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大空の出戻り  作者: 自宅防衛隊
太平洋作戦開始!
20/56

ワレ壊滅セリ・・こちらキンメル

ワシはキンメル。

栄えある太平洋艦隊司令長官だ!


敵の根拠地トラックを奇襲し殲滅。

開戦前だったのだが、まあ構わぬ。

どうせイエローモンキーよ。

ワシは次は敵の総本山、ヨコスカを攻めるべくハワイを出撃。


すると・・眼前に敵の偵察機が見えて来た。

即座に空母から戦闘機を出撃させ追い払うが、中々アシの速い機らしく、

ハエの如く艦隊近くをブンブン飛び回り、やがて報告が終わったのか、西に消えて行く。


「こちらキンメル。全艦隊に告ぐ。敵攻撃の危険アリ。ただちに出撃準備セヨ。

艦隊は砲弾を実弾に装填せよ!!」


ワシの指令で艦隊は戦闘準備に大わらわだ。


側近はアリゾナ号のブリッジで双眼鏡を手に蒼空を見張る。

ワシも無電を聞きながら敵の情勢を探ると・・。


敵艦隊を発見との無電が入り、ただちに航空部隊が出撃。


ウム、見事なり!!


空母から飛び立つ我がヤングボーイズは次々に蒼空を目指し敵に向けて進撃。

きっと敵の銀蝿を叩き潰してくれる。

そう信じて彼等を見送ったのだが・・。


「助けてくれ~~!殺される!!ママァ~~!!」


「こちらサッチ、敵は強い。」


等々悲鳴が無電から轟くばかり・・。

10分程度すると無電は静かに・・。


「提督、どうやら・・。」


「ウム、敵は強かったみたいだな?我がボーイズは・・。」


「ハ!何度も通信を試みましたが返信ナシ。壊滅した模様です。」


「空母に残機は??」


「僅かに数機の戦闘機のみです。」


フム、不味いぞ。空母は撤退させるべき。


「敵は強い。空母は後退せよ!!」


空母艦隊の旗艦ハルゼーからも残機を艦隊上空護衛に上げると撤退開始。

残機はガスが尽きるまで護衛せよと非情の命令だ。


空母は速度を上げ我が艦隊より離れて行くが・・。


何と敵攻撃隊が我が戦艦を無視し空母艦隊へと襲撃を懸けていた。


「戦闘機部隊、我等には構わず敵攻撃隊を襲え!!」


彼等はラジャと告げ襲撃をかけたが、ジャップの戦闘機にモミクチャにされ壊滅。

強すぎだろ???


我がF4Fは数分で殲滅され一機も居なくなった。

そして攻撃隊は護衛のない空母へと襲撃をかけ・・。


全て壊滅。

ハルゼーも戦死した模様。


ワシ等も覚悟し敵艦隊と対峙しよう。


「艦隊全艦に告ぐ。敵は強い。空母艦隊は壊滅セリ。だが後退は許さぬ。

敵戦艦や空母を殲滅セヨ!!」


ワシの命令で艦隊は敵攻撃隊の去った方向へと進撃開始。

弾庫では砲撃準備に忙しいだろう。


やがて視認距離50000mに来た時、敵戦艦が出現!!


アレは??ナガト、ムツか??


いや、見た事の無い戦艦だ・・。噂の新鋭艦か??


すると・・見慣れた艦影が・・。識別表を見るとまさしくナガト型。

だがあの戦艦と比較すると・・ナガトが巡洋艦に見える。


「閣下、あの新鋭艦は??」


「ウム、ナガトを凌駕する巨艦と見た5~6万屯はあるかも??」


まだ砲戦距離には遠いので安心してたら、敵の新鋭艦は砲撃を開始したのだ。

バカな!!まだ40000mはあるぞ??


ワシの意識は次の瞬間、永劫に途絶えた。

何故ならば敵の巨弾に我が身を砕かれ、搭乗艦も轟沈したのだから・・。




それからは大混乱だったと思う。

ワシは最早黄泉に旅立ちどうする事も出来ず、蒼空から我が艦隊の壊滅を眺めるのみ。


ハズバンド・エドワード・キンメルは本海戦に於いて壮烈なる戦死!


58歳であった。

非業の長官、キンメル戦死です。

戦場に散るなら彼も満足でしょう。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 米帝がアイオワ級キャンセルしてモンタナ級を急ぎそうだな。
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