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第111話 元のパーティとの再会(1)

 その日も朝から、アン達と畑で作業をしていた。


 ルシフェルはどうしても対面しなければいけない会議があるらしく、ベルゼバブと共に城へと帰っていた。

 会議が終わったらすぐに帰ってくると言っていたので、今日中には帰ってくるのだろうか。


『主よ、付近に冒険者らしき人影が迫ってきております。

 ご注意ください』


 突然、ファーティが森の中から飛び出してきて伝えてくれた。

 と当時に、俺と森の中間あたりで森の方へ向けて警戒している。

 後から、アインスとツヴァイも森より出てきて、ファーティの横へと並んだ。


「アン、ドゥ。

 子供達を連れて、至急、家の中に入ってくれ。

 ムッティはファーティの言ったことをヴィーヴルに伝えて、ドノバン達に伝えるように言ってきてくれ」


『承知しました』


 ムッティは、ヴィーヴルが居るであろうリンゴの木が植えてある方へと駆けて行った。


「ファーティ、冒険者は何人居たか分かるか?」


『人数は4人。

 斥候が1人、遅れて3人いました』


「こちらには、あとどの位で着くか分かるか?」


『斥候が程なくこちらを認識できるところまで来ると思われます。

 その後、3名が合流するまで、そう時間は掛からないと思われます』


「分かった。

 斥候が着いたら教えてくれ」


『承知』


 アン達は家に逃げたので問題ない。

 見つかったら、討伐されてしまうかもしれないから、俺は冒険者と戦う事になるだろう。


 救いはルシフェルが留守にしていることだ。

 魔族が此処に居るとなると、冒険者たちと戦いが始まることは間違いないだろう。

 流石に魔王とまでは分からないかもしれないが、魔族をそのまま見過ごすとは思えない。


「ノアよ、冒険者どもは来たのじゃ?」


 ヴィーヴルに予想していない方向から声を掛けられてしまい、ちょっと焦った。


「ヴィーヴルか……まだ来ていないようだ」


 ヴィーヴルの角は既に隠してきたようで、見た目は人間と変わらない状態だった。


『主よ、斥候が来たようです。

 あちらの木の上で、此方の様子を伺っております』


「ファーティ、ありがとう。

 そのまま警戒を続けてくれ。

 本隊が着いた様なら、また教えてくれ」


『承知』


 ほんの一時を置いて、ファーティから本隊が斥候と合流したことを伝えられた。

 ファーティ曰く、あちらも此方の様子を伺っており、どのように動くか悩んでいる様子とのこと。

 此方が警戒態勢をとっているとは、考えていなかったようだ。


 この状態なら、話し合いに応じるかもしれない。


「そこの茂みに隠れている冒険者に告げる。

 此方としては、此方に害が及ばない限りは何もしない。

 俺は武器を持っていないから、そちらも武器を置いて出てきてくれないだろうか?」


「その声は、ノアか?」


 茂みの中から、見知った顔が出てきた。


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