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大空の出戻り  作者: 自宅防衛隊
布哇攻略
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凱旋

我々は基地防衛に必要な物件や戦闘機を配備すると布哇から凱旋した。

武藤は今回の闘いで大尉に昇任。

兵から少しずつ昇任し10年かけてやっと大尉。

兵でも優秀な部下は出来る限り報いてあげたい。

帰国したら高野長官に直訴だ!!


布哇からは元原住民、並びに日系人を除いて退去して貰う事になった。

やはり反日のデモが煩いモンで、信濃(元モンタナ)の主砲の空砲で脅し、

内地から輸送船を20隻回して貰い、全て西海岸に送り届けた。

>もちろん事前に米側に通告済。


反日の住民を全て排除した事で内地から大量の農民が移民。

布哇の開発に勤しむ事になる。


布哇から凱旋すると国民から手厚い歓迎が我が艦隊を出迎えた。


念願の布哇占領が叶ったのだからな。

もっとも布哇は元ハワイ王国の王室生き残りをトップにハワイ皇国と世界に宣言。

日本は真珠湾や基地をハワイ防衛のため永久貸与と言う形にして貰ったのだ。


海軍省に出頭を山口大将と共に命じられワシは本田を副官として出頭。


高野長官からお褒めの言葉を頂き、陛下に拝謁も命じられる。


陛下拝謁が終わると海軍省で今後の方針を会議。


「S井、貴様の作戦で念願の布哇奪取が叶った。三年前なら相当の被害も覚悟だったし、

何よりも日本が悪となる可能性もあった。

だが今回はハワイ皇国の再建もあり、我が日本が世界に正義として認められたのは大きい。」


「ありがとうございます。そろそろ敵は根を上げるかヤケを起こすかの二択になってます。

窮鼠猫を嚙むの例えもありますので、最後まで決して奢らずです。」


「ウム、心得ておる。陸軍は今回の闘いに一切の寄与をしておらず陛下も大変嘆かれておられた。

それなのに赤紙で大黒柱を招集するのだから極潰し軍と言われてる。

今後は赤紙禁止。招集禁止。

予算削減(海軍8割、陸軍2割)、航空機部隊の海軍譲渡とウハウハだわ。」


「・・・陸軍の訓練は大陸を前提ですからね。海軍に編入して貰うのは助かります。

トラックの竹島に降りて来ると我が海軍機を壊すので迷惑でしたし・・。」


「ウム。編入する元陸軍搭乗員は下士官で再訓練とする。スマンが貴様が指揮を執ってくれ。」


「了解です。まあ飛ぶのは出来るのでしょうから、後は海軍式航法訓練、三点ビタですね。

コレが出来ない海軍乗りは居ません。」


「任せる!!」



ワシ等は海軍省を辞すると次の任地、旧陸軍明野飛行学校。

新名称は海軍明野基地に赴任。

武藤と岩本、西澤本田の四人を連れ赴任した。

特に武藤と岩本は奥様が妊娠されてるので、しばらくは内地で寛いでもらおうと思ってだ。

本田は嫁さんをそろそろ欲しいと言うので見合いさせてるが、中々良縁に恵まれず。

まあ可愛い本田のためなら幾人でも紹介しようでは無いか!!


明野では各地から集められた旧陸軍搭乗員がフテ腐れて集まってた。

無理も無い。

今まで士官様だったのが、いきなり海軍下士官にされたのだ。


ワシは彼等に一席を撃つ事にした。


「元陸軍搭乗員の諸君、招集ご苦労である。

ワシは海軍大佐、S井二郎。先の布哇で艦隊参謀を務めて来た。

キミ等の気持ちはワシは分かる。

上層部の無能で戦争に寄与出来ず、挙句に海軍に回されたのだ。

ならどうする?辞めるか??」


ワシがそう言うとさすがに辞める気は無いのだろう。

それまで不遜な態度だった彼等が姿勢を正したのだ。


「誰も辞めぬのだな?まあ海軍がキライなら何時でも申し出よ。

退官は自由とするが、二度と飛行機には関われなくなるから・・。」


さすがに彼等もパイロット。

飛行機に乗れないなんて生きる意味も無い。

全員が直立不動になりワシに敬礼!


「ウム、諸君もパイロットなのだな?なら命令を下す。

明野に於いて海軍式航法、並びに三点ビタ着陸のマスターを命じる。

コレが出来ぬモノはヒヨコでも海軍には一人もいない。

おい、本田、貴様が見本を魅せろ。」


「隊長、了解です!!」


本田は訓練機の零戦に飛び乗ると空母式離陸、そして空母式ビタ着陸の見本を見せた。

着陸時に後輪、主脚ともビタっと着地しバウンド無し!


ウム、満点!!


タキシングしワシの近くで停止すると本田は・・。


「本田少尉、離着陸演練飛行終了、異常ナシです。」


「ご苦労!!」


ワシの敬礼と共に旧陸軍パイロットは複座零戦に乗り、海軍パイロットの指導の元、

離着陸の焼き直し訓練に入るのだ。



陸軍から飛行機が消えました。

赤紙も廃止です。

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