布哇(ハワイ)攻略
ワシは久しぶりに海軍省に呼び出された。
「S井、貴様参謀にならぬか??」
「へ??参謀??」
「ウム、そろそろ貴様も戦闘機を降りる頃合いだろ?>27歳です。」
「まあ若いとは言えない微妙な年齢ですが、まだまだですよ。」
「貴様に命令を下す。第一航空艦隊参謀として山口太門大将を補佐せよ。」
・・・聞いてないな・・このヲっさん・・・。
「拒否は??」
「無い!!貴様の知恵と前世の経験を全て海軍に寄与せよ。」
「はぁ・・・。でもたまにゃ出撃させて下さいよ。ワシは戦闘機が好きで海軍に居るのです。」
「ウム、良かろう。貴様の後任には??」
「笹井大尉を推薦し、次席には岩本中尉、武藤、西澤を補佐で・・。」
「良かろう!!」
ワシはしばらく飛行機を下ろされ参謀となったのだ。
部下には実情を話し、笹井に内地防衛を任す事になった。
ただ本田は連れて行く。
こいつだけはワシの一生の弟だ!!
前世では飯田先輩に一回だけ任せ永劫に別れるハメになったのを今も忘れない。
「本田!ワシは参謀で航空艦隊に行くが貴様はワシの生涯の子分。
貴様も来い!!」
「隊長、ワシは一生隊長の子分ですばい!!」
可愛いヤツよ。
しばらく降りるハメにはなるが、ワシが出撃する時は必ず一緒なのだ。
ワシ等は呉で空母赤城に搭乗し、山口大将と面談。
「山口大将、ご無沙汰してました。高野長官の命令で参謀として出頭。
S井大佐です。こちらはワシの側近、本田少尉です。」
「ウム、ご苦労。貴様の活躍で我が海軍は今や世界一と呼んでも良かろう。」
まあそうですよね。太平洋は完全に我が海軍が制圧。
戦後を考え米本土こそ攻略しませんが。(そもそも全土制圧できる陸軍が無い。)
ワシ等は長官と会談し、次の戦略を会議した。
ワシは敵艦隊が再建される前にハワイを攻略すべきと直訴。
今なら敵空軍の制圧も難しくは無い。>艦載のジェット機、秋水も就役済。
電探も発展し周囲900kmまでは探知出来るのだ。
味方機には識別信号の搭載も進み、誤認も皆無。
開戦時にはハワイを締めさせたが、今なら大丈夫。
敵の空軍基地を制圧のみでイケそうだし。
空爆も今やお得意の焼夷弾攻撃で制圧すれば、敵も飛べなくなり復活も簡単。
ワシの直訴は通り、次の作戦は布哇占領と決定。
恐らく今大戦最大の激闘にはなるだろうが、避けては通れぬ道。
犠牲も覚悟で出陣となる。
空母は鹵獲空母4隻を加え、正規空母10隻、戦艦も鹵獲戦艦を含め10隻。
他鹵獲巡洋艦、駆逐艦全てを出撃させ、内地は駆逐艦と防空部隊のみ。
海軍の総力を上げ出撃。
元上海陸戦隊がハワイ占領の陸上攻撃を受け持つ。
出陣は攻撃完了まで機密となり、軍艦マーチも轟かず厳かに訓練の如くヒッソリと出陣して往くのだ。
やっとハワイ攻略です。
陸軍の出番はありません。




