表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大空の出戻り  作者: 自宅防衛隊
零戦初陣
10/56

上海乱闘

上海基地に着いた我々は交代で外出許可を得た。


「良いか!貴様等!!外出を許可するが必ず編隊の同僚と共に行動せよ。

飲んで騒ぐのは構わぬ。ケンカも構わぬ。


・・だがケンカをしたら必ず勝て!!

貴様等は栄えある戦闘機搭乗員だ!敵だけでなく、陸兵や陸戦隊相手でもだ!!

ケンカをするなら勝って帰れ!負けたら承知せぬ!謝罪するにしても勝って謝罪せよ。

相手を反殺しにしても責任は我等指揮官が取る!」


途端に外出要員は大喜び。


彼等は地上でも編隊を崩さず、和気あいあいと外出して行った。


「S井大尉、良いのですか??彼等は絶対に暴れますよ。」


「武藤、良いのだ。戦闘もケンカも同じよ。負けて謝罪ならみっともないが、

勝って謝るのは我が戦隊の誇りよ。

闘争心を持ってこその戦闘機搭乗員よ。」


武藤も本田も横田も驚き納得してくれた。


上海市内はまだ灯火管制もなく、明るい夜だったが、早速飲んで暴れてる一団と遭遇。


「隊長、アレはワシの同期ですたい。援護に行ってもよろしいでしょうか?」


「ウム、構わぬ。本田、横田、敵を殲滅せよ!!」


暴れてる団体は我が鈴空戦闘隊の分隊の集団。

相手は上海陸戦隊だな?


ワシは陸戦隊の上司と思われる中尉に声をかける。


すると・・。


相手はワシが大尉と知ると即座に敬礼。


「た・・大尉殿!!」


「良い良い。今は隊外だ。ワシは鈴空戦闘隊指揮官、S井大尉。貴官は?」


「上海陸戦隊第一分隊隊長、Z中尉です。」


「了解。ケンカだがどちらが勝っても恨みっこなしで良いか?

ワシ等は関知せぬで・・。」


「はぁ・・そちらが宜しければ・・。」


「上海陸戦隊も我が戦闘機隊も勇猛な部隊よ。元気を発散し敵と対峙せねばならぬ。

同じ海軍同志。

ケンカはジャレ合いと了承せぬか?」


「・・了解です。」


陸戦隊指揮官との話し合いは終わり、我々は共に屋台で一杯飲みながらケンカを観戦。

(ワシはウーロン茶・・)


本田と横田が乱入した事で負けかけてた我が鈴空戦隊は盛り返し、上陸を叩きのめし、ドブに全員叩きこんでしまった。


頃合いと見てワシは上陸指揮官と共に手を叩いて・・。


「元気は発散出来たか?ケンカは終わり。ワシの奢りで飲んで仲直りせよ!!」


上陸シャンリク隊長も同じく部下を説得し握手して仲直り。


上海の夜は更け、外出隊員も目の周りにクマを付けたり歯が折れたりしてボロボロになりながらも、

ニコニコしながら帰隊した。


下川隊長もケンカの顛末を聞き、勝って謝罪したと報告すると大喜び。

さすが戦闘機隊!とね。


明日は部隊の整備日。

ケンカでボロボロの彼等も愛機の整備なら無問題だろう?





戦闘機部隊は勇猛な方が多く、実際にケンカは常時だったそうです。

ケンカしたらヤクザだろうが陸軍だろうが、負けて帰るな!は事実です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ