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大空の出戻り  作者: 自宅防衛隊
USAの反攻開始!!
31/56

帰国

さすが大アメリカと思った・・。


ロイター通信を通じて、西海岸造船所でモンタナとか言う超大戦艦を僅か一年で建造したと言う。

しかも二隻だ!!


排水量が制式には発表されてないが、艦隊の連中曰く、9万トンはありそうだとか?


まともに対戦すれば大和や武蔵でも撃破されるだろう。

だが・・。


船は人が居ないとダメなのだよね。

ワシが敵艦や敵機を撃破したら絶対に救助するな!と言うのが今頃効いて来たみたいだ。

スパイ情報によると事故が多発し、空母は何度もドック入りしてると言う。


そして期待の新鋭戦艦も・・・。



*************************


「あ、コラ!!貴様等!!ナニをサボっておる!!」


我が新鋭戦艦モンタナに配備された兵はどうも士気が低い。

こんな立派な艦なのに兵士は広い事を言い訳にサボりが横行。

士官も兵学校出たばかりの新米ばかり。

先の海戦で歴戦の下士官が壊滅したのがキテるのだ。

仕方なしに退役したロートルの元下士官を招集したが、既に爺さんで使えない。

艦に乗せるのも躊躇ったので、地上教育に回すしか無い。

士官や兵ばかりではどうしようも無いとは・・。


下士官が欲しい!!!


**********************


士官や兵ばかりでは軍隊は機能しないのだ。

ワシ等は下士官を出来る限り厚遇し昇進もどんどんさせてる。

高野長官に下士官を厚遇し指揮を任せれば戦争には負けぬと力説し、

下士官の昇任を早めた結果が今の太平洋戦線だ。

士官が赴任しても下士官が腕が上なら絶対に下士官に従えと厳命し、今の海軍では下士官こそが主役なのだ。


ワシはニューギニアの闘いが終わるとS井小隊全員で内地に帰国し、久しぶりに家内との生活を楽しんでいた。

高野長官も前線に出る事なく、内地の海軍省で指揮を執っていたが、珍しく厚木に顔を出された。


「S井、頑張ってるそうだな!!貴様の考えが全て敵中してるぞ!!」


「長官、ワシは中身は爺ですよ。そして違う世界で帝國の末路を傍観してただけです。」


「ウム、ワシも貴様と会って無ければ真珠湾攻撃を決行しアメリカを怒らせていただろう。

だが本大戦では堂々と艦隊決戦で敵を打ち破り、世界からの評価も高い。」


「長官、ワシは前線では敵を殺して来ました。目の前で血だるまになる敵パイロットを見ても、

何とも思わない非人間とも呼ばれております。

ですが、一人でも多くの敵精鋭を殺害すれば敵の戦力は落ちます。

敵は兵器や戦艦、戦闘機はいくらでも作れます。

ですが兵やパイロットは量産不可能。

国際情勢に惑わされないためにも前線では敵を救助せず見捨てます。」


「ウム、それで良い。責任はワシ等司令部が取る。存分に戦え!!

だが面白い話も聞いたぞ?」


「??何でしょうか??」


「敵の新鋭艦の訓練が捗らないそうだ。下士官が全滅した事でのぉ。」


「やはり!!下士官が居ない軍は機能しないのも当然です。」


「貴様の働きには期待しておるぞ!!」


長官は笑いながらワシの肩を叩き分隊執務室を出て行った。


武藤にワシが長官との会話を話すと彼もニッコリ笑い、今後もご指導お願いします!と敬礼をする。

内地に帰ると嘗てワシに噛みついた杉多飛行兵が乙飛予科練を終了し厚木に赴任してた。

本田小隊の二番機に入れ鍛えてる最中だ。

ラバウル航空戦が終了し、ニューギニアは留守部隊のみを配備。

ガダルカナルは中立地帯とし豪州兵が管理してるのみ。

ワシ等の次の戦場は・・・。



閑話的話です。

下士官を大事にする海軍となっております。

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