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第40話 木の実を集めよう

 畑の作業が思っていたよりも進んだので、区切りの良い所までやってから森に入って木の実などを集めることにした。

 このままの調子でいくと、明後日辺りには雑草抜きが終わりそうだ。


「木の実がある程度集まったら、また、川遊びにでも行こうか。

 ここからちょっと行ったところにも川があるんだ。

 ヴィーヴルも行くか?」


「そういえば、妾は水浴びと言えば湖まで行っていたのじゃ。

 この姿なら川でも水浴びできるから、一緒に行くのじゃ」


『わ~い、かわあそびだ~』

『きょうはなにする~?』

『なにかつかまえられるかな?』


「川遊びは木の実を集め終わった後な」


『は~い』

『じゃあ、はやくあつめよ~』

『がんばろ~』


 目の前にニンジンをぶら下げると効果覿面だな。


『でも、木の実ってどんなのを集めれば良いんでしょうか?』

『人間とゴブリンじゃ、食べるものが違いますからねぇ』


「お前たちが普段食べていたもので良いよ。

 俺の事は考えなくて良いから。

 ヴィーヴルは俺と一緒に、周りの警戒をしてくれ」


「分かったのじゃ」


 アンに袋を渡して、他のゴブリン達と一緒に木の実を探して袋の中に入れていく。

 いろんなものを、どんどん入れている。


 俺は周りを警戒しながら、罠を仕掛けておく。

 素人丸出しの罠ではあるので、掛かったらいいな程度であまり期待しないでおこう。

 そのうち、本職に習いたいところではある。


 ちょっと離れた所に、イノシシがいるのが見えた。


「ヴィーヴル、ちょっと身体を動かさないか?」


「ん? あぁ、あれを狩るのじゃな。

 いいじゃろ、少しは身体を動かさぬとな」


「アン、ドゥ、ちょっと、あそこにいるイノシシを狩ってくる。

 この辺には他に何もいないから、大丈夫だと思う」


『分かりました。

 お気をつけて』

『行ってらっしゃいませ』


 狩り自体は、簡単に終わった。

 ヴィーヴルがいるから、どうやってもあっという間に終わってしまう。

 特にイノシシだと何もしなくてもこちら側に突っ込んでくるから、ヴィーヴルが拳を合わせるだけで勝手に死んでいくような感じになる。


「う~む、つまらないのじゃ。

 鹿なら逃げ回るから、こちらも追っかけないといけないのに、イノシシは勝手にこちら側に来てしまうのじゃ。

 これじゃあ運動不足解消にはならないのじゃ」


 イノシシの血抜きをして、袋の中に入れておく。

 そうして、ゴブリン達のところに帰ってきた。


「こちらはどんな感じかな?」


『大体、集められました』

『木の実に関しては、しばらく大丈夫だと思いますよ』


「わかった、ありがとうな。

 じゃあ、川遊びに行こうか」


『わ~い、かわはどっち~?』


「あぁ、こちら側だ。

 行こうか?」


「なんじゃ、ノアはついに妾と一緒に水浴びをするのか?」


 ヴィーヴルはこちらを見ながら微笑んでいる。

 明らかに俺を揶揄っている。


「ヴィーヴルはゴブリン達と水浴びしてくれ。

 その間は俺が周りを警戒しているからな」


 どうしても、一緒に水浴びをするのは気恥ずかしい。

 本当はドラゴンなんだぞ、あれは本当の姿じゃないんだぞ……と、いくら頑張ってみても、今のところ気になってしまう。


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