表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
261/366

第261話 第二次防衛戦(2)

「それで、此処へ穴を掘ってどうするのじゃ?」


「落とし穴を作るんだ。

 前にも作っただろ?」


「落とし穴なのじゃ? 同じでは芸がないのではないのじゃ」


「でも、人間はヴィーヴルの様に空を飛べないからな。

 人間を相手にするのなら、落とし穴だけで簡単に無力化出来る」


「まぁ、良いのじゃ。

 して、どの位の大きさの穴を開ければ良いのじゃ?」


「そうだな……深さは俺の身長の2倍くらいの大きさとして……大きさは、此処からそっち側全部でお願いできるか?」


「造作も無いのじゃ」


 あっという間に、先ほど俺が言った大きさの穴を開けた。

 そして、その上に土魔法で作ったの板を被せて貰った。

 だが、土魔法で出来た板は周りの地面と比べて、存在が浮いている。

 草一本生えておらず、整えられて綺麗すぎる。

 このままでは、誰も通ろうとしないだろう。


「ここだけ綺麗すぎて、罠があると丸わかりなのじゃ。

 誰も通ろうとは、思わんのじゃ」


「こっち側も、土の板を上に被せて貰えるか? 後は、俺がここで待ち受けていれば、相手は突っ込んでくるだろ?」


「正々堂々と戦わないのじゃ?」


「正々堂々と戦わないといけない理由がないからな。

 ただの力比べとかならば、正々堂々と戦えば良いだろうが、今こちらに向かって来ているのは、紛れもない敵だ。

 相手だって、正々堂々と来るとは限らない。

 それに、こちらが負けたら略奪されるだろうし、虐殺だって始まるかも知れないしな」


「ノアは敵を殺す気は無いのじゃ」


「あぁ、作戦さえ立てれば、殺さずに追い返せる。

 人を殺したら、どうしたって恨みが起こってしまう。

 殺さずに済ませられるのならその方が良いだろうし、それが出来るだけの力が此方にはあるからな」


「此処が無かったら、どうするつもりだったのじゃ?」


「その時は、ルシフェルに木を伐って貰えば良いだろう。

 俺が伐っても良いけど、ルシフェル程に早く切り倒せないからな」


「妾がおるのじゃ。

 妾にも頼るのが良いのじゃ」


「ヴィーヴルは、面倒なことはやりたがらないだろ?」


「今の生活と村を守る為ならば、構わんのじゃ。

 リンゴの木も守らねばならんのじゃ」


「そうだったな。

 次からは、ヴィーヴルにもお願いするよ」


「分かれば良いのじゃ」


「敵がある程度近づいてきたら、土魔法の床を消してくれ。

 それで、敵を落とし穴へ落とせば、まずは終了だ」


「分かったのじゃ」


「ヴィーヴルは、一応、後ろで隠れていてくれるか? どんな攻撃があるか分からないからな」


「ノアの横に居るのじゃ」


「いや、危ないからな。

 それに、確実に床を消してくれないと困るし」


「いざとなったら、ノアを抱えて空を飛べば大丈夫なのじゃ」


「危ないから、隠れていてくれ。

 間違って俺が死んでも、被害は1人で済む。

 ヴィーヴル、ルシフェルがいれば、村は守れるだろう」


「村は皆が揃っておらぬと駄目なのじゃ。

 皆の中には、当然、ノアも含まれておるのじゃ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ