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第25話 ストレージを教えて貰った

 夜が明けて、朝日が窓から差し込む。


 とりあえず、干し肉を齧って朝食代わりにする。

 今日は、狩りをして新鮮な肉を手に入れたいところだ。


 簡単な朝食を済ませると、昨日作った枝を繋げたものを外に出してから、入り口前の壁を乗り越えて外に出る。

 それを持ちながら入り口前の壁の上に乗って、上から垂らす。


「クレイ」


 土魔法で上の部分を止めて、落ちないようにした。


(これで、出入り口の方は良いだろう。

 窓の始末は、また今度、考えよう)


 壁から降りて、キャンセルでその壁を消した。


(横から開ければ、出入りしやすいはず……)


「おはようなのじゃ」


 ヴィーヴルが洞窟から出てきた。


「あぁ、おはよう。

 朝早くから、どうした?」


「いや、特にこれといった用事があるわけではないのじゃが、どうしているかな? と思ってなのじゃ」


(これは、今まで話し相手が居なかったから、嬉しかったのか? まぁ、一人で黙々と作業するよりは誰かと話しながらでもいいか)


「俺は、これから狩りをしたり畑を作ったりしないといけないが、構わないか?」


「あぁ、妾は構わんのじゃ。

 邪魔をするつもりはないから、安心するがいいのじゃ」


「じゃあ、まずは狩りに行くか」


「わかったのじゃ。

 ところで、手ぶらで行って、狩った獲物はどうやって持ってくるつもりじゃ?」


「ん? そりゃ、担いで持ってくるしかないだろ?」


「ストレージに入れれば、一度に何匹も狩ってこられるし、細かいものも持ってこられるじゃろ? なぜ使わんのじゃ?」


「ストレージってなんだ?」


「もしかして、ストレージを知らぬのか?」


「あぁ、知らないな」


「ならば、ノアにストレージを教えようかの? 今後も色々と物入りじゃろうから、一度に荷物を沢山、運ぶ必要もあるじゃろう」


「ストレージはどうやれば使えるようになるんだ?」


「ふむ……何か物を入れるものは無いかの?」


「えっと、ちょっと待ってくれ……」


 家の中に入って、布袋を持ってきた。


「これで良いか?」


「うむ、では、これにストレージの魔法を掛けてみるのじゃ。

 このバックの中を魔力で広げていくイメージを持つのじゃ」


「え?俺がやるのか?」


「当たり前なのじゃ。

 妾がやっても、ノアが覚えないと使えるようにならないじゃろ?」


「まぁ、そうだよな」


 何時までもヴィーヴルに頼るわけにはいかないしな。

 魔力で広げるイメージって……こんな感じかな?

 どんどん魔力を注ぎ込んで、バッグの中を広げていく。


「おぉ、結構広がったような気がする」


「ふむ、成功の様じゃな。

 ストレージは空間魔法の一種なのじゃ。

 空間魔法は、火魔法や土魔法などに比べて、時間経過による魔法の霧散が激しいのじゃ。

 じゃから、偶に魔力を追加で供給してやらんと、ストレージの効果も消えてしまうから気を付けるのじゃ」


「どのくらい持つかな?」


「これだと、大体7日ぐらいじゃの。

 安全のために、5日ぐらいで様子を見て魔力を追加しておいた方が良いじゃろ」


「ストレージの効果がなくなった時に、中に入っていたものはどうなるんだ?」


「無くなってしまうのじゃ。

 どうして無くなるのかは、妾にも分からないのじゃ」


「まぁ、これで狩りに行って1匹ずつ帰ってこなくても良いようになったな。

 ヴィーヴル、ありがとう」


「ふふっ、では、狩りに行こうとするかの?」


「あぁ」


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