表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大空の出戻り  作者: 自宅防衛隊
銀翼連ねて南の前線♪
24/56

来たぞラエ!!男の往く所!!

やっと帰って来た!!

笹井と南の空を見ながら語り合ったラエ。

本田と別れたのもラエ。

親友の宮崎とも・・。


ワシは今回の進出で、旧友の宮崎飛曹をもらい受け部下にした。

付き合いこそ浅いが、やはり武藤同様、懐かしく感じる。

本田はワシの腰ぎんちゃくでワシに着いて回る可愛いヤツよ。

我が分隊は家族分隊とでも言おうか?


士官や下士官、兵と同じ宿舎で同じ釜の飯を食って生活してる。

他に士官は勝手に士官宿舎で寝泊まりするが、ワシ等は同じ境遇で生活。

当然気も合うし、戦果はいつも他の分隊の何倍もの戦果を挙げてる。


ラエに入ると我々はまず、愛機を分散して掩体壕に入れる。

整備や配置が大変だが、戦場では常識よ。

奇襲受けて壊滅なんて恥!!


毎朝ワシ等は愛機の点検を自分で視認確認を義務付けておる。

我が愛機の不調で出撃出来ないなんて言い訳は許さん!!

後、半そでシャツは全面禁止。

長ズボンの着用の義務付け。


マラリア蚊の対策のためよ。


おかげで我が分隊のマラリアにかかる率は断然に少ない。


ラエの朝は早い。

内地の総員起こしと同じ時間には目覚める。

ココでは酒盛りは一杯飲む程度しか許可しないのだ。

代わりに奇襲が無い限りドラム缶フロに入りサッパリと汗を流させてる。

清潔こそが健康の基本。

汚れでは愛機も嫌がると言い、全員が朝フロ。>もちろん寝る前にもね。


何時奇襲があるかも知れぬ最前線。

部下にはタバコは充分に補充するので酒は休暇時のみにと我慢させてる。

彼等も遊びに来たのではないからと納得してくれてる。


我が分隊はワシが大隊長、小隊長が武藤少尉、宮崎飛曹長、笹井中尉。>ヒヨコ卒業したので。

この5個小隊で一個分隊を編成。

予備小隊はラバウルで訓練を続けてる。まだ使い物にならないヒヨコなので。


ココでは毎日が実戦。

朝ご飯食べてた戦友が夕飯時には居ないなんて常時だ。

悲しんでいるヒマは無いが、食われるヤツがヘボよ!と皆が泣き笑いで見送るのだ。


ラバウルと違い、ラエやブナは敵地に近い。

電探手は戦闘機搭乗員と同じく食事にも加給手当を配給し給与も同じく手厚くしてる。

彼等も誇り高い電探手として毎日交代し整備に専念し、我が基地を守ってくれてる。

我々も整備員、電探手には良く感謝し、差し入れをしてるのだ。


そして今日も・・・。


「こちら電探!!敵10機以上、オーエンスタンレーを越える!!

出撃せよ出撃せよ!!」


待機所に緊急通報が入る。

ワシ等は慌てず愛機まで歩いて行きゆっくりと起動し出動。


無電は常時傍受してるので、地上の電探からも敵の情勢は分かるのだ。


スタンレー山脈を超え、敵が基地に到着するまでに我等も迎撃態勢は整い、

敵を待ち構えるのだ。

離陸すると海岸沿いに低空を突っ走り速度を付けてから上昇。

前世の如く急上昇なんて愚かな行為は厳禁してる。


見よ!!

電探の誘導に従うと敵の戦闘機がドロップタンクを抱えたまま、我がラエに襲撃しようとしてるが。。


ワシ等は太陽を背後に彼等に襲い掛かるのみ。


「こちらS井、まだかかるなよ・・。ヨシ、開け~突っ込め!!」


ワシの無電で我が分隊は一個編隊を最小に敵に襲い掛かる。

今日の敵はP40!!

我が零戦の敵では無いが油断は禁物。

20粍機銃4門では過剰火力になるので、同時発射スイッチを切り、二門ずつの発射で射撃。

だが充分な火力なので一撃でメインスパーを叩き折れる。


翼端から飛行機雲を引き敵に襲い掛かる我が零戦。

機銃は20粍を二門で射撃。


僚友、岩本徹三の戦法を真似させて貰い、敵ギリギリまで接近し数発ほど撃つと・・。


敵の主翼はヘシ折れ空中分解。

敵はドロップタンクも落としてないので、隊長機の墜落まで全く我等に気づいて無かったのだ。

敵は大混乱でタンクを落とし戦闘諸元を整えようとするみたいだが、そうは問屋が卸さぬ。

ワシ等は敵を生かして帰さぬのが任務。

部下にも敵に情けをかけるな!!と非情の命令を授けてる。

ヤツラが生きて帰れば戦訓が蓄積され、やがて我等の後輩を食うのだ。


ワシ等は敵を食いまくった!!

戦場の空に飛行機雲が広がり大空の墓標となる。

幸いにも今回はワシ等が奇襲に成功した事で食われた部下は皆無。


逃げ伸びた機は数機と見た。


22型になり、機銃と連動で照準器に内蔵された小型カメラが自動撮影で戦果を確認出来る様になったのは有難い。

どうしても目視では誤認が多く、戦果の確認には苦労してたのだ。


敵を追い返し帰着すると整備員が大急ぎでガンカメラ兼照準器を外し現像室に持ち込む。


即座に現像され、夜までには戦果が確認される。


本日の戦果、総合でP40戦闘機19機撃墜確認。

個別ではワシがP40を2機、本田は援護してくれたので小隊戦果として彼も一機。

武藤は4機だ。さすが武藤。

笹井は1機。その他宮崎、そして・・西澤が2機ずつ食ってた。

岩本と並ぶトップエースの西澤。

彼もヒヨコからようやく前線に出陣出来たのだ。

岩本も欲しいが彼は現在艦隊勤務。


何時か会えると良いな・・。

前線では無電手が戦闘機パイロットと同等の扱いでしたが、本作では電探手も同じにします。

照準器にカメラを仕込むのは可能だと思い話に盛り込みました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ