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第58話 ドワーフとの話し合い(8)

「アイリスはファーティにべったりだな」


「兄弟も、同じような歳の子もこの辺には居ないから、余計なのかもしれないわね。

 それで、ゴブリンには普通の農機具は大きくない? ってことだけど」


「あぁ、身体の大きさはイルデたちとあんまり変わらないから、ドワーフたちが使うような農機具じゃないと大きすぎるかもしれないな」


「やっぱり、私が買うんじゃなくて良かったわ。

 ノアさん用の農機具とばかり思っていたから、普通の農機具だけしか買わなかったもの」


「そうだな。

 情報不足だったな。

 すまない」


「いいえ、大丈夫よ。

 だけど、ゴブリンと一緒に暮らすなんて、よくできるわね」


「俺はゴブリンとも話ができるんだ。

 話をしてみると、別にゴブリン達は四六時中、人間や他の種族を襲おうとしているわけではないって分かったしな。

 今、俺と暮らしているゴブリンは、集落が熊に襲われて怖いからって付いてきたんだよ」


「そうなのね」


「なんじゃ? 何がそうなんじゃ?」


「あら、あなた。

 いえね、ノアさんはゴブリンと一緒に暮らしているって話をしていたのよ」


「ほう、それは随分と珍しいのう」


「まぁ、ゴブリンと話をして、成り行きでな」


「そうか、では、その辺も含めて、食事をしながら話そうではないか」


「あぁ、分かった」


「では、乾杯をしようか。

 ふむ……ノアがもたらしてくれた、ミスリルとオリハルコンに乾杯じゃ」


 非常にドワーフらしいなと思った。


「乾杯」


 イルデの作った料理はとても美味しく、久々に焼いた肉以外の料理を堪能した。

 また、何処から見てもドワーフと言った感じのドノバンは、ミスリルを扱える喜びもあってか、酒を浴びるように飲んでいた。

 一緒のペースで飲んでいたら、俺は間違いなく酔い潰れてしまうので、そこそこにして食卓を後にした。


「それじゃ、此処を使って頂戴ね」


「あぁ、ありがとう」


「あら? ファーティさんは?」


「『一緒に寝る』って、アイリスに連行されたよ」


「仕様がない子ね。

 ファーティさんに、後で謝っておいてもらえますか?」


「食事前からファーティを連れて行くって言っていたから、ファーティも諦めていただろうし、大丈夫だよ」


「それじゃ、おやすみなさい」


「あぁ、おやすみ」


 こうして、ドノバン家での夜は更けていった。


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