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第3話 家を探そう(1)

 物件を探すのならば、商業ギルドに問い合わせるのが一番早い。

 それこそピンキリの物件が寄せられている。


 物件を買うだけなら、商業ギルドに入っていなくても可能だ。

 物件を買うというのが商売の一種だと考えられているのだろう。

 もちろん手数料や税金も取られるが、それも込みの金額を出してくれるので、細かくは気にする必要もない。

 税金は家を買った時にだけ掛かるので、その後はずっとそのまま住み続けられる。


 そんなことを考えながら歩いているうちに、商業ギルドの前に着いた。

 入り口のすぐそばにいる受付嬢の前まで行くと、


「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件でしょうか?」


「あ、どうも。家が欲しいので、こちらに来たのだけど……」


「ありがとうございます。では、あちらの『土地・家屋』の受付までお進みください」


「あ、ありがとう」


 案内された『土地・家屋』の看板が掲げられた3つ並んだ受付の前に行く。

 2つの受付は先客がいたので、空いている窓口へと進んだ。


「いらっしゃいませ。本日はどのような物件をお探しですか?」


 中年の小太りのおっさんに、受付の向こう側から声が掛けられた。


「家が欲しくて」


「ご予算はいかほどでしょうか?」


「全部込みで金貨25枚ぐらいが良いのだが……」


「25枚ですか。う~ん、少々お待ちいただけますでしょうか」


 小太りのおっさんは、うんうん唸りながら奥の棚の方へ歩いて行った。

 暫く待っていると、ギルドの職員の女性が飲み物を持ってきてくれた。


「ありがとう」


 こう告げると、職員の女性はにっこりと微笑んだ。


(ギルドにいる女性のレベルは高いよなぁ。

 勘違いする奴もいっぱいいるんだろうな)


 ギルドの職員に入る時に、絶対『容姿』の項目もあると思う

 男性職員、女性職員ともに、まさに才色兼備と言っても過言じゃない人が多い。

 その点で言えば、さっきの小太りのおっさんは容姿については疑問符がつく稀な例じゃなかろうか。

 それとも、昔は今とは想像もつかない程の良い男だったのだろうか?

 少なくとも、あの容姿で表舞台に出ているということは、相当な切れ者なのかもしれない。


そんなことを考えながら待っていたら、小太りのおっさんが戻ってきた。


「とりあえず、ご紹介できるのはこんな感じだと思います」


 書類を3枚ほど持ってきた。



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