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大空の出戻り  作者: 自宅防衛隊
零戦初陣
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零戦初陣!

充分に整備された我が零戦11型は横須賀航空隊並びに鈴鹿航空隊で列線を組み、

出陣を待ってた。


横空からは下川千兵少佐(昇任しました。)が総合指揮官として40機を率いる。

鈴空からはワシS井二郎大尉が次席指揮官として各40機。

合計80機が大陸に進出する事になる。

季節は昭和15年、春。


堀越技師を始めとする三菱航空機は発動機も三菱製と言う事で故障など出してはならぬ!と、

製造に万全を期して製作。

前史では8月に僅か20機程度だった零戦も既に100機を超えて製造。

製造工程で足かせとなってた機体フレームのパンチ穴軽量化加工が無くなった事が、

量産化に貢献してるそうだ。余計な工程だったしね。


納入された零戦は各地の航空隊にも配備され、96式と交代すべく、訓練を受けていた。

前線では陸攻に随伴出来ない96式艦戦と早く交代してくれ!!と悲鳴が出てたのだ。


我が鈴空と横空は初の実戦投入部隊として大陸に進出。

大村並びに鹿屋を経由し日本海を渡り前線に投入予定。

既に設営部隊は前線に到着し我々の進出を待ってると聞く。


「貴様ら!栄えある我が鈴空、並びに横空を代表し我等は前線に進出する初の零戦れいせん部隊となる。」


呼吸を置いて・・。


「前線に到着したらまずは愛機の点検を試みよ。点火栓は必ず全部交換を義務付ける。

もし不調の場合は出撃を禁ずる。なを、進出後は家族との連絡は一切不許可とするので、

通信したいヤツは今すぐ手紙を書きワシに届けよ!

検閲後、各連絡先に送付しよう。」


パイロットは直ちにハガキに簡単に書き以後通信不能ナリと簡易通信を書くとワシに預け、

検閲、出撃後に送付を命じる。


出陣準備が完了し各人愛機に荷物を搭載。

Z旗が上がると無電で各機に「コンタクト!」と告げ、スターターボタンを起動。

一発で蘇る金星一型エンジン。

1200psのパワーが心地よい。


轟音を轟かせ暖気が完了!!

指揮官たらワシが片手を上げ、下すと編隊を地上で組み次々と離陸。


緑色に塗装された新鋭機は蒼空に舞い上がる。

我等を待つ大陸を目指し・・。


栄搭載の零戦と違い、少し太い機首だが、パワーが感じられ機体剛性もガッチリ。

コレなら急降下で逃げるカーチスやグラマンも逃がす事はあるまい。

そして前面に取り付けられた防弾ガラス。

爆撃機の群れに突入しても多少は怪我するかも知れぬがワシみたいな重症を負う事はあるまい。


全てに満足したワシはスロットルに手を添え、列機とガッチリ編隊を組み。


鈴鹿上空で基地に別れを告げる。

目指すは鹿屋基地。


横須賀部隊は大村を経由だ。


下川少佐の部隊も離陸したらしく、無電でワシに通信が入る。


「コチラ下川、S井、我々は大村に向かう。貴様等は鹿屋を経由し上海を目指せ。」


「こちらS井です。了解しました。全機無事離陸完了・・。」


ダラダラと無電は意味無いのでコンパクトに通信がデフォ。

前世の米軍並に通じる無電はありがたいが、故障時や非常時以外は部下には発信を禁じておる。

作戦変更、敵発見時には許可!!


堂々と大編隊を組み怒涛の進撃をする我等鈴空戦闘隊は鹿屋を経由し、東シナ海を渡り上海へと到着。


いよいよ零戦での戦闘が開始だ!!


堀越さんも戦闘で気づいた点があればレポートをくださいと頼まれてる。

多少重くはなったが、12,7粍機銃4門を搭載し火力も充分。

そして前世の零戦と変わらぬ膨大な航続性能は健在。


来年は米国との戦闘が始まる可能性も高いだろう。

何とか負けない闘いに持ち込みたいモノだ・・。


上海基地でワシは武藤を呼び、彼と一杯飲みながら(ワシはお茶)、彼と作戦を練るのだ。



いよいよ進出です。

余計な加工を減らし分、量産化が成功した事になってます。

実際に零戦のフレーム見るとプレスしたフレームをまたパンチ穴を開けて加工したのが分かります。

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