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第359話 新しい村民を迎えに行く(2)

「と言う訳で、何か良い方法は無いかな?」


 困った時のドノバンである。

 きっと何か良い方法を思いつくだろう。


「リリスに箱を持ってもらい、その箱にゴブリン達を入れてくれば良いじゃろう」


「うん、それは俺も考えたのだがな……」


「ゴブリン達程度の重さならば、問題なく飛べますとは申し上げたのですが……」


「何か問題があるのじゃろうか?」


「あぁ、ドノバンもやられているから分かるだろ? 気分的に何というか……」


「あぁ、そうじゃったな。

 あまり気分の良いものではなかったな」


「考えて、どうしても他に方法がない時の最終手段にしておきたいんだ。

 自分がやられて嫌なことは、しない方が良いしな」


「それはそうじゃろうが、無いのならば仕方がないじゃろう」


「仕方がないか……」


「箱が嫌なら、馬車を持って移動すれば良いのじゃ」


「馬車か……リリス、馬車を持って移動できるか?」


「申し訳ございません。

 重すぎて、多分、無理だと思います」


「そうだよな」


「妾が竜の姿になれば、持てるのじゃ」


「そうだと思うが、ヴィーヴルには出来る限りドラゴンの姿を晒してほしくは無いんだ。

 どこかで冒険者に見られたら、面倒なことになるしな」


「そうなのじゃ……」


 そう言って、皆で再び考え込んでしまった。

 そうして、1つ良いことを思いついた。


「ヴィーヴル、馬車を瞬間移動で持って行けないかな?」


「持って行けるのじゃ」


 さも、当たり前だろと言わんばかりにヴィーヴルは答えた。


「なら、馬車を瞬間移動で持って行けば良いんじゃないか? それなら大勢でも一瞬で運べるな」


「一応、大丈夫か試してみた方が良いじゃろうな」


 それならばと、俺は馬車に触れて内側の門の方へと瞬間移動してみた。

 人を移動させるより多くの面積を意識する必要があるものの、問題なく移動できた。

 ほんのわずかの間、休憩して村へと戻ってくる。


「うん、問題なく移動できる様だ。

 こうすれば、多くの人も一斉に移動させられるな」


「対象となる物さえ認識できれば良いのじゃ。

 人とか物とかの差は無く、あるのは大きさでしかないのじゃ」


「じゃあ、明日はこれで行こうか。

 ヴィーヴル、済まないが明日も頼むよ」


「分かったのじゃ。

 任せるが良いのじゃ」


 前払いと言う訳ではないが、後でドライフルーツを少し多めに渡しておこう。


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