フリーズなどがございます。ウォーターショットは、圧縮した水を弾丸のように撃つ魔法でございす。ウォーターカッターは圧縮した水で円盤を作り、鋭い刃物のように相手を切断します。アイススピアは氷の槍を作り出して撃つ魔法です。小さな槍ならば連射も可能でございます。アイスウォールは氷の壁でございます。最後のフリーズは、相手の身体を凍らせて、自由を奪う魔法です。」


「すごいニャ。早くやり方を教えて欲しいニャ。」


「はいはい、風魔法の説明が終わるまでお待ちください。続いて、風魔法でございますが、エアショット、エアカッター、エアスピア、エアウォール、トルネードなどがございます。トルネード以外は、水や氷が風になるだけで、基本的には同じですが、風魔法の方が発動までの時間が短く、水魔法の方が威力は高くなります。トルネードは、竜巻でございます。的を吹き飛ばすのにつかいますが、小さな竜巻を作り、その上に乗って空を飛ぶことができます。」


大佐は、水魔法より威力が弱いと聞いて少しがっかりしていたが、空を飛べると聞いてぱっと明るい顔になった。


「空を飛べるの面白そうだけど、ちょっと怖そうだな。」


「火と土の魔法については、契約が終わったらまたご説明させていただきます。」


「有り難うボック。じゃ、早速やってみるか、ミヤ、大佐、やろうぜ!」


「はいニャ。」「はいワン」


こうして精霊との契約を終えた3人は早速魔法の訓練を始めることになった。


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