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第306話 次々と妊娠が発覚する

 結論から言うと、その後は妊娠の発覚が続いた。


 セットの出産後、5日してドゥーズのお腹が大きくなっていたので、その日から仕事を休んでもらった。

 ゴブリンは種族の特性なのか、お腹が大きくなってから出産するまでが、他の種族と比べて非常に早いようだ。

 種族として弱く、妊婦と言う更に弱い立場である事を隠そうとしているせいなのかは知らない。

 ともかく、ゴブリンはお腹が大きくなったら出産も近いと言う事なので、分かり次第、休んでもらう事となった。


 その為、今現在、研磨職人として働いているのはサンクだけとなっている。

 それにより、研磨されてくる水晶の量が当然ながら減少した。


 このことについて、ドノバンからどうにかして欲しいと言われたが、どうしようもならないので、今の状態で対処してもらうように頼んだ。

 今、研磨が必要なものは水晶なので、それを付けた装備の生産量が落ちるとの事だったので、それだけならば構わないと思う。


 ドノバンの立場からすると、より高値で売ることができる装備を作りたいかもしれない。

 ただ、俺としては妊娠したら休ませるという事について譲るつもりは無い。


 生産量が落ちたことで、店先で文句を言われるのは俺なのだから、気にしなければ良いだけだ。

 手に入れる金貨も減るだろうが、装飾なしで売っていた時より多少減るぐらいなので、こちらも問題ない。

 今まで売った分の蓄えが潤沢にある。

 多少、減った所で仕入れが出来なくなるわけじゃない。


 また、ムッティーの妊娠も分かった。

 前と比べて、お腹が大きくなってきたかな? とは思っていたが、3日前に明らかにお腹が膨らんでいた。

 それで確認したところ、子供が居ることを告げられた。


 こちらにも、毎日行っている牧場の警備を休んでもらうように言った。

 しかし、出産まではまだ時間があり、適度に運動した方が良いと言う事で、牧場には足を運んでいる。

 だが、実際にクマなどが襲って来た時に対処しきれないかも知れないので、アインスとツヴァイのそれぞれの婚約者も牧場へ行くこととなった。

 将来的には、ムッティーの仕事を継ぐことになるのかも知れない。


 後は、オーガとケンタウロスのそれぞれ1家族で、妊娠が分かった。

 こちらも休んで良いと言ったのだが、2人ともは服飾工房で働いており、手を動かすだけだかで、出産もまだ先の事だからと断られた。


 俺は男だから出産がどういうものか分からないし、本人たちが大丈夫と言っているので、これ以上は言えないと思った。


「分かった。

 これ以上は俺からは何も言わない」


 一呼吸おいて、食堂の皆に聞こえるように告げた。


「皆にも言っておきたいのだけど、これだけは約束して欲しい。

 絶対に、無理だけはしないで欲しい。

 助けが欲しい時は直ぐに助けを求めて欲しいし、相談したいことがあるのなら、遠慮せずに相談してくれ。

 働くのが辛いのなら、辛くならない程度に仕事の量を減らせるようにするし、他の仕事に就くことを考えたって良い。

 皆で助け合っていかないと、此処で暮らしていくのは難しいのだから、覚えておいて欲しい」


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