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第285話 交渉後の会合の打ち合わせ

「明後日、再び交渉へと来るとのことだ。

 人数は3名を予定しているそうだ」


 今日の分の晩酌の肴を持ってきた時に、ルシフェルから伝えられた。

 交渉後に、料理を振る舞う約束の件のことだ。


「こっちからは、ルシフェルと俺とベルゼバブの3人だな」


「妾も行きたいのじゃ」


「分かった。

 じゃあ、4人だな」


「時間は丁度、今くらいの時間に行う予定だ。

 なので、ノアには少し前より此方へと来て欲しい」


「分かった。

 アイリスにも頼んでおくよ」


「普段通りで良いとも伝えておいてくれ。

 彼方も、その方が良いらしいのだ」


「普段から良いものを食べているから、その手の料理は食べ飽きているんだろうな」


「それもあるが、ああいう料理はあまり美味くないらしいぞ」


「そうなのか?」


「高価な食材ならば美味い、とは限らんらしいのだ」


「そんなものなのか?」


「小声で伝えて来たので、本音であろうな。

 近くに部下がいる手前、大声では言えんだろうしな」


「貴族なら、美味しいものばかり食べているものだと思っていたけどな」


「貴族料理は、いかに食材などに費やしたかが重要だそうだ。

 見栄というやつであろうな。

 その話を聞いた時、我は魔族で良かったと思ったのだ」


「アイリスの料理には、そんな見栄とか無いからな。

 貴族料理とは正反対に位置するようなものだから、食べてみたいのかもしれないな」


「そんな訳で、明後日はよろしく頼んだのだ」


 村へと帰り、食堂へ行ってアイリスに明後日のことを伝えた。


「わかった~、いつものかんじでいいんだよね~」


 気の抜けるような返事が返ってきたが、子供だから仕方があるまい。

 それでも、その小さな手で作られる料理は本当に美味い。


(貴族料理も食ってみたいが、多分、一度食べれば十分だと感じるのだろうな……)


「明日、特別に街へ行って仕入れをしてこようと思っているけど、何か欲しい食材はあったりするか?」


「ん~、いまはいいかな~。

 あ、でも、わたしもまちへいきたいかな?」


「何かあるのか?」


「まちへいったら、なにかみつかるかな~っておもったの」


「そうか……それなら行ってみるか?」


「いいの?」


「あぁ、でも一応、お母さんに街へ行くことを伝えておけよ」


「わかった~、おか~さ~ん、あのね~……」


 アイリスはイルデの下へと駆けて行った。

 アイリスにとっては久々のお出掛けだから、嬉しくて仕方がないのだろう。


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